日本におけるロシア年2018 ロシア・ソビエト映画祭
映画『マチルダ 禁断の恋』
アレクセイ・ウチーチェリ監督 舞台挨拶
ロシアで賛否両論の話題作ついに日本上陸!
ロシア国内で210万人が熱狂したロシア最大のタブーにして最大のスキャンダル。最後の皇帝ニコライ2世と、マリインスキー・バレエ団の伝説のプリマとして謳われたマチルダ・クシェシンスカヤとの「恋」と「情事」を描いた究極の恋愛映画『マチルダ 禁断の恋』(原題: Mathilde)が12月8日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町他、全国順次公開される。
監督は、2010年に製作した映画『Край』で第68回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞、第83回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート(ロシア代表に選出)など、ロシアが世界に誇る気鋭のアレクセイ・ウチーチェリ。
ロシア国内では「聖人」として神格化されているニコライ2世の禁断の恋とセックスが描かれているため、皇帝の名誉を傷つけるとして、上映館の放火を警告するキリスト教過激派組織が登場し、安全上の理由で俳優たちがプレミア上映会を欠席するという事態にまで発展!
美人すぎる元検事として日本でも有名なナタリア・ポクロンスカヤ議員が、映画に対して否定的な姿勢を見せたことに対して、プーチン大統領が「アレクセイ・ウチーチェリ監督を尊敬している」と中立の意見を表明するなど、ロシア全土を巻き込んだセンセーショナルな話題作をめぐって、賛否両論を巻き起こした。
今年、独立行政法人国立美術館の6番目の館として設立された国立映画アーカイブ(NFAJ)開館記念「日本におけるロシア年2018 ロシア・ソビエト映画祭」(7月10日~8月5日に開催)で日本劇場公開に先駆けて上映され、来日したアレクセイ・ウチーチェリ監督が上映前舞台挨拶に登壇した。
《舞台挨拶レポート》
日本とロシアの記念すべき年に、日本公開前から話題となっている本作を観ようと、定員310名の会場(長瀬記念ホール OZU)の客席は満席。「久々のアレクセイ・ウチーチェリ監督の来日を大変嬉しく思っております」と司会者が紹介し、盛大な拍手の中、ウチーチェリ監督が登場した。
アレクセイ・ウチーチェリ監督挨拶
皆さん、こんばんは。この作品は豪華な撮影場所や大規模な人数での作品作りなど、とてもこだわりのある作品です。 主役のニコライ2世を演じたのは、ドイツ人のラース・アイディンガー。他にもフランス、中国など様々な国の役者が参加してくれています。 そして、大変豪華できらびやかなエカテリーナ宮殿での撮影が出来ましたし、ニコライ2世の戴冠式のシーンは、モスクワのクレムリンの中にあるウスペンスキー聖堂で撮影することができました。 その中でも、サンクトペテルブルクにあるオペラとバレエ専用の劇場、マリインスキー劇場での撮影シーンが、最も豪華で美しい映像を皆様にお届けできると思っております。 全部で7000着以上の衣装を用意し、劇中における音楽は、マリインスキー劇場管弦楽団という第一級の演奏者たちが手がけています。 このように、豪華絢爛な映像美や音楽で、1つの芸術作品のような映画です。 もっと話したいことはたくさんありますが、私からは多くを語らず、まずは皆さんに観ていただきたいと思います。 鑑賞後の皆さんの感想がとても楽しみです。 次回作は、ぜひ日本の役者の方にも出演していただきたいと思っています! |
ご年配から若者のカップルまで様々な年代の来場者が集まった会場が一気に笑いに包まれ、温かい雰囲気の中、ウチーチェリ監督は舞台を降りた。
ロシア国内で賛否両論の嵐を巻き起こした本作だが、豪華絢爛な映像美を作り上げたロケ地、音楽、衣装へのこだわりと、ウチーチェリ監督の「観てほしい!」という強い思いによって届けられた映画『マチルダ 禁断の恋』。
観た人同士で感想を伝え合うことが楽しみな作品、12月の公開が待ち遠しい。
[スチール撮影・編集: Cinema Art Online UK / 記者: 大石 百合奈]
〈ニコライ2世とは?〉ロシアで約300年続いた王朝・ロマノフ朝、最後の皇帝(1868年-1918年)。 |
イベント情報
国立映画アーカイブ開館記念 ■開催日: 2018年7月11日(水) |
映画『マチルダ 禁断の恋』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》聖なる宮殿に漂うエロティシズムと、切ない恋。 |
原題: MATHILDE
出演: ラース・アイディンガー、ミハリナ・オルシャンスカ
提供: シンカ、アニモプロデュース
後援: ロシア文化フェスティバル組織委員会、駐日ロシア連邦大使館、ロシア連邦文化協力庁、ロ日協会、ロシアン・アーツ 協力:ジャパン・アーツ
新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA他 全国ロードショー!