映画『レヴェナント 蘇えりし者』ジャパンプレミア レポート
レヴェナント レオナルド・ディカプリオ

映画『レヴェナント 蘇えりし者』ジャパンプレミア

レオナルド・ディカプリオ、映画史上に残る画期的な作品
『レヴェナント』への入魂の想いを日本のファンに語る!!

3月23日(水)、映画『レヴェナント 蘇えりし者』の日本公開(4月22日公開)に先駆け、第88回アカデミー賞で主演男優賞に輝いたレオナルド・ディカプリオ(以下、レオ)がオスカー受賞後、初めて来日し、ジャパンプレミアのレッドカーペットセレモニーに登場した。

レオの来日は、映画『ウルフ・オブ・ストリート』(2014年)のプロモーションで来日して以来、10度目になる。今回の来日は監督や他のキャストは同行しない単独での来日で、映画『レヴェナント 蘇えりし者』のプロモーションの最終地が日本となる。レオは、日本のなかでは特に京都が好きで、今回の来日ではお花見を楽しみたいという目論見もあるようだ。

レッドカーペットセレモニーレポート

レッドカーペットセレモニーの会場は、事前に応募して当選した大勢のファンで埋め尽くされていた。各々がレオに熱い想いを持ち直接コミュニケーションできる機会を、心待ちにしていた。和服を着ている人、クマのヘアーアクセサリーやぬいぐるみを持ってアピールする人など活気に満ち溢れていた。レオが舞台袖から颯爽と登場すると会場は「レオ~!」「レオ―!」という歓声に包まれた。

レヴェナント レオナルド・ディカプリオ

レオは、「東京の皆さん、また戻って来られてうれしいです。もの凄い体験をした映画を携えて来日できたことを本当にうれしく思います」とあいさつした。アカデミー賞の受賞について「ありがとう。Thank you very much.Thank you.」と繰り返し、「(アカデミー賞主演男優賞の)受賞は、映画にかかわった者全員で心から嬉しく思いました」と感無量の面持ちで語った。映画の撮影では、前代未聞のもの凄い体験をしたことを語り、本作がこれまでとは全く違う特別でいかに画期的な作品であるかを語った。そして、このもの凄い体験は映画づくりに携わった者だけでなく、この作品を観ることでそれを体感できることを堂々とアピールした。その後、『レヴェナント』のヒットとアカデミー賞受賞を祝う鏡開きセレモニーが行われた。会場のファンからの「コングラッチュレーション、レオ~!」の掛け声のあと、ステージ中央にセットされた祝福のメッセージが書かれた四斗樽にレオは木槌をゆるやかに下し、「みんな、ありがとう。東京に戻ってこられてうれしいよ」と笑顔で話した。

レヴェナント レオナルド・ディカプリオ

そして、レッドカーペットで待つファンの元へと向かい、沿道のファンからのサインに応じた。最後にステージにかけあがり笑顔で手を振り会場を後にした。

レオは、やり遂げた者だけが醸し出す自信を感じさせるまっすぐな出で立ちでメッセージを伝え、ファンと交流し、その場を祝福のムードに変えて去って行った。

本作は、壮絶なサバイバルの旅の果てに大自然の摂理を見出す主人公ヒュー・グラスの魂の軌跡を描いた事実に基づく物語である。荒野をゆく狩猟の旅の途中、主人公ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)はハイイログマに襲われて瀕死の重傷を負う。彼の仲間ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)は、足手まといになるからと彼を置き去りにし、彼を助けようとした最愛の息子の命をも奪う。奇跡的に蘇ったヒュー・グラスは、激しい怒りと復讐心を原動力に危険に満ちた極寒の荒野をひたすら突き進む。過酷でサバイバルな旅をとおして新しい自分に生まれ変わっていくヒュー・グラスが、旅の果てに何を見出すのか?

THE REVENANT

マイナス20℃の極寒のロケ地で、人口的な照明を一切使わない自然光の光のみで撮影したという本作は、1日の撮影時間が限られるうえ天候にも左右されるために撮影は9カ月に及んだ。想像を超える過酷な撮影環境のなか、復讐心を原動力にサバイバルな旅を続ける主人公ヒュー・グラスを自らの人生を注ぎ込む勢いで熱演したレオナルド・ディカプリオは、5度目のノミネートで悲願のアカデミー賞主演男優賞を受賞、第87回アカデミー賞(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)で監督賞を受賞したアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督は2年連続の監督賞を受賞(3人目の快挙)、エマニュエル・ルベツキが3年連続の撮影賞を受賞した。

THE REVENANT

また、音楽は、『ラストエンペラー』(1987年)でアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞他を受賞した坂本龍一が担当し、臨場感を増強させている。

監督、キャスト、スタッフが一丸となり各々の力を最大限に掛け合わせた結果、映画史上に残る超越した壮大な作品ができあがった。本作に触れた者は自らの内面を揺さぶられ、自らの人生観、世界観等々を見直さずにはいられないだろう。

[記者: Takako Kambara
Photographs by  Official Still 

イベント情報

<映画『レヴェナント 蘇えりし者』ジャパンプレミア>

■開催日:  2016年3月23日 (水)  
■会場: 六本木ヒルズアリーナ
■登壇者: レオナルド・ディカプリオ

レオナルド・ディカプリオ(41)

3歳の頃からCMやTVシリーズに出演。1991年『クリッター3』で映画デビュー。
1993年の『ギルバート・グレイプ』でアカデミー賞助演男優賞に初ノミネートされる。そして、1997年に公開された『タイタニック』で世界的にブレイクする。それ以降、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002年)や『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2003年)など、様々な作品に俳優として出演。2005年公開の『アビエイター』、『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』ではプロデューサーとしても活躍している。そして、2015年『レヴェナント:蘇えりし者』で悲願のアカデミー賞主演男優賞を受賞し、5度目のノミネートでついにその栄冠を手にした。

映画作品情報

第88回 アカデミー賞 主演男優賞・監督賞・撮影賞受賞!!
第76回 ゴールデン・グローブ賞 ドラマ部門 作品賞・主演男優賞受賞!!、最優秀監督賞受賞!!

映画「レヴェナント 蘇えりし者」

© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
 

レヴェナント:蘇えりし者

映画『バードマン』(2014年)のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥが描く、復讐のためにだけに過酷な状況を生き抜く、決して諦めない男の実話を基にした魂を揺さぶる物語。

仲間の裏切りで最愛の息子の命を奪われた男、ヒュー・グラス。
激しい怒りを力に変え、奇跡的に死の淵から蘇える。
復讐の執念のみを武器に、300キロに及ぶ容赦ないサバイルバルの旅が始まる。

© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation.  All Rights Reserved.
 

映画『レヴェナント:蘇えりし者』予告篇

邦題: レヴェナント:蘇えりし者
原題: The Revenant
監督: アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ (Alejandro Gonzalez Inarritu)
音楽: 坂本龍一
出演: レオナルド・ディカプリオ (Leonardo DiCaprio)、トム・ハーディ (Tom Hardy)、ドーナル・グリーソン (Domhnall Gleeson)、ウィル・ポールター (Will Poulter)
2015年 / アメリカ / 英語 / 157分 / カラー / 映倫区分: R15+
配給: 20世紀フォックス映画
© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
 

2016年4月22日(金)より、日劇他全国ロードショー!

映画公式サイト

この記事の著者

Takako KambaraCinema Art Online 専属ライター

★好きな映画
『素晴らしき哉、人生!』 (It's a Wonderful Life) [監督: Frank Russell Capra 製作: 1946年/米]
『太陽と月に背いて』 (Total Eclipse) [監督: Agnieszka Holland 製作: 1995年/英]
『きみに読む物語』 (The Notebook) [監督: Nick Cassavetes 製作: 2004年/米]

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