映画『私はいったい、何と闘っているのか』
㊗公開記念舞台挨拶
安田顕&小池栄子節が炸裂!?
登壇者一同が1年を振り返り“今年の漢字”を発表!!
映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(2018年)をはじめ『神様はバリにいる』(2015年)などのヒット作を排出する奇才・李闘士男監督が、芸人・役者・作家と多才なジャンルで活躍するつぶやきシローの同名小説を映画化した『私はいったい、 何と闘っているのか』が12月17日(金)に劇場公開を迎えた。
主演を務めたのは、李監督と『妻ふり』以来の再タッグとなる、ドラマや映画、舞台と様々な分野でひっぱりダコの個性派俳優・安田顕。スーパーウメヤの万年主任で、現実と理想はほど遠くとも、仕事や家族のために日々を地道に戦い続ける主人公の中年男・伊澤春男を演じる。
12月18日(土)、東京都内3劇場で公開記念舞台挨拶が開催され、テアトル新宿で行われた上映後の舞台挨拶に、主演の安田顕をはじめ、妻・律子役の小池栄子、大学生の長女・小梅役の岡田結実、小梅の彼氏・梅垣役のSWAY(劇団EXILE)、高校生の次女・香菜子役の菊池日菜子らキャスト陣、そして李闘士男監督が登壇した。
無事公開を迎えた熱い想いや今だから言える裏話など、“仲良し伊澤ファミリー”がクロストークを展開。さらに年末ということで、各登壇者が「今年の漢字」を発表し、2022年に向けての抱負が語られた。
小池が「安田顕は大泉洋みたいに細かくない」とアピール!?
李監督は小山春朋のお腹を撫でてストレス解消!?
映画の反響について安田は「父と母が役の大きさに関わらず、いつも出演作を観てくれるのですが、父から『小池栄子さんは当然ながら、皆さんがとても素晴らしかったです。周りの方への感謝と思いやりを忘れることなく今後も頑張ってください』と言われました」と連絡をもらったことを明かした。
小池は映画の感想を「(小池演じる)律子は不完全な女子なのですが、子どもを授かって、育てていく上で(安田演じる)春男さんや家族の優しさを感じながら、1人の女性として成長していく物語です。子どもを育てる母親ってすごいなと思いました。役を通して勉強になりましたね」と語った。
さらに、小池は理想の男性像について「春男さんのようにやさしく包み込んでくれる男性が良いです。一生懸命真面目なこと、これに尽きますね。若い頃は格好や身長など色々言うけれど、やさしいことが1番だと思います」とコメント。これに安田は「自分は結構したたかですよ。わがままだし。よく(妻は)結婚してくれたなと思います」と自身と春男を比べて語った。すると小池が「やさしいですよ。大泉洋みたいに細かくないし」と大河ドラマで夫婦役を演じる大泉の名前を挙げて語り会場を笑わせると、安田は「私の発言じゃないですからね」と記者に向けてアピールした。
また、現場の雰囲気について岡田は「本当に家族みたいな関係性でした。話したい時に話す、みたいな。あと、(本日は不在の)1番弟の小山春朋君はそこにいるだけでマスコット的な存在でしたね。みんなずっとどこかしら春朋君の体を触っていました」と小山の愛されエピソードを披露すると、李監督も「現場で嫌なことがあると彼のお腹を触っていました。『よしよし』って」と小山を可愛がっていたことを明かした。
劇中で父親(春男)からお下がりの財布をもらう場面があったことについてSWAYは「僕も北海道出身なので安田顕さんからもらえたのは、僕の父も喜んだと思います。また、毎日テレビで観ない日はない(ほど活躍している)安田さんから、財布のやりとりを通じて仕事運をもらえたのかなと思いますね」とコメントすると、すかさず安田が「あれは私の財布ではなく、小道具さんが用意したものだよ」と冷静なツッコミをし、会場は笑いに包まれた。
映画初出演の菊地日菜子!
事務所の先輩:安田顕からのアドバイスを語る!!
さらに、映画『私はいったい、何と闘っているのか』で映画初出演となる菊池は「今も初の舞台挨拶で緊張しています。撮影の全部が印象的ではあるのですが、私が現場入りする前に現場の雰囲気に慣れるために見学をさせていただきました。その時に、お父さん(春男)とお母さん(律子)がそれぞれ小梅と香菜子を抱っこして、お母さんが涙ぐむ場面をモニター越しに観ていて、私もグッとくるものがありました。お芝居ってこういうものなのだと改めて学びましたし、鮮明に記憶に残っています」と語った。コメントの途中には緊張から菊池が言葉に詰まるシーンもあったが、小池や安田がボケを挟みながらフォローするなど、本当の家族のような関係性が築かれていることが伺えた。
菊池について小池は「現場で一生懸命勉強していて素晴らしかったです。わからないことや不安なことを素直に口にしていたので、みんな可愛がっていたし、自分もアドバイスさせてもらいました」と菊池を賞賛。
さらに菊池は「私がいっぱいいっぱいになって、監督からのアドバイスも入らない時があっ他のですが、安田さんが『そういう時は1度目を離して違うものを見て、頭をすっきりさせてごらん』とアドバイスをくださって。そのおかげでキャパオーバーから切り替えることができたかなと思います」と事務所の先輩である安田からもらったアドバイスを明かした。すると安田も「さっき楽屋で、『初めての舞台挨拶なのであまり話せないかと思いますがよろしくお願いします』って言っていたのに、ずいぶん喋りますね。素晴らしい」と安田らしく菊池を褒めた。
登壇者それぞれが“今年の漢字”一文字を発表‼︎
安田が2022年に実現したいことは?
安田は「闘」の文字を挙げ、「コロナと闘ったし、監督の名前にも入っているからです」と理由を語った。続いて小池は「穏」の文字にした理由について「コロナ渦が生活を見直すチャンスになったりもして、すごく穏やかに過ごせました」とコメント。岡田は「豊」を選び、「この映画に出会ってから、仕事や人の巡りがすごく豊かになって、自分の感情も豊かにな離ました。一皮剥けることができましたね」と語った。さらにSWAYは「感」を掲げ、「今年ツアーを再開することができたり、映画を公開できたりして、感謝、感動でした。今まで当たり前だと思っていたものが当たり前ではないということをしっかりと感じさせてもらいました」とSWAYならではの理由を述べた。菊池は「新」の文字を選び、「初めての映画出演や舞台挨拶舞台出演を経験して、新しいことをたくさんインプットした1年でした」と初々しいコメントし、最後に李監督は「空」を選んだ理由を「幻みたいな、実感のない1年でしたね」と語った。
また、2022年に実現したいことを問われた安田は「この映画が、お正月映画としてたくさんの人に見てもらえたらいいなと思いますね。初めてこの映画を観た時に、試写だったので声が出せない状況でしたが、観に来た関係者から笑い声や鼻をすする音が聞こえて、李監督の思いがしっかりと伝わっているなと感じました」と映画への思いを語った。
登壇者一人ひとりから観客へメッセージ
最後に、登壇者から観客に向けてメッセージが送られた。
まず菊池は「試写で初めて観た時に、すごく感動したし、『こういう家族の在り方もあるんだな』と感じることができました。映画を観て、明日からもっと気楽に生きようと思ってもらえると嬉しいです」とコメント。
次にSWAYは「この映画は肩の力を抜いて何も考えずに観てもらって、最後に何か感じるものがあれば嬉しいです。SNSで拡散しまくってください。皆さんの力が必要です」と観客に語りかけた。
さらに岡田が「この映画の主題歌の、ウルトラ寿司ふぁいやーさんが歌う『今すぐアナタを愛したい』がこの映画に本当に合うなと思って。この映画を観たら、頭に浮かべた人を愛したくなるような、温かい映画です」と語った。
また小池は「やさしい気持ちになれる映画です。私自身、やっぱり人や家族の温かさはありがたいものだなと感じました。映画を観てやさしい気持ちになれたら、周りの人にそのやさしさを分け与えてあげてください」と観客に語りかけた。
そして李監督は「刺激的なことがあまりない、珍しい映画です。刺激がない分、登場人物の心情に寄り添って撮りました。何かを労る気持ちが観てくださった方に伝わっていればいいなと思います」と思いを語った。
最後に安田が「最近、“ささやか”という言葉に感じるものがあって、この1、2年でささやかな幸せに気づくことができたと思います。そしてこの映画にも“ささやかな幸せ”があふれています。“生まれてか死ぬまで、自分が主役になれるかどうかは自分で決まる”という当たり前のことを教えてくれる、老若男女に愛してもらえる作品です」と語り、アットホームな雰囲気の中、終始笑いにあふれた舞台挨拶は幕を閉じた。
[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 來住 果林]
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イベント情報
映画『私はいったい、何と闘っているのか』公開記念舞台挨拶
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映画『私はいったい、何と闘っているのか』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》伊澤春男(安田顕・45歳)は、 町の住民に愛されるスーパーウメヤの万年主任。職場では店長の上田(伊集院光)からの信頼も厚く、クールで常に理性的な高井さん(ファーストサマーウイカ)や、やや暑苦しいが真面目な金子くん(金子大地)といった個性あふれる部下たちにも恵まれ、日々楽しく働いている。一方で家に帰れば典型的なマイホームパパ で、しっかり者の妻・律子(小池栄子)に、最近妙に綺麗になった大学生の長女・小梅(岡田結実)、気配り屋な高校生の次女・香菜子(菊池日菜子)、 とにかく元気で明るい 小学生の長男・亮太(小山春朋)の5人家族 。 休日は家族全員で亮太の野球チームの応援に行ったりもする、仲良しファミリーだ。 いつも穏やかな微笑みを浮かべ、怒ることなどほとんどない春男は、 どこにでもいそうな平凡で心優しい中年男。しかし 、彼の脳内は、毎日が戦場だった!見栄、虚勢、嫉妬、カラ元気24時間忙しいその頭の中は休まるヒマがない。 仕事でも家庭でも常に空気を読み ムダに気を遣いまくるが、良かれと思ってやったことがことごとく裏目に出てしまう。 そんな切ない 自問自答を繰り返す春男だったが、ある日“ウメヤ”に緊急事態が発生する。 |