第32回 東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベントレポート
【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (コンペティション部門国際審査委員)

第32回 東京国際映画祭(TIFF)
レッドカーペットイベント

ハリウッド俳優やレジェンド監督、モデルにミュージシャンも登場!
総勢401名のゲストがレッドカーペットを歩く

10月28日(月)、第32回東京国際映画祭(32nd Tokyo Inernational Film Festival / TIFF)が開幕。オープニングを飾るレッドカーペットイベントが東京・六本木ヒルズアリーナで開催された。

全長160mのレッドカーペットを歩いたのは、今年のフェスティバル・ミューズを務める広瀬アリスはじめ、コンペティション部門国際審査委員長として来日したチャン・ツィイー、オープニング作品『男はつらいよ お帰り 寅さん』の山田洋二監督と倍賞千恵子、後藤久美子など国内外からのゲスト総勢401名。アリーナは国内外から集まった報道陣と観客計2,500名で埋め尽くされ、ゲストは時間の許す限りファンサービスに応じていた。

フェスティバル・ミューズ 広瀬アリス 
フリルデザインの真っ白なワンピで華やかに登場! 

はじめに登場したのは、第32回東京国際映画祭フェスティバル・ミューズの広瀬アリス。今年流行のフリルデザインが印象的な白い膝丈ワンピースで登場し、客席から「かわいい!」の声があがっていた。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (フェスティバル・ミューズ 広瀬アリス)

広瀬は「フェスティバル・ミューズの広瀬アリスです。本日はご来場いただき、ありがとうございます」と挨拶し、「本当に晴れて良かったなと、ほっとしております」と天気を心配していたことを明かす。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (フェスティバル・ミューズ 広瀬アリス)

最後は「この映画祭で、皆さんにとって素敵な一本に出会えますよう、そして映画がもっと身近なものになりますよう、たくさんの皆さんに映画の素晴らしさを届けていきたいと思っております。楽しんでいってください」と締めくくり、ミューズとしての役割をしっかりと果たしていた。ステージを降りると早速ファンサービス。一人ひとりのサインや写真に快く応じていた。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (フェスティバル・ミューズ 広瀬アリス)

人気声優・宮野真守は日本アニメの魅力をアピール

特別招待作品の『HUMAN LOST 人間失格』からは、声優の宮野真守が挨拶。「この作品は太宰治の有名な『人間失格』を原案に、日本が打ち出すダークヒーローものです。かなり激しいアクションです。エンターテインメント作品になっております。皆さんの心に突き刺さること間違いなしです!」と畳みかけるようにアピールした。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (宮野真守、花澤香菜)

観客への気遣いを見せる間宮祥太郎

同じく特別招待作品『殺さない彼と死なない彼女』主演俳優の間宮祥太郎は、「けっこう寒いですね。長時間いらっしゃる方とか大丈夫ですか?」と、観客を気遣う問いかけも。客席から「大丈夫!」「あたたまってるよ!」と聞こえると「野太い声をありがとうございます」と照れ笑いを浮かべた。作品については「高校生の恋愛ものではありますが、すごく人のぬくもりが詰まっている作品になっています」とコメントした。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (間宮祥太朗、桜井日奈子、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろう、奥華子、小林啓一監督)

CROSSCUT ASIA #06
齊藤工がホラー映画監督に初挑戦

国際交流基金アジアセンターとの共催で、本年度で第6弾となるアジア映画特集シリーズ「CROSSCUT ASIA #06」では、映画監督・齊藤工がホラー映画に初挑戦した『TATAMI』が上映される。

齊藤は畳の奇妙なオブジェを、主演の北村一輝は大きな藁人形を手に持って登場。共演の神野美鈴は笑顔に投げキッスで華を添えていた。「個人的に毎年参加しているこの映画祭に、監督として戻って来れたことがうれしい」と語る齊藤は、アジアを代表する監督たちとの交流も楽しんでいた。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (齋藤工、北村一樹、神野美鈴、ジョコ・アンワル、橘 豊)

「両手に花」と終始笑顔の細野晴臣

特別招待作品『NO SMOKING』の細野晴臣は、水原希子&佑果のモデル姉妹をエスコートして登場。「両手に花でみんなそちらばかり見る」と言いながら、うれしそうな様子。映画に関しては、「僕の思惑にない事態。50周年という(大きな節目で)僕のコントロールできないところでいつの間にか映画ができていた」と謙遜していた。

水原姉妹はピンクの水玉フリルのミニドレス姿で、背中が大きく開いた個性的なデザインをそれぞれ着こなすのがさすが。客席からは「スタイルいい」「かわいすぎる」とため息がもれた。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (細野晴臣、水原希子、水原佑果)

松本幸四郎は初出品のシネマ歌舞伎に感激!

今年は特別上映作品として「シネマ歌舞伎」を初上映。『女殺油地獄』に出演する松本幸四郎は紋付袴姿で登場すると、手を振るだけでなく、見得をするポーズもサービス。舞台上で自撮りもして映画祭を楽しんでいた。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (松本幸四郎)

「この度は、このような晴れの場にシネマ歌舞伎が初めて出品されることになり光栄です。『女殺油地獄』は近松門左衛門の書いた悲劇でサスペンス要素の強い作品です。ぜひ歴史の一歩をご覧になっていただきたいと思います」

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (松本幸四郎)

佐藤健・鈴木亮平・松岡茉優が3兄弟を演じた『ひとよ』

レッドカーペットでひときわ大きな歓声が上がったのが、特別招待作品『ひとよ』のキャストと監督が登場したとき。白石和彌監督と、3兄弟を演じた鈴木亮平、佐藤健、松岡茉優がレッドカーペットを歩き、佐藤健が「このような素敵な場所に呼んでいただけるのも白石監督のおかげ」と監督に感謝の気持ちを述べた。佐藤には次々に「タケルさん!」と男性ファンからも声がかかり。男女問わず人気の高さを見せつけた。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、白石和彌監督)

「僕一人でごめんなさい」『カツベン!』の周防正行監督

GALAスクリーニング作品『カツベン!』を撮った周防周防正行監督は、「こんなにいっぱいのカメラが集まっていて今日はドキドキしています。僕一人でごめんなさい」と恐縮しつつ、10月31日に行われるスクリーニングのPRもしっかり行った。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (周防正行監督)

のん&片淵須直監督が再びTIFFへ
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、これから最後の編集作業

『この世界の片隅に』の片淵須直監督は新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を引っ提げ、前作に引き続いて主人公すずの声を務めたのんと共に登場。

のんは、白のシースルードレスに髪はアップ。スリムになり大人っぽく美しくなった姿を見せ観客を魅了。戦争中の広島を描いたこのアニメーション映画が「私の中でとっても大切な作品になっている」と喜びを噛み締めながら話す。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (のん)

片淵監督は、3年前の第29回東京国際映画祭で『この世界の片隅に』が初上映されたことを振り返り「それから3年かかって、また新しい映画になって戻ってくることができました」としみじみ。ただ、実は作品はまだ完成しておらず、「今晩、この後編集室にて完成します。どうかお楽しみに」と期待をあおった。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (のん、片淵須直監督)

アリシア・ヴィキャンデルは「日本が舞台の作品に出演できて幸せ」

アカデミー賞®女優のアリシア・ヴィキャンデルが主演を務め、日本で撮影したNetFilixオリジナル映画『アースエイクバード』。EXILEと三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEに所属する小林直己の初ハリウッド出演作品としても話題に。

アリシア・ヴィキャンデルは、胸元が大きく開き、サイドに深いスリットの入ったドレスで登場。日本は子どもの頃から憧れており「2016年に映画『ジェイソン・ボーン』のプロモーションで初来日。その10か月後には日本で撮影する本作の脚本が届きました」と当時を振り返った。「撮影のため、数カ月日本で過ごすことができて幸せでした」と笑顔を弾けさせ、ハリウッド女優の貫禄というより、にこやかな表情のかわいさが印象的だった。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (アリシア・ヴィキャンデル、小林直己、ウォッシュ・ウェストモアランド監督)

オープニング作品は『男はつらいよ おかえり 寅さん』
山田洋二監督と豪華キャストが登場!

オープニング上映作品の『男はつらいよ お帰り 寅さん』からは山田洋二監督と、倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、夏木マリ、浅丘ルリ子と豪華キャストが登場。

「久しぶりに東京国際映画祭に参加した」という山田洋二監督は、「主役の渥美清さんがここにいなくて残念ですけど、渥美さんも一緒にこの映画をつくったんだと思っています」と寅さん役を演じ続けた渥美清を偲んだ。一方、東京国際映画祭は初めてという倍賞千恵子さんも、50年前から始まった寅さんシリーズの撮影を振り返った。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (山田洋二監督と、倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、夏木マリ、浅丘ルリ子)

「寅さんの映画は23年ぶりに撮影して、今年の12月に公開されます。生前お兄ちゃん(渥美清)が『俺は長い長い映画を撮り続けているような気がする』と言っていましたが、私も本当にそう思いました。50年かけて『男はつらいよ』をずっと撮り続けてきて、やっとこの間クランクアップたなと思っています。私は途中で何度も自分がいつか死んじゃうんじゃないかと心配しながら青色吐息でしたが、みんなで一生懸命つくり上げました」

最後に「どうぞ皆さん、映画館へ足を運んでいただけたらなと思っています。楽しんでください」と丁寧に呼びかけた。舞台から降りるときは、監督、キャスト全員で横並びのまましっかりと手をつないでいたのが、寅さんファミリーの絆を感じて胸が熱くなる瞬間だった。

コンペティション部門 国際審査委員長
チャン・ツィイー「皆さんにとって最高の映画祭になるように」

コンペティション部門の国際審査委員長を務めるチャン・ツィイーは「Good evening! Ladies & Gentlemen!」と呼びかけた後、日本語で「こんばんは」と挨拶。「皆さんにお会いできて本当に光栄です。そして、最高の映画祭になることを祈っています」と締めくくった。

【写真】第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント (コンペティション部門国際審査委員長 チャン・ツィイー)

東京国際映画祭は11月5日(火)まで。9日間にわたり、六本木や日比谷の会場で180本の映画を上映する。会期中は舞台挨拶やワークショップ、トークショーなど様々なイベントが開催される。

[記者: 富田 夏子 / スチール撮影: 久保 昌美]

イベント情報

【画像】第32回東京国際映画祭(TIFF) ティザービジュアル

第32回東京国際映画祭(TIFF) レッドカーペットイベント

■開催日: 2018年10月28日(月)
■会場: 六本木ヒルズ・アリーナ
■登壇者: フィスティバル・ミューズ、フェスティバル・ディレクター、各部門審査委員、各部門出品作品ゲスト他、国内外 総勢401名

■レッドカーペット&セレモニーの取材プレス数: 約624名
■レッドカーペット観客数: 約2,463名
■レッドカーペットの長さ: 計160m

第32回東京国際映画祭(TIFF) 開催概要

■開催期間: 2019年10月28日(月) ~ 11月5日(火)
■会場: 六本木ヒルズ、EXシアター六本木(港区)、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区)ほか 都内の各劇場及び施設・ホールを使用
■上映作品本数: 計180本
第32回東京国際映画祭(TIFF) 公式サイト

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