映画『パンとバスと2度目のハツコイ』
市井二胡役 志田彩良 インタビュー
誰かの叶えられなかった夢を引き継ぐ為に頑張る人って、優しいなと思うんです。
「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」と独自の結婚観を持つ市井ふみ(深川麻衣)が、中学時代の“初恋”の相手・湯浅たもつ(山下健二郎)とある日まさかの再会、妹や同級生など周囲を巻き込みながらも“恋愛こじらせ女子“の恋愛模様を描いた“モヤキュン”ラブストーリー『パンとバスと2度目のハツコイ』。
本作で深川麻衣演じる市井ふみの妹・市井二胡役を演じた注目の若手女優・志田彩良に演じた役柄や演技の背景、姉妹役で共演した深川麻衣についてなど、お話を伺った。
―― 志田さんは本作で恋愛をこじらせている女性・市井ふみを姉に持つ、女子高生の妹役・市井二胡を演じましたが、本作の脚本をお読みになった時の感想をお聞かせください。
また、二胡と自分が似ていると感じたところはありましたか?
私が演じた二胡ちゃんは、すごくお姉ちゃんを大好きなんだろうなと思いますが、心配なのかなあと。私には実際に兄がいます。意識はしていなくてもお兄ちゃんのことは心配しているのかなと、この台本を読んだ時に感じたので。なので、二胡ちゃんもお姉ちゃんへの心配というものが一番大きいのかなあと感じました。私と二胡ちゃんの似ているところは、特別姉妹仲が良いわけではなく、かといって仲悪くもなく。家にいる時には会話はありますが、一緒によく出かけることなどしないところとかは、私の実際の兄妹関係と似ているのかなあと思います。
―― 二胡は美大を目指していますが、美大生や美術を志している人は、自分の道を見定めるのが同世代の中でも早く、一人一人がある種の哲学を持って突き進んでいる方が多いように感じます。志田さんのこれまでのご縁の中で今回の役に活かせたことは何かありましたか?
私と同じクラスの男の子で美大を目指していて予備校にも通っている子と撮影前に仲良くなり、勝手に美術室に行ってお話を聞かせてもらったりしました。目標や夢がはっきりしていて、同じ年齢なのにすごく大人っぽくて。その人のイメージが強かったので、美大生=かっこいいというイメージですね。
―― 劇中では芸術の道に進むべく奮闘するも、「絵を描くことが楽しくない」と葛藤し、思い悩む姿をさらけ出してましたね。姉のふみとのやり取りの中で、二胡の言動がふみの心や行動にも微妙な変化をもたらす役だったように感じました。志田さんにとって二胡とはどんな存在でしたか?
客観的に観たらただの美大を目指してる普通の女の子っていう風に見えるかもしれないんですが、でも二胡ちゃんも抱えているものがたくさんあって。お姉ちゃんが叶えられなかった絵を続けていたり、誰かのために何かをするってすごいことだなと思っていて。多分お兄ちゃんが夢を諦めても、私はその夢を引き継ごうとはきっと思えないし、自分の進みたい道を進むと思うんです。誰かの夢を引き継ぐってなかなかできないと思うし、かっこいいなとも思うし。だから二胡ちゃんは思いやりのある、優しい人だと思います。
―― 共演された方の中でも一番多くの時間を一緒に過ごされたのは深川さんだと思いますが、深川さんとの現場はいかがでしたか?
カメラが回っていなくても、ふみちゃんがそのまんまが深川さんだなと思っていて(笑)。 室内での撮影がすごく暑いなか、保冷剤を私の首に当ててくれて、常に優しいお姉ちゃんという感じでした。深川さんの優しさがそのまま映画に出てるなと思いました。本当に聖母だなあと(笑)。
―― 今泉監督とは撮影に関してどんなお話をしましたか?何か印象的なエピソードなどあれば教えてください。
そんなに特別な注文などはなく、そのまま自分が思った通りにさせてくださり、ただ一つ言われたのは、姉妹として「そこまで仲良くしないでいいよ〜!」と(笑)。私としては、そこまで意識したつもりはありませんでしたが、自然と深川さんとわちゃわちゃと仲の良い雰囲気が出てしまったらしく、「そこまでじゃなくてもいいのに〜!」っと監督に言われました(笑)。
―― 志田さんはモデルからキャリアをスタートして、4年前に演技のお仕事もはじめましたが、志田さんにとってモデルと役者にはそれぞれどんな魅力を感じていますか?
モデルさんは服をなんでも着こなさなきゃいけないと思っていて。私の場合はこの服を見てくださっている方がどうしたら良いのかと思ってくれるんだろうって、毎回考えるのが大変でした。今ご活躍されているモデルさんの方々はすごく素敵に着こなされている方が多いので凄いなと思います。
役者さんは、自分じゃない人になるというのも勿論難しいんですけど、自分の演技で誰かの心を動かせるのが魅力だなと思います。映像越しにそれが出来るって凄い事だな思います。
―― 好きな表現者はいらっしゃいますか?表現の世界に身を置かれている方でしたらどなたでも結構です。その理由も教えてください。
One Directionのリアムさん(Liam Payne)がずっと大好きで、歌声もルックスも憧れです。自分の中での一番の理想が彼ですね。
―― あと、好きな映画作品も一つ教えてください。
ずっと好きな映画は『月とキャベツ』(1996年)で、あのヒロインの女の子になりたいなと、バレエを始めようかなと一時期思っていました。
―― 志田さんはこれまで、結構影のある役を多く演じる機会があったように見受けられます。今後はどんな役を演じてみたいでしょうか?
そうですね。これまで結構影の多い役が多かったので、そういうイメージがついているのかなあと。自分でも想像のつかない役をやりたいですね。めちゃめちゃ破天荒な役とか(笑)。
―― 最後に、シネマアートオンラインの読者の皆様にメッセージをお願いします。
[スチール撮影: Cinema Art Online UK / インタビュー:蒼山 隆之]
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プロフィール
志田 彩良 (Sara Shida)1999年7月28日生まれ、神奈川出身。 |
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映画『パンとバスと2度目のハツコイ』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》にこやさとみなどふみを取り巻くキャラクターたちは、二人の恋にどう絡んでくるのか? たもつの「どうやったら、本当に好きな気持ちって伝わるんだろうな」といった言葉や、ふみの「お願いだから、好きにならないで」といった言葉の先に待ち受ける二人の恋は果たしてどうなる? |