映画『ANIMAを撃て!』
完成披露試写会 舞台挨拶
コンテンポラリーダンス×ドラムが既成のドラマを打ち破る!
自由な表現を求めて、堀江貴大監督ほかキャストが映画への想いを語る!!
コンテンポラリーダンスを通して一人の女性が成長していく姿を描き、2017年「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」のオープニングを飾った映画『ANIMAを撃て!』が3月31日(土)より新宿武蔵野館ほか全国劇場公開される。
公開に先駆けて3月15日(木)、東京・神楽座にて完成披露試写会が開催され、上映前の舞台挨拶に主演の服部彩加、小柳友、そして本作の脚本・監督を務めた堀江貴大、さらに本作のテーマのコンテンポラリーダンスのつながりで、世界30ヶ国以上で公演し、第4回朝日舞台芸術賞寺山修司賞、第67回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した近藤良平が主宰するダンスカンパニ―・コンドルズからオクダサトシ、山本光二郎がゲストとして登壇した。
《イベントレポート》
まずはじめに、堀江貴大監督、服部彩加さん、小柳友さんが登壇。映画の公開を目前に控えた今の気持ちを語った――
堀江:この映画は、自分の踊りたい踊りに悩む女性ダンサーと、夢をあきらめた元ドラマ―が出会う、ガール・ミーツ・ボーイの青春ダンス映画です。去年の7月にSKIPシティ国際Dシネマ映画祭のオープニング作品として製作されました。映画は観ていただいて完成と思っていますので、今こうして再び沢山のお客様に見ていただける日が来てとても嬉しいです。
小柳: 今まで20本ほど映画に出演させてもらいましたが、初めての公務員の役でした(笑)。普段は全然公務員らしくない僕なので、久々に新しい役をやらせていただいたと思います。
服部: 私が演じたのは、自分がやりたい踊りは何なのか、新しい夢に向かって進んでいく女性です。コンテンポラリーダンスも映画主演も何もかもが初めての状態で撮影に望ませていただきました。 あれから一年が経ち、劇場公開を前にワクワクした気持ちでいっぱいです。
続いて、撮影中に苦労したこと、困難だったことについて質問されると――
小柳: 2カ月前くらいからドラムとダンスのレッスンをそれぞれやっていました。僕はドラムを5年ぶりに叩いたんですけど、どうやったら演奏と心の変化を徐々に見せていけるのかということを考えながらやっていて。そこは苦労しましたし、楽しんで演じることができました。僕の場合は曲が決まっていたのでまずは練習するだけでよかったのですが、服部さんの場合は、その場で振付の先生がつくったものをそのまま表現するというのが大変だと思って見ていました。
服部: コンテンポラリーダンスは形が決まっていないので、力強さというか、パッションで動いていくものなので、何でもいいっていうのが逆に難しいなと思いました。私はこれまでクラシックバレエ、新体操、競技ダンスをやってきたので、最初にこの映画のお話をいただいた時は(コンテンポラリーダンスも)出来ると思っていたんです。けれども、実際には全くの別物で。振付の先生は、振付を与えてそれをやるというよりも、コンテンポラリーが何なのかという質感を学んで欲しいというのがあって、振り付けは結構即興だったので苦労しました。
堀江: ドラムとダンス、音と身体、言葉ではないところのやりとりで、協調関係だったり決裂した瞬間だったりを音と映像で表現していくというのが非常に難しかったです。言葉にならないエモーショナルな瞬間をとらえていく。日々つくっていく中で発見していきました。
舞台挨拶の後半には、コンテンポラリーダンス界から、学ラン姿でダンスを中心とした舞台を世界30カ国以上で公演。テレビ、舞台、映画でも活躍するダンスカンパニーコンドルズからオクダサトシさん、山本光二郎さんがゲストで登壇した――
オクダサトシ: ダンスシーンが非常に素晴らしかったです。型通りの表現に悩むというヒロインがどこかで自我に目覚めて自由な表現を目指すというのはコンテンポラリーダンスの一番根幹にあるもの。コンテンポラリーダンスは何でもあり。そこが映画全体の中できちんと描かれていたと思います。何をやったっていいんです。自由! 堀江監督の今日着ている衣装もだいぶコンテンポラリーですよね。それは……パジャマですか? 何でもあり! コンテンポラリーですね(笑)。
山本光二郎: 僕もバレエをやってからコンテンポラリーの世界に入ったので、やっぱり分かります。主人公の気持ちは。バレエとかは綺麗な形があって、コンテンポラリーはそれを崩していく。ものをゼロからつくるというのは覚悟がいるので、変身していく服部さんの姿は非常に素晴らしかったです。僕は偶然コンテンポラリーを踊る人と出会い、この道に入りました。ガール・ミーツ・ボーイの物語。出会いというものは本当に大事なものだと思います。
堀江: まさか今日着て来た服についてまでコメントをもらえるとは思っていませんでした(笑) この映画をつくりたいと思った一番の理由は、コンテンポラリーダンスを見て、その面白さに惹かれたからです。コンテンポラリーダンスの魅力を伝えたい。本作が、観る人へのコンテンポラリーダンスの入り口になったらいいなと思います。
そして最後に、堀江監督、キャスト陣からメッセージが一言――
服部: ドラマとダンスのセッションはもちろん、作中にはダンスシーンが沢山散りばめられています。そちらも楽しんでいただけましたら嬉しいです。
小柳: 僕が演じたのは夢をあきらめた男の役で、新しい夢との向き合い方を描ければいいなと思っていました。この映画を見て、夢との付き合い方には色々な方法があるということを感じていただけたらと思います。
堀江:ダンスやドラムもそうですが、それ以外のお芝居の部分、喧嘩であったり二人が仲睦まじい瞬間がすごく輝いて映っていると思います。そういうところも楽しんでもらえたらとても嬉しいです。
イベント情報
映画『ANIMAを撃て!』完成披露試写会舞台挨拶■開催日: 2018年3月15日(木) |
映画作品情報
《ストーリー》クラシックバレエカンパニー「BAN」に所属し、ダンサーとしての将来を嘱望されている果穂(服部彩加)は、留学支援のための試験に挑むものの、クラシックなダンスを踊る自分に違和感を抱いていた。「BAN」の主宰兼振付家の伴(大鶴義丹)にその気持ちを指摘されてしまった果穂は、ホールの倉庫から聞こえてくるリズミカルなドラムの音色に誘われる。 その音の主は、ホール職員で元ドラマーの伊藤(小柳友)だった。 伊藤は一次試験直前に倉庫の中でトウシューズを脱いで思いのままに踊る果穂の姿を目撃し、音楽への情熱を取り戻していた。ドラムを叩く伊藤の前で、ありのままの自分を表現したダンスを踊る果穂は、最終選考の自由演目を伊藤のドラム演奏で、クラシックバレエではなくコンテンポラリーダンスで挑むことを決意する。 その方向転換に反対する伴やライバルダンサーの萌香(黒澤はるか)、その決断を後押しする果穂の姉・由美子(中村映里子)。果穂は迷いを断ち切るために「BAN」を退団し、伊藤と二人三脚で最終選考に臨もうとする。 |
撮影: 村埜茂樹
照明: 川邊隆之
録音: 山田幸治
美術: 畠山和久
音楽: 鈴木治行
編集: 稲川実希
スタイリスト: 宮本まさ江
ヘア・メイク: 大江一代
助監督: 加藤文明
制作担当: 森田博之
振付: 北川 結
ドラム作曲: 守道健太郎
クラッシクバレエ指導: 大岩静江
スチール: 首藤幹夫
製作: 埼玉県 / SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
製作協力: 寿々福堂
制作: デジタルSKIPステーション
特別協力: 川口市
配給: アティカス
宣伝: ツインピークス 宣伝協力: MUSA
2017年 / 日本 / ヴィスタサイズ / カラー / 5.1ch
© 2017 埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ