映画『ミスミソウ』公開初日舞台挨拶
映画初主演・山田杏奈、
内藤瑛亮監督より感動のサプライズ手紙に涙!!
「ハイスコアガール」「でろでろ」などで知られる人気漫画家・押切蓮介の代表作にして、映像化不可能と言われた伝説のコミック「ミスミソウ 完全版」が実写映画『ミスミソウ』として、4月7日(土)ついに公開初日を迎え、映画初主演を果たした山田杏奈をはじめ、清水尋也、大谷凜香、大塚れな、中田青渚、紺野彩夏、櫻愛里紗、遠藤健慎、大友一生、遠藤真人ら総勢10名のキャスト、そして内藤瑛亮監督が新宿バルト9での初日舞台挨拶に登壇した。
《イベントレポート》
「ミスミソウ」カラー(紫)のイラスト団扇を片手にした観客で埋め尽くされた会場に、大津馬中3年1組の面々が制服および役をイメージした衣装で登場! 本作で初主演を務めた山田杏奈はついに公開を迎え「いよいよだなという気持ちです。今日が、人生で大切な日になるんだろうなって気がしています」と晴れやかな笑みを浮かべて語った。
登壇陣の中には、これが人生で初めての舞台挨拶というメンバーもいて、それぞれ、やや緊張した面持ちで初々しく今の心境を語った。クラスの“女王”を演じた大谷凜香は劇中とは打って変わった姿で「金髪でなくて申し訳ないです」と語り、遠藤真人は「劇中よりもちょっとやせたかな」とニッコリ。櫻愛里紗は「映画のなかでアキレス腱を切られる三島ユイ役の櫻愛里紗です」と挨拶し、会場は笑いに包まれた。
内藤監督は、雪の中での撮影を振り返り「雪まみれ、血まみれの過酷な撮影をみんな頑張ってくれました。100点満点中、1億点!」と俳優陣の奮闘に感謝し、現場の様子については「聞いたところによると、大塚がとにかくうるさかったと(笑)」と暴露。清水尋也がこれに同意し「ひと言で言うと暴れ馬」と語る。大塚れなは「違うと思います(苦笑)」と異議を唱えるも、紺野さんも一番うるさかったですね。一番歳が下ってこともあって、妹的な存在で、場を盛り上げてくれた」と証言。過酷な撮影ながらも和気あいあいとした雰囲気をうかがわせた。
激しいアクションや、凄惨ないじめのシーンもみどころだが、大谷凜香は演じた妙子と自らを比較しつつ「妙ちゃんは、東京に憧れを持ってる女の子ということが背景にあって、私自身、この撮影中は地元の宮城から通っていたので、同じ意味で東京に憧れを持っていました。けど……あんな、髪を切っちゃうとかはしたことないです! 美容師に憧れててもあれは…」と自ら演じながらもかなり衝撃を感じていたよう。相手役の大塚れなは「撮影と思えないほど、(髪を)引っ張られました!」と振り返る。
また、遠藤健慎は、クランクアップが火をつけるシーンだったと明かし「(クランクアップは)嬉しかったけど、ちょっと後味が…(苦笑)」と微妙な表情。
キャスト陣は、最後に本作を経て今後の目標やこれから挑戦したいことを一人ずつ発表!山田杏奈は「『ミスミソウ』という、万人受けする作品じゃなく、賛否がわかれる作品でしたけど、初主演でそういう作品をやらせていただいて、これから日常の中にあるようなこと題材にした作品も、こういうふうに目をそむけたくなる現実が描かれてる作品も、いろんなことに挑戦したいと思いました。この作品に出たことで、これから女優として生きていく覚悟もできました。またみなさんとご一緒できるように頑張っていきたいです」と決意表明。
清水尋也は「最近、高校を卒業したので、もう学生という言い訳はできない。芝居ってうまいだけじゃ生き残れないと思うので、うまい芝居よりも深い芝居ができるように努力していきたいです」と語った。
本作でお芝居自体、初めて挑戦した大谷凜香は「これから進んでいくしかない!今回、妙子ちゃんは、やってることはすごく暴力的、非現実的だけど、人間味に溢れていて、心情をくみ取るのが大変でした。その経験を最初にさせてもらえたのは、ありがたいと思っています。新しい私に出会えるように頑張っていきたいです」と力強くコメント。
大塚れなは「こんなに狂った役柄は初めてでした。この経験を活かして、どんな役も演じられるように、カメレオンみたいな何にでも変われる女優さんになりたいです」と語り、中田青渚は「みんなの芝居を見て、お芝居への貪欲さを感じました。高校を卒業して覚悟を持ってしっかりやっていかないといけないと感じています。またみなさんとご一緒した時、進化したと思われるように頑張りたいです」とこの先を見据える。
本作で、以前からずっとやりたいと思っていた、いじめっ子役を演じることが叶ったという紺野彩夏は「いま一番やりたいのは悪女。突き詰めた悪女をやりたい」と宣言。櫻愛里紗は「この1年の目標で、映画への出演を決めると頑張ってきました。目標を口に出すとできると思ってるので、今回は周りに流されてしまう役でしたが、自分の意思をしっかりと持って頑張りたいです」と言葉に力を込めた。
遠藤健慎は昨年、別作品で、いじめられっ子の役を演じており、本作のいじめっ子役とあわせて「満足いく演技ができて、やり切った気持ちです」と晴れ晴れとした表情を見せ「これからもいろんな役に挑戦したい。『こいつならできる』と思ってもらえる役者になりたい」と語り、大友一生は「世界に通用する役者になりたい!」、遠藤真人は「唯一無二の役者になりたい」と熱く夢を語り、会場は俳優陣への温かい拍手に包まれた。
ちなみに、現場ではクランクアップ時に、内藤監督がひとりひとりに「卒業証書」を授与したとのこと。さらにこの日は、サプライズで内藤監督が主演の山田杏奈への手紙を朗読。本作の制作が頓挫しかけ、以前から決まっていた監督が降板して、クランクインの1カ月前に監督に決まったという内藤監督は、それでも引き受けた理由について「オーディション映像で山田さんを見たことが決め手でした。あなたを撮ってみたいと単純に思った」と告白。「スタッフからは『なんで引き受けたのか?」と怒られたけど、あなたを撮りたいという思いが勝りました。むしろ、幸福な監督だと思いました」と語り、今後、広い世界へと羽ばたいていくであろう山田杏奈に対し「初主演映画を監督できたことを、誇りにおもいます。ありがとう」と語りかけた。
このサプライズに、山田杏奈はやや瞳を潤ませつつ「オーディションに2回行って、決まっていた監督が降板されて、その時点で次の監督が決まってなくて、もうダメかと思いました。主演の責任を果たせたかと言われても、わからないですが、たくさんの経験をさせてもらって本当に幸せでした」と時折、声を詰まらせつつ語っていた。
映画『ミスミソウ』は、5月3日~5月12日に韓国全州で開催される第19回全州国際映画祭、6月にニューヨークで開催されるニューヨーク・アジアン映画祭2018に出品が決定している。世界の映画ファンにお披露目されるのが楽しみだ。
イベント情報
映画『ミスミソウ』公開初日舞台挨拶■開催日: 2018年4月7日(土) |
フォトギャラリー
映画『ミスミソウ』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》東京から田舎に転校してきた主人公・野咲春花(山田杏奈)は“部外者”として扱われ、壮絶なイジメを受けていた。春花の学校での唯一の味方は、同じように転校してきたクラスメイトの相場晄(清水尋也)。彼を心の支えに必死に耐えてきた春花だが、クラスの女王的存在、小黒妙子(大谷凜香)の取り巻きのイジメグループによる嫌がらせは日に日にエスカレートしていった。そして、ある日、激しく燃え上がる炎が春花の家を覆い尽く。春花の妹・祥子は大火傷を負いながらも助かったが、両親は命を落としてしまった。思いもよらない悲劇に遭遇した春花の心は、崩壊する── 。やがて事件の真相が露見することを恐れたイジメっ子達は春花に自殺するよう強要するが、それがきっかけとなって春花は事件の真相を知り、家族を奪ったイジメっ子達に己の命を賭けた凄惨な復讐を開始するのだが…。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花、三角草(ミスミソウ)。春花はミスミソウのように厳しい冬を耐えて、きれいな花を咲かせることができるのか…。春花が選んだ道とは・・・。 |
監督: 内藤瑛亮
© 押切蓮介/双葉社 © 2017「ミスミソウ」製作委員会