- 2020-11-4
- イベントレポート, 日本映画, 第33回 東京国際映画祭, 舞台挨拶
第33回 東京国際映画祭(TIFF) 特別招待作品
映画『水上のフライト』舞台挨拶
中条あやみ、小澤征悦、兼重淳監督が登壇!
スペシャルゲストとして、室伏広治スポーツ庁長官も!!
実話から着想を得た感動の物語、映画『水上のフライト』が11月13日(金)に全国公開される。
主人公・遥(はるか)は、走高跳の選手としてオリンピックへの出場を夢見ていた。しかし、突然の事故により下半身麻痺の状態に陥る。そして心を閉ざしてしまった遥は、パラカヌーという新たな目標に出会う——。
映画『超高速!参勤交代』シリーズなど数多くの大ヒット作の脚本を手掛ける土橋章宏が実在するパラカヌー日本代表選手との交流を通じて作り上げたオリジナルストーリー。
GReeeeNの楽曲「キセキ」の誕生までの実話を元にした映画『キセキ -あの日のソビト-』(2017年)を手掛けた兼重淳が監督を務め、観る者の心の奥底に届く、一人の女性の成長を描くヒューマンドラマを誕生させた。
主人公・遥を演じるのは、映画『3D彼女 リアルガール』(2018年)、『雪の華』(2019年)などで主演を務め、若い女性から絶大な人気を誇る中条あやみ、遥を裏方で支える仲間・颯太役に『居眠り磐音』(2019年)などの人気俳優・杉野遥亮、心配しながらも温かいまなざしで包み込む母・郁子役に『アマルフィ 女神の報酬』(2009年)の大塚寧々、父親代わりに厳しく熱く導いていくコーチの宮本役に『引っ越し大名!』(2019年)の小澤征悦ら旬な俳優陣が集結!
11月4日(水)、第33回東京国際映画祭(TIFF)の特別招待作品部門にてワールドプレミア上映され、EX THEATER ROPPONGIでの上映前に行われた舞台挨拶には、主演の中条あやみ、共演の小澤征悦、そして兼重淳監督、さらにスペシャルゲストとしてスポーツ庁長官の室伏広治が登壇した。MCはフリーアナウンサーの笠井信輔、英語通訳は鈴木小百合が務めた。
競技用カヌーを乗りこなす中条は“空を飛んでいる鳥のようだった”
舞台挨拶が始まると、SUPER BEAVERが歌う主題歌「ひとりで生きていたならば」に合わせ、中条あやみ、小澤征悦、兼重淳監督の3人が盛大な拍手が鳴り響く会場に登場。
映画『水上のフライト』は、新型コロナウィルスの影響により公開が延期されていたが、満を持して初お披露目となった。
中条は「毎年行われている東京国際映画祭が今年もこうして開催されて、舞台に立てて光栄。この作品はみなさんの愛でできた作品なので、一人一人の心に残ると嬉しい」と喜びの思いを込めて挨拶。
また、競技用カヌーの撮影について「自分の力で漕いで、スクリーンで臨場感を出したかったので、早く乗りこなしたいと思って練習した。自分で漕ぐことができるようになってよかった」とコメント。競技用カヌーは、普通の人は乗りこなすことが難しく、体育大学に通う学生でも乗りこなすまでに1カ月はかかるという。
カヌーのコーチ役を演じた小澤は「東京国際映画祭の舞台に立てて光栄。この映画は優しさに溢れている」と映画について話した。そして自身のコメントが英語通訳がされると、「英語上手ですね」と通訳に一言。会場の笑いを誘った。
競技用カヌーを乗りこなしていた中条については「空を飛んでいる鳥のように見えました」と劇中のセリフを交えて表現。
兼重監督は「東京国際映画祭の舞台に立つことが夢だったので本当に嬉しい。コロナの影響で公開が延期になったことでこの舞台に立てているので、良いこともあるものだと思った」と述べた。
「この作品は、コロナによって挫折した人の応援にもなるのではないか」とMCの笠井が言及されると、兼重監督は「自分の作品は見た人の背中を押せるような作品であればいいと思って撮っている。この作品でパラスポーツに関わる全ての人を応援できれば嬉しい」と語った。
金メダルアスリートからの絶賛受け、
中条あやみ「この映画は金メダルですね」と語る。
そしてスポーツ庁長官であり、アテネオリンピックでハンマー投げの金メダリストの室伏広治が登場した。
室伏長官は映画について「スポーツを取り上げてくれて嬉しい。人生の苦難を仲間と共に乗り越えて、明るいものが見えた映画だった。スポーツの素晴らしさが描かれていて私も感動した」と感想を語り、中条についても「今まで経験がないとは思えない。カヌーだけでなく高跳びのシーンも素晴らしかった」と絶賛。
金メダルアスリートからの褒め言葉を受けた中条は「その言葉をいただけただけでもこの映画は“金メダル”ですね」と回答し、会場からは拍手が巻き起こった。
それぞれが語る、“挫折からの立ち直り方”とは?
この映画では、ヒロインが奇跡の復活を遂げる様子が描かれていることから、“スランプに陥った時の自分を鼓舞する心の持ちようについて”という話題に。
これに対して小澤は「やっぱり英語で答えた方がいいですかね?“Drink a lot!”」と答え、再び会場は笑いに包まれた。
その後改めて「挫折をした時に一度自分を浮かべて俯瞰をしてみると“自分一人ではない、自分だけが辛い思いをしているわけではない”と思える」と真面目に回答。同じく兼重監督も「俯瞰をするようにしている」と答えた。
中条は「私は日記に書くようにしている。後で見返して思い出になったり、強くなるための経験だと思って日記に書くようにしている」と日記を付けていることを明かした。
最後に室伏長官は「特にスポーツの場合は、上達しようと思う時にスランプはつきもの。それを乗り越えることでさらに上達する」と語った。
中条、小澤、兼重監督、そして室伏長官は観客に向かって笑顔で手を振り、拍手に包まれながら会場を後にした。
映画『水上のフライト』は11月13日(金)に全国公開される。
[記者: 田上 結菜 / スチール撮影: Cinema Art Online UK]
イベント情報
第33回 東京国際映画祭(TIFF) 特別招待作品
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映画『水上のフライト』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》交通事故で歩けなくなった遥。 自分の実力に絶対の自信を持つ高慢な遥は、走高跳で世界を目指し、有望スポーツ選手として活躍していた。だがある日、不慮の事故に合い、命は助かったものの二度と歩くことができなくなってしまう。将来の夢を絶たれた遥は、心を閉ざし自暴自棄になるが、周囲の人々に支えられパラカヌーという新たな夢を見つける―。 きらめく水面を背景に、母の愛、淡い恋心、恩師との約束・・・そして、大切な人の想いを乗せて、どん底から道を切り開いていく。 |
第33回 東京国際映画祭(TIFF) 特別招待作品
脚本: 土橋章宏、兼重淳
音楽: 上野耕路
主題歌:「ひとりで生きていたならば」SUPER BEAVER
スーパーライジング・プロデューサー: 久保田修
アソシエイト・プロデューサー: 小林麻奈実
ライン・プロデューサー: 原田文宏
撮影: 向後光徳(J.S.C)
照明: 斉藤徹
美術: 布部雅人、春日日向子
録音: 大竹修二 (J.S.A.)
装飾: 松尾文子
編集: 川瀬功 (J.S.E.)
衣装: 加藤哲也
ヘアメイク: 知野香那子
スクリプター: 増子さおり
助監督: 渡辺圭太
製作担当: 阿部史嗣
協賛: SOMPOひまわり生命
広報協力: 東京都、TEAM BEYOND
協力: 一般社団法人日本障害者カヌー協会
製作: 映画「水上のフライト」製作委員会
製作幹事: カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション: C&Iエンタテインメント
配給: KADOKAWA
宣伝協力: シンカ