- 2016-9-9
- 日本映画, 映画レビュー, 映画作品紹介, 第29回 東京国際映画祭
映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』
カッコ良すぎて地獄に墜ちた!超絶地獄コメディ!!
《ストーリー》
普通の高校生 大助(神木柳之介)は、修学旅行中にバス転落事故に遭い、目覚めるとそこは赤い炎に囲まれ亡者たちが責め苦を受けているまさに地獄であった。同級生のひろ美(森川葵)とまだキスもしていないのに17歳で死ぬなんて若すぎると焦る大助。そんな彼の前に、地獄農業高校軽音楽部顧問で地獄専属ロックバンド・地獄図(ヘルズ)の赤鬼のキラーK(長瀬智也)が現れる。閻魔様(古田新太)の裁きにより現世に転生するチャンスがあることを学んだ大助は、ひろ美とのキスを目指し、キラーKの鬼特訓のもと現世へ戻るために悪戦苦闘する。
《みどころ》
人気脚本家でパンクバンド・グループ魂のギターリストでもある宮藤官九郎が、長年ドラマ映画でタッグを組む長瀬智也とロック音楽に特化したコメディ映画を作りたかったという完全オリジナル監督作品。全楽曲作詞は宮藤監督。地獄図がオープニングで演奏する『TOO YOUNG TO DIE!』は元THE MAD CAPSULE MARKETS のKYONO作曲、また心にしみるバラード『天国』はZAZEN BOYS の 向井秀徳作曲。
地獄図のメンバーは、ボーカル&ギターのキラーK(長瀬智也)ドラムの緑鬼コージ(桐谷健太)ベースの赤鬼邪子(清野菜名)、その他地獄音楽対決に参加するシシド・カフカ、清、Char、野村義男、マーティ・フリードマン、ROLLY、快速東京、憂歌団・木村充揮などミュージシャン達の共演も楽しい。地獄セットはCGを使わずスタジオ内に作り撮影、和テイストの日本的地獄ながらロックバンドの機材や鬼フォン(スマートフォン型通信端末)等の近代的な機器も登場する。とまあロック好きにはたまらないラインナップになっている訳だが、著者はそれほど詳しくはない。
この映画の素晴らしさは、地獄に堕ちてもぜんぜんオッケー!ポジティブレッツゴーな主人公のハートの強さ。輪廻転生を繰り返しても目的を達成できない地獄の厳しさ。そしてクドカンにしては成功しているギャグセンスだろう。兎に角笑えた。最初から最後まで面白い。「TOO YOUNG TO DIE!」 面白い映画みたかったら是非観るべきとオススメできる映画だ。
[ライター: 恵水 流生]
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映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』予告篇
映画作品情報
第29回 東京国際映画祭(TIFF) Japan Now部門 出品作品
監督・脚本: 宮藤官九郎
音楽: 向井秀徳
製作: アスミック・エース、東宝、ジェイ・ストーム、パルコ、アミューズ、大人計画、KDDI、GYAO
制作プロダクション: アスミック・エース
配給: 東宝、アスミック・エース
2016年 / 日本 / カラー / 125分
2016年6月25日(土) 全国ロードショー!