映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』公開記念舞台挨拶
小栗旬、沢尻エリカとのラブシーンに「役者失格」と大反省
天才作家・太宰治が死の直前に完成させた「人間失格」は、累計1,200 万部以上を売り上げ歴代ベストセラーのトップを争う、“世界で最も売れて いる日本の小説”。その小説よりも遥かにドラマチックだった<誕生秘話>を太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実をもとにしたフィク ションとして初めて映画化した『人間失格 太宰治と3人の女たち』が9月13日(金)公開された。
監督は世界で活躍する写真家である蜷川実花。構想に7年を費やし、天才作家・太宰治のスキャンダラスな恋と人生を大胆に映画化!主人公 の太宰治を演じるのは、小栗旬。蜷川監督と初タッグを組み、大幅な減量を敢行しながら、究極のダメ男でモテ男、才気と色気にあふれた最高にセ クシーでチャーミングな、かつてない太宰像を創りあげた。太宰の正妻・美知子に宮沢りえ、作家志望の愛人・静子に沢尻エリカ、最後の女・富栄に 二階堂ふみ。それぞれの世代を代表する女優たちが、一見太宰に振り回されているように見えて実は自分の意志で力強く生きている女性たちを、圧 巻の演技力で魅せる。
さらに太宰と女たちを取り巻く男性陣にも、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也ら超豪華キャストが集結。蜷川組常連のスタッフに加え、脚本に『紙の月』(2014年)の早船歌江子、撮影に『万引き家族』(2018年)の近藤龍人、音楽には世界的巨匠・三宅純を迎え、日本映画界 最高峰のチームが集結。ゴージャスでロマンティックな唯一無二の蜷川実花の世界観をさらに進化させた。
9月14日(土)、公開を記念して東京・丸の内ピカデリー1での上映後に舞台挨拶が実施され、主演の小栗旬、沢尻エリカ、二階堂ふみ、千葉雄大ら豪華キャスト陣と、蜷川実花監督が登壇した。
《イベントレポート》
早朝からの上映にも関わらず満員となった舞台挨拶。観客のあたたかな拍手に迎えられグレー×ブラウンのコーディネートのスーツで現れたのは、主演の小栗旬。続いて、胸元が大胆に開いたドレスを身に纏った沢尻エリカと二階堂ふみ、遊び心のあるシャツにブラウンスーツでキメた千葉雄大、最後にブラックドレスにフューシャピンクのヒールで蜷川実花監督が登場!
公開を迎えての気持ちとともに1人ずつ挨拶。
小栗「おはようございます。小栗です。ちょっと早朝から観る感じの映画か分かりませんが、今日…こう…何か…んー! という感情を持ち帰ってエネルギッシュな1日を過ごしていただけたらと思います」
沢尻「こうして公開を迎えることができ本当に嬉しく思っております。私の中でもすごく思い出に残る作品となったので、皆さんにも気に入ってもらえたら嬉しく思っています」
二階堂「本当に濃厚な1日になりそうですね」
千葉「沢尻さんの弟役を演じさせていただいて本当に嬉しかったです」
蜷川「7年前からこの企画は温めていて、今日こうやって本当に皆さんにお届けできてとても感動しています」
現場でのエピソード、ヤバすぎる実話
現場でのエピソードを聞かれ、それぞれが撮影の裏側など秘蔵のエピソードを披露した。
キャストNo.1の“大富豪”は千葉雄大⁉︎
沢尻エリカと二階堂ふみは舞台裏でも白熱バトル⁉︎
空き時間を潰すためキャスト同士でトランプをしていたという小栗からは「千葉くんがとてつもなく大貧民(大富豪)が強くてちょっと嫌いになりました(笑)。めちゃくちゃ強いんですよ。いつも千葉くんにカード持っていかれるっていう…」と千葉とのエピソードを披露。「千葉さんはいつも大富豪だったんですね」という問いに、千葉は「こう見えて。それぐらいしか勝てるところがないです、小栗さんには」と小栗をリスペクト。トランプに関しては、小栗と成田は弱いが、沢尻はとてつもなく負けず嫌いだからすごく熱くなるという。
そんな沢尻は二階堂とスピードで白熱勝負。二階堂は「エリカさんからカードがスッゴイ飛んできて、“あ、やられる”と思った瞬間が何度かありましたね(笑)」と、静子と富江がうどんを啜っている裏でも白熱したバトルが繰り広げられていたようだ。
沢尻は、初日に行われたバーでのキスシーンの撮影で、小栗の消極さに「全然来ないな、もっと来いよ」と思っていたと告白。小栗なら慣れていると思いきや、やったことがなかったと意外な一面を披露した。
小栗からは「本当にあの初日だけは“役者失格”だなと思いました。結構覚悟決めて入ったんですけど、いざ触りなさいと言われたら恥ずかしくて。みんなよくこんなことしてるなと思って。沢尻エリカのムードにのまれてしまいました」と会場を笑わせた。
蜷川監督からは何回も指示されていたこともあり、このままでは本当に駄目だと思い、その夜とてつもなく反省した小栗であった。
蜷川実花監督が心配するほどギリギリな中での壮絶な撮影
最後のシーンでは15~16kgの無理な減量により脱水症状になり塩水に足をつけていた小栗をみて役者魂を感じた二階堂。富江が太宰を起き上がらせるシーンで小栗の筋肉が攣りそうになっていたことを後から知って申し訳なかったと謝罪。小栗も勉強不足による無茶した結果だったと学んだようだ。
「デビュー当時から最近まで、共演している瀬戸康史、成田凌と似ていると言われ、どこにでもいる顔なんだと思う」と千葉。千葉含め3人が並ぶシーンがあり三者三様だと実感していただけるシーンもお見逃しなく。
二階堂ふみ、成田凌への日頃のイライラをぶつけ名演技
成田が二階堂に襲いかかるシーンでは、緊張のあまり周辺をうろついて自分を奮い立たせていた成田。気合いを入れているシルエットが全員に見えていたのは可愛くて印象的だったと蜷川監督。
そんな成田は二階堂に「大丈夫?」と上から言ってきたので「ナメてるのかな」と二階堂。成田は年上だが二階堂の事務所の後輩にあたる。いつも二階堂の肩に手を置いて自分の靴を履く成田にイライラがたまっていた二階堂。ここイライラをぶつけるしかないとの思いも込めて爆発の演技に至った。
9月14日は男性から女性に愛を告白する“メンズバレンタインデー”
本編に登場する太宰の“恋の名言”
口説き文句の中で使ってみたいセリフ、言われてみたいセリフとは?
小栗「“大丈夫、君は僕が好きだよ“はなかなかですよね〜。僕は君が好きじゃないんだもん」蜷川監督からは初期の段階で絶対に使うと決めていたらしい。
千葉「太宰と富江が隠れて2人でいる時、富江の“駄目です”に対して“え?なんで?”というシーンがめちゃくちゃ良くて、あれは使いたい。使う機会はないですけど良いなと思いました」とのコメントに小栗からは「ちょっと生っぽい感じですね」とツッコミ。
沢尻「こんな臭いこと言われたた耐えられない。嘘でしょうって笑っちゃうと思う。耐えられないと思う」逆に1番耐えられないのは?との質問に小栗は「“僕の命を預けます”かな?預かれねーやって思うもんな」続いて「“死ぬ気で恋する?”もないな〜ちょっと笑っちゃう」と、沢尻。ないな〜のオンパレードが太宰ということのようだ。
二階堂「“一緒に堕ちよう”だったら結構使うタイミングあるんじゃないですかね。バンジージャンプの時とか(笑)。笑える方向に持っていった方が」と会場を沸かした。
蜷川「うどんの帰りに酔っ払って歩いている橋のところで、血が出て触ろうとすると、太宰が手を取って“なに?”というシーン。結構地味なシーンだけど、あの“なに?”のベタベタしていないドS感が好き」、小栗も「あの橋の上の一連の太宰さんは僕も好きですね。“これは降るな、きっと降る”なんかカッコイイ」と語った。
最後に主演の小栗旬と蜷川実花監督からメッセージ
蜷川監督から「現場から奇跡の連続が起こる映画で、私にとってもとってもとっても大切な作品になりました。もし面白かったら是非是非宣伝してください」と作品への愛情をアピール。
小栗も「僕にとって本当に36年間培ってきた全てをぶつけた太宰治になっていると思っていますし、悔いのない作品作りが出来たと思っていますので、もっともっと色んな人に観てもらえたらと嬉しいなと思っておりますので、みなさん“面白かったよ〜観に来な〜“って言ってください」と締めくくり観客からは惜しみない拍手が贈られた。
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』は、9月13日(金)より大ヒット上映中!
[スチール撮影:坂本 貴光 / 記者:フジモト マリ]
イベント情報
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』公開記念舞台挨拶
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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》男と女に起こることのすべてがここにある 天才作家、太宰治。身重の妻・美知子とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すー。その破天荒な生き方で 文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。太宰は、作家志望の静子の文才に惚れこんで激しく愛し 合い、同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。ふたりの愛人に子どもがほしいと言われるイカれた日々の中で、それでも夫の才能 を信じる美知子に叱咤され、遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが・・・。 今、日本中を騒がせるセンセーショナルなスキャンダルが幕を明ける! |
プロデューサー: 池田史嗣
主題歌: 東京スカパラダイスオーケストラ「カナリヤ鳴く空 feat.チバユウスケ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
製作: 2019「人間失格」製作委員会
企画: 松竹
配給: 松竹、アスミック・エース
公式Instagram:@NSmovie2019