映画『愛唄 ―約束のナクヒト―』
飯島寛騎インタビュー
映画を観て、限られた時間の中で自分ができることを考えてほしい
「私の手、握ってくれてありがとう」その言葉が僕らの全て___。
あいつがくれた恋する勇気。あの子がくれた、生きる意味。僕を変えた二つの出逢いが今、一つの奇跡を起こす。主人公・トオルの旧友でメジャーデビューも果たした元バンドマン。人生のタイムリミットを告げられたトオルを持ち前の明るさで勇気づける坂本龍也役は「第28回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞し、ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」で注目を集めた飯島寛騎が務めた。
『愛唄 —約束のナクヒト—』で観た人の心を明るく勇気づけ、ギターの弾き語りも披露した飯島寛騎さんにアーティスト役を演じた感想や、ギターの練習で苦労したことなど、本作への出演について話を聞いた。
—— 脚本を読んだ時と完成した作品を観た時で、感じた印象に違いはありましたか?
脚本を読んでいたので、ストーリーはもちろん把握していましたが、完成した作品を観た時に、「このシーン、脚本を読んで知っているけどなんだろう?」という感動がありました。改めて完成した作品を観ると、僕の出ていないシーンは特に脚本を読んだ時とは違う感動がありましたね。
—— 共演されたトオル役の横浜流星さん、伊藤凪役の清原果耶さんの印象はいかがでした?
カメラが回っている時以外は、年相応の子達だなと思いました。2人とも真面目で、役に入る切り替えがすごかったです。横浜くんは今回主演ということで現場を広い視野で見ていて、僕もすごく助けられました。清原さんにもすごく助けられたんですけど、僕もできる範囲で2人を支えていきたいという思いで撮影に挑みました。
—— 脚本をもらった時に、龍也をどう演じようと思いましたか?
僕の役は元バンドマンで、臭い台詞も多かったので、変にカッコつけすぎず、何も考えずにメッセージを伝えられるように演じました。今回弾き語りの役で歌とギターのレッスンをしている時に、講師の方に「アーティストというものはなんですか?」と聞いたら「アーティストは言葉でメッセージを伝えるのが恥ずかしいから、天から楽器と歌声を授けられてメッセージを伝えているんだよ」と、撮影前に教えてもらったのでカッコつけすぎることはないなと思い、考えすぎずに演じました。
—— 実際にアーティスト役を経験してみて、カッコよさは感じられましたか?
そうですね。アーティストの世界は知らなかったので、そういうのも学べて良い経験になりました。他にも普段音楽の動画を観たり、聴いたりする時の聴き方や捉え方が変わりましたね。アーティストは役者とは違う良いものを持っているんだなと改めて感じました。
—— GreeeeNの「愛唄」を演奏されていましたが、映画を通して「愛唄」の印象は変わりましたか?
変わりました。昔、聞いていた「愛唄」と、今の聞く「愛唄」だと一つ一つの歌詞の捉え方が変わりました。昔からすごく良い歌だなと思っていたのですが、改めて良い歌だなとすごく感じましたね。
—— 龍也と飯島さんの共通点は何かありましたか?
龍也と似ているところは結構ありました。良い意味で可愛すぎないとかですね。僕は龍也ほどチャラくないですよ(笑)。僕も龍也みたいに愛嬌やノリを大事にしているので似ている一面はありました。
—— 劇中でギター弾き語りをしていますが、苦労されたことはありましたか?
全部苦労しました(笑)。ギターは初めて触るに等しかったので、ギターが特に苦戦しましたね。コードを覚えるところから始まって、コードチェンジができるようになって、Fが弾けるようになって、右手のストロークも弾く時に音楽のリズムに合わせて弾かなければいけなかったので大変でした。本番の日までいろいろな段階を踏んだからできたんだと思います。
—— ギターの練習はどのくらいされたのですか?
1ヶ月半から2ヶ月くらいですね。最初は本当に弾けるようになるのかなと思いました。周りの人に聞いても半年~1年はかかるよと言われて、それを1~2ヶ月でやらなければいけないという途轍もないプレッシャーと責任を感じました。でも、今弾けるようになって音楽の楽しさがすごく分かるようになったと思います。
—— 本作を観ると龍也の明るい性格に背中押される方も多いと思いました。飯島さんは誰かに背中を押された出来事などはありますか?
家族から背中を押されました。役者になるきっかけとなった「第28回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリをいただいて、東京に行くことになった時、反対されなかったですし、「お前の人生だから、お前が決めな」と言ってくれました。後押ししてくれたことに感謝しています。
—— 伊藤凪の詩に「毎日に夢中だから息してることさえ忘れてるんだ」という一文がありますが飯島さんは息をしているのを忘れるくらい夢中になることはありますか?
結構あります。友達と遊んでいる時とか、お仕事で役にのめり込んでいる時とかも息をしているのを忘れます。風邪の時は息をしているのがつらいですけどね(笑)。息をするのを忘れるくらい夢中になる時が結構あるので素で楽しんでいるというか、のめり込んでいるんだなとは感じる時はあります。
—— トオルのように人生のタイムリミットを突然宣告されたら、したいことはありますか?
周りの方に感謝を伝えたいです。メッセージを残して死んでしまうのは、自分としても嫌ですし、周りの人にも迷惑をかけてしまうと思うので、言葉はしっかり伝えたいです。
—— 最後に、これから本作をご覧になる皆様にメッセージをお願いします。
『愛唄』はいろんな視点のメッセージ性がすごく詰まっている作品で、親御さん世代の方にも観ていただきたいです。映画を観て、「生きることとは、夢中になることだ」、「今しかない」という言葉が出てきますが、限られた時間の中で自分達がどう過ごせるかなど、なにかを始める第一歩になってくれたら嬉しいです。
[インタビュー: 井上 綾乃 / スチール撮影: 坂本 貴光]
プロフィール
飯島 寛騎 (Hiroki Ijima)1996年生まれ、北海道出身。 [スタイリング: 中西 ナオ / ヘアメイク: 佐藤 友勝]
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映画『愛唄 ー約束のナクヒトー』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》「私の手、握ってくれてありがとう」その言葉が僕らのすべて――。 恋する勇気を持てないまま大人になってしまったトオルに起きた、二つの出会い。元バンドマンの旧友・龍也との再会、そして運命を変える詩との偶然の出会いにより、恋というものに生涯をかけて全力で駆けることになる。今まで手をつなぐことさえしてこなかったが、龍也の声に恋する勇気をもらい、その詩から、恋に⽣きる⼒をもらったトオル。詩と触れるキッカケをくれた比呂乃との出会いを経て、ようやくめぐり会えた運命の少女・凪。詩を綴ることをやめたその少女は、トオルに生きる意味を教えてくれた。しかし、彼女にはある秘密があった・・・ |
音楽: GReeeeN
主題歌: GReeeeN「約束 × No title」(ユニバーサル ミュージック)
プロデューサー: 小池賢太郎
音楽プロデューサー: JIN
2019年1月25日(金) 全国公開!
公式Twitter: @aiutamovie
公式Instagram: @aiuta_movie