劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント レポート
【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (竹達彩奈、梶浦由記、Hinano、藤咲淳一総監督、松下周平監督)

劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』
トークイベント

竹達彩奈、梶浦由記、Hinano、藤咲淳一総監督、松下周平監督が登壇!!
豪華クリエイター陣が「DEEMO」の音楽について語る♪

ピアノを弾く謎の生き物“Deemo”の前に、ある日空から女の子が降ってくる。Deemo はピアノの音色によって伸びる木を成長させて女の子を元の世界に戻そうとする—。

【画像】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』メインカット

ピアノをコンセプトに据え、旋律の美しいクラシックからロック・ジャズなどジャンルにとらわれないオリジナル楽曲のクオリティの高さと、緻密に計算されたリズムやメロディから得られる圧倒的な演奏感でアジア圏を中心に全世界累計2,800万DLを突破した大人気音楽リズムゲーム「DEEMO」を映画化した劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』が2月25日(金)より絶賛公開中。

【画像】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』場面カット04

3月9日(水)、新宿バルト9でクリエイター陣によるトークイベントが行われ、主人公・アリス役の竹達彩奈、主題歌・イメージソングの制作を担当した梶浦由記、主題歌「nocturne」の歌唱を担当したHinano、総監督と脚本を務めた藤咲淳一、アニメーション監督を務めた松下周平が登壇。「DEEMO」の真骨頂である音楽についてファン必聴のトークが繰り広げられた。

劇場版「DEEMO」の“音楽”についてトークを展開!

実際にゲームもプレイしてから作曲したという梶浦。「最後まで行けなかったんですけど、世界観を知りたくて。小説版をいただいて実際に読んだあとに、脚本を拝見してゲームの世界を体験しました」と話す。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (梶浦由記)

竹達は「実際にゲームで流れている楽曲が、映画でしか聞けない音楽にパワーアップしていて胸が熱くなりました!個人的には“Nine point eight”が好きなので、(劇中で)聞けたのが嬉しかったですね。感動的なシーンで流れるので、うるっと来ちゃいました」と作品のファンとして嬉しそうに語る。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (竹達彩奈)

久々に梶浦と仕事をしたという藤咲総監督は「前にお会いしたのは20世紀なんです。僕が担当していたゲーム音楽のチューニングをしてもらいました」と振り返りながら、今回の梶浦へのオファーについて「梶浦さんは僕と誕生日が同じで8月6日なんですけど“しし座ってこういう人だよね”ってイメージがあって。昔から、いろんな音を入れ込んで、独特の音を作るのはわかっていたので、あの梶浦さんが『DEEMO』の楽曲を作るとなると、今までにないナイーブな曲なので、どのように表現するのか気になったんです。上がってきた曲を聴いて『やっぱすげぇな、この人は』と思いました」と絶賛!

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (藤咲淳一総監督)

松下監督は「かなりお任せでした」と楽曲については梶浦に一任していたことを明かした。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (松下周平監督)

そんな梶浦は「イメージソングは、制作のはじめの段階で作らせていただいて。いろんな資料をいただいて、私が『DEEMO』という作品に感じたイメージを全部ぶち込んだものです。主題歌のほうは、もっと雄弁でないといけないし、日本語の歌詞が付きますので、いろんなことを考えました。もともと、ピアノが主役と言っていいくらい大事な作品なので、女の子の声とピアノの音が、普通の歌物よりはピアノが少し前に出るように作りたいなと思ったんですよね。ピアノのメロディが少し立つように。ピアノの音が絡んで、離れて、絡んでとなるようにしたのと、あとは闇と光のバランスが大事だなと思って作りました」と楽曲制作について振り返った。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (梶浦由記)

竹達彩奈ヲタクスイッチ全回⁉
梶浦由記は“神”!

梶浦のファンだと明かした竹達は『DEEMO』の楽曲(主題歌・挿入歌)について「本当に大好きな梶浦さんの曲なので、本当に120%、いや、200%くらい!崇拝レベルで最高!!って思ってました」と熱く話す。

イベントが始まる前に梶浦への愛を一方的に語っていたことを暴露されると「すごく大好きで、昔からいっぱい聴いていました!実は別の作品で10年くらいずっとご一緒している作品があったにも関わらず、お会いする機会がまったくなかったんですよね。なので今回、初めてお会いできて、ご挨拶ができたので、ちょっとご挨拶しながら半泣きでした」と話すと梶浦も「こちらもお会いできて嬉しいです。ありがとうございます」と感謝を伝える。「ヲタクスイッチ入っちゃって、めちゃくちゃ早口で喋っちゃっいました(笑)」と竹達は照れた様子を見せた。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (梶浦由記、竹達彩奈)

16歳の誕生日を迎えた歌姫Hinano 
オーディション当時を振り返る!!

そして、梶浦が手掛けた主題歌「nocturne」を歌ったのが、ちょうどイベント前日の3月8日に16歳の誕生日を迎えたHinano。世界各国から1,400人を超えるエントリーがあったオーディション当時は14歳の中学3年生だったが、自身が選ばれた時の心境について「心臓が張り裂けるんじゃないかってくらい、嬉しかったのを覚えています」と初々しい表情で語る。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (Hinano)

梶浦によると、オーディション当時、主題歌は「フレーズだけあった状態でした。曲として、ピアノのフレーズがないと映画の制作ができませんでしたので。何となくピアノのメロディはあったけれども、歌として完成させるのは、どなたが歌うか決まってからのほうがいいと思ったので。歌詞や言葉使いも誰が歌うかによって変えたいんですよ。この声の人ならこの言葉がいいとか。なので、曲が完成したのはHinanoさんに決まってからです」と明かす。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (梶浦由記)

Hinanoは、最初に自身の歌声が入った本作を鑑賞したときのことについて「試写会で最初に観てた時は、もうすぐ『nocturne』が来るぞ!と待ち構えていたんですけど、流れた瞬間に感動と、いままでのオーディションだったり、梶浦先生のレコーディングだったりとか、思い出がワーッとよみがえってきて、感情が抑えきれないくらい、心が温まりまくりました!」と振り返った。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (Hinano)

劇場版『DEEMO』はドルビーサラウンド7.1chで🎶

本作は劇場によって、ドルビーサラウンド7.1chの音響環境での上映を楽しむことができるが、藤咲総監督は「我々が一番良いと思っているところに近づけて流していただけて、僕もバルト9で観たんですけど、沁みる感じでよかったです」と絶賛。松下監督もそもそも本作を制作するにあたって「最初のコンセプトとして“音楽モノとは何ぞや” というのを藤咲さんとも考えて、目指してきました」とうなずく。

梶浦は、声優のセリフと音楽が分離した環境で楽しめる7.1chの環境を絶賛し「とくに音楽がすごく大事な作品なので、音楽のボリュームも普通の映画の倍くらいあります。ちゃんと音楽を立たせているのがこの映画の素晴らしいところで、そういった時にセリフと音楽を分離するのは大事なことなので、音楽を作る立場としてはすごく大きな特徴ですね。分離感を楽しんでもらえるのは映画館ならではだと思います。完全に“音楽劇”になっていますよね」と称賛を惜しまない。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (藤咲淳一総監督、梶浦由記)

竹達も「立体的な素晴らしい音楽はもちろん、雨の音、雷の音など、自然から出てくる音や、足音ひとつに至るまで繊細で印象的でした。歩いている時も左から歩いてくるのか、右から歩いてくるのかもわかりやすいし、こだわり抜かれて作られているのを感じました」と臨場感のすごさに驚いていた。

最後に登壇者からメッセージ

最後に、松下監督は「なかなか梶浦さんの話を聞く機会がなかったので、感銘を受けました」とコメント。藤咲総監督は「音楽の方は、音響を松下くんたちに任せてよかったです。効果音や環境音を全部入れ込むアイディアを現場で手配して『DEEMO』の世界観を作ったので、面白かったです」と松下監督を評価。

Hinanoは「ひとつひとつの音が『DEEMO』の重要なピースになっていると思うので、劇場でまた観たいなと思った方は友人を誘っていただいて、その際には主題歌『nocturne』もぜひ注目していただけたらと思います︕」と呼びかけ、梶浦は「『DEEMO』はもともと音楽が素晴らしい作品ですので、その音楽をスクリーンで、素晴らしい音響で観れたのが個人的には喜びでしたし、もともとの『DEEMO』の音楽も素敵にアレンジしてあって!オリジナルの曲、新しい曲、素晴らしい演技、美しい絵を何度でも観たいと思いました。みなさんも素晴らしい音響が楽しめる内に何度も観ていただけたら嬉しいです」と7.1chだからこそ感じる作品の良さを伝えた。

竹達も「今日のみなさんの貴重な話を踏まえて、私ももう1回映画館に足を運んで観たいと思います。みなさんも何度でも足を運んで楽しんでいただけたらと思います」と語り、温かい拍手の中でトークイベントは幕を閉じた。

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (竹達彩奈)

[スチール撮影・取材: Cinema Art Online UK / 記者: 梅田 奈央]

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イベント情報

劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント

■開催日: 2022年3月9日(水)
■会場: 新宿バルト9 シアター8
■出演者: 竹達彩奈(アリス役)、梶浦由記(主題歌制作)、Hinano(主題歌)、藤咲淳一(総監督・脚本)、松下周平(監督)
■MC: 吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)

【写真】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』トークイベント (竹達彩奈、梶浦由記、Hinano、藤咲淳一総監督、松下周平監督)

劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』予告篇🎞

映画作品情報

【画像】劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』キービジュアル

《ストーリー》

音楽によって解き明かされていく過去と、この世界の秘密―――

ピアノが鳴り響く音楽学校。聴く者全てを惹きつける見事な旋律を奏でるのは少し影のある少女、アリスだ。人と交わろうとしない彼女だが、好奇心の強いサニア、優しいロザリアと出会い、徐々に変化が訪れる。

空から一人の幼い女の子が落ちてくる。記憶を失くしていたが、黒の紳士が Deemo ということはなぜか知っていた。Deemoがつま弾くピアノの旋律に誘われるように、少女は「アリス」という自分の名前を思い出す。そこには、彼女を優しく見守るぬいぐるみのミライ、クルミ割り人形のくるみ割り、フワフワと宙に浮く匂い袋がいた。

ピアノの音色で成長する木が天窓まで届けば元の世界に帰ることができるのではと考えたアリスたちは、城に隠された楽譜集めを始める。そこでアリスは表情を隠した仮面の少女と出会う。「あなたなんて、嫌い」と言う仮面の少女とアリスの関係は?

仲間たちとの楽譜集めの冒険。仮面の少女の心。そして Deemo という存在の謎。時にアリスの頭をよぎる桜並木。

途中で止まる記憶の旋律――。

過去・現在・未来に大きな波紋を広げる音色が、次第にアリスの記憶の扉を開いていく。

 
出演: 竹達彩奈、丹生明里(日向坂 46)/鬼頭明里、佐倉綾音、濱田岳、渡辺直美、イッセー尾形、松下洸平/山寺宏一
 
原作: Rayark Inc.「DEEMO」
 
総監督: 藤咲淳一
監督: 松下周平
脚本: 藤咲淳一、藤沢文翁
キャラクターデザイン: めばち
主題歌制作: 梶浦由記
主題歌: Hinano「nocturne」(PONY CANYON)
制作: SIGNAL.MD Production I.G
製作・配給: ポニーキャニオン
 
© Rayark Inc./「DEEMO THE MOVIE」製作委員会
 
2022年2月25日(金)より
新宿バルト9 ほか全国ロードショー!
絶賛上映中!
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @DeemoMovie
 

劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』公開初日舞台挨拶 レポート

劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』完成披露試写会 舞台挨拶 レポート

この記事の著者

梅田 奈央シネマレポーター/ライター

様々な人々の想いによって創られる映画。限られた時間の中に綿密に練られた構想。伝えたいメッセージ。無限大の可能性と創り手の熱量に魅了され、作品やそこに込められた想いをたくさんの人に知って貰いたいと活動を開始。インタビューや舞台挨拶などのイベントに至るまで、様々な角度から作品の魅力を発信している。

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