映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』完成披露イベントレポート

【写真】映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』完成披露イベント (笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、K、平山秀幸監督)

映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』

完成披露イベント 舞台挨拶

10年ぶりの主演に挑んだ鶴瓶「ええ仕事してるわ俺」
Kが主題歌を披露!弾き語りに、綾野&小松も感激!!

この度、珠玉の人間ドラマを生み出してきた帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)の山本周五郎賞受賞作「閉鎖病棟」(新潮文庫刊)が、『愛を乞うひと』(1998年)『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016年)の平山秀幸監督・脚本により映画化。『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のタイトルで、11月1日(金)に全国ロードショーとなる。

【画像】映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』メインカット

原作の「閉鎖病棟」は1995年に発売され、丸善お茶の水店に掲げられた「感動のあまりむせび泣きました…」というPOPが起爆剤となり、累計90万部を超す大ベストセラー。

主演は国民的落語家・笑福亭鶴瓶。死刑囚でありながら、刑の執行が失敗し今は精神科病棟にいる秀丸役を演じ、『ディア・ドクター』(2009年)以来10年ぶりの主演を務める。また、秀丸と心を通わせる患者・チュウさん役で『そこのみにて光輝く』(2014年)『新宿スワン』(2015年)の綾野剛、父親からDVを受け精神科病院に入院する女子高生・由紀役で『渇き。』(2014年)『恋は雨上がりのように』(2018年)の小松菜奈が迫真の演技を見せている。

精神科病棟を舞台に、“死にぞこない”が出逢った、心通いあう仲間。
その矢先に起きた事件に隠された事実とは―――。

生きづらさを抱える人々に贈る「優しさ」が、現代に一石を投じるヒューマンドラマが完成し、9月26日(木)に東京・丸の内TOEI①で完成披露イベントが行われた。

上映前のイベントには、本作で10年ぶりの主演を務めた笑福亭鶴瓶、共演の綾野剛と小松菜奈、そして平山秀幸監督が登壇し、本作の繊細で難しい役どころや作品の魅力について存分に語った。また主題歌を務めたKも駆けつけ、主題歌「光るソラ蒼く」を生披露!大盛り上がりのイベントとなった。

イベントレポート

死刑執行に失敗し、精神科病棟でひっそりと暮らす元死刑囚・秀丸を演じるにあたり、7kgもの減量をして体当たりで挑んだ鶴瓶は、「あっという間にこの日がきた。このメンバーでやり切ったことが本当に嬉しい」とこの日を迎えた喜びを噛みしめながら挨拶。多忙なスケジュールを極める鶴瓶だが、今回平山監督からの鶴瓶の出演を熱望する手紙を読んでオファーを受けたという。

続く綾野は、オファーを受けた理由として、平山監督が監督・脚本を手掛けていること、鶴瓶、小松と一緒に挑戦できるということを挙げたが、「蓋開けてみたら、“これは大変な役だ”と思った」と、幻聴に苦しむ元サラリーマンという難しい役どころには、苦労した様子をうかがわせた。

DVを受ける壮絶な人生を過ごしてきた女子高生という役どころを演じた小松は、「役も苦しくて自分なのか役なのかわからなくなることもあった」と、難しい役柄故の苦悩を語りながらも、「みなさんと愛おしい時間を過ごせた、濃い1カ月」と撮影期間の充足感を口にした。

撮影中にずっと寄り添ってくれた平山監督の存在が大きかったと語る小松は、撮影中に涙が止まらなくなってしまった際に、監督が手ぬぐいを差し出したというエピソードを告白し、「ちゃんと見てくれているんだなと、温かさを感じた」と平山監督へ絶大な信頼を寄せている様子。その横で、号泣した小松の再現を鶴瓶がすると、綾野が「もっと美しい純真な涙ですから」とツッコミ、笑いを誘った。

鶴瓶との共演についてきかれると、プライベートでも鶴瓶と親交が深い綾野は、「鶴瓶さんだったからできたことがたくさんあった」と語った。それに対して鶴瓶も綾野との共演が「勉強になった」とし、「役に臨む姿勢がすばらしい」と綾野の演技に対する実直な姿勢を称えた。本作で鶴瓶と初共演した小松は、「親戚なんじゃないかなと思うくらい(笑)」と鶴瓶のもつ親しみやすい人柄に触れ、「チャーミングで、場を明るくしている」と初共演を振り返った。

「映像には空気が映る」

本作を実写映画化したいという想いが芽生えてから平山監督の中では10年前から構想があったという。作品の中で鶴瓶・綾野・小松の3人のアンサンブルが素晴らしいことに触れると、「この3人のメンバーが揃うまで、この時間が必要だった」としみじみ語った。

また、本作は長野県にある小諸高原病院という実際の精神科病棟でロケ撮影したという。シナリオハンティングのために訪れていたことがきっかけとなり、ここでの撮影が実現した。「映像には空気が映る」と平山監督が語る通り、キャストも全員役に入り込んでいたため、実際の患者さんもいる敷地の中で、キャストをはじめ監督ですら見分けがつかなくなったというエピソードも振り返った。

Kが登場!主題歌「光るソラ蒼く」を披露!!

ここで、主題歌を担当したKが登場。主題歌を手掛けるにあたり、撮影現場にも度々見学に訪れたというK。主題歌を担当するアーティストが現場にここまで足を運ぶのは非常に珍しいとスタッフも驚いたというが、「自分の思っているイメージと、監督の演出や演者さんの声のトーンや表情などに、万が一でも誤差が無いように、自分の目で確かめたかった」とし、主題歌を手掛けるうえでの真摯な態度が垣間見えた。

Kの主題歌がエンドロールで流れることについて、キャスト陣・監督も「ずっと余韻に浸れるし、楽曲によって希望がみえてくる(鶴瓶)」「この作品を包み込んでくださったな、Kさんでよかった(綾野)」「繊細な歌声で、作品にいい風を吹かせてくれた(小松)」「この作品で伝えたかった“やさしさ”というものを、音楽でもう一盛りしてくれた(平山監督)」と、それぞれが絶賛していた。

その後、Kが主題歌「光るソラ蒼く」をキーボートの弾き語りで生披露。優しいメロディと透き通るような美声が会場に響き渡ると、客席からは感嘆のため息がもれ、中には目に涙を浮かべる者もいた。また、舞台袖でステージを観ていたキャスト陣も、感激の表情を浮かべて拍手を送った。

鶴瓶は「聴いていて、(劇中のシーンと)同じ状況になりました。ほんまにええ仕事してるわ。(俺)“68才やで?”ええ仕事してるわ」と想いを吐露した。

【写真】主題歌「光るソラ蒼く」をKが生披露

最後に主演を務めた鶴瓶が「この映画に出てくる全員が生きている。監督に生かしていただいている。本当に素晴らしい作品です!」と締めくくり、大盛況のままイベントは終了した。

完成披露上映後、笑福亭鶴瓶が再び登場!

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の上映後、笑福亭鶴瓶がサプライズで観客の前に再び登場!「良い作品に出会えた。良い監督とキャストに恵まれた」と改めて本作への想いを語った。また、奥さんが自身にとっての一番の評論家であるとし、本作を鑑賞後、「あなたには見えない」という“褒め言葉”をもらったと告白した。

上映を鑑賞したばかりの観客に感想を聞いていくと、「感動しました。普段鶴瓶さんの落語の本を読ませていただいていたのですが、全く印象が変わりました」「本当に素敵で、泣きどおしでした。最後まで鶴瓶さん(演じる秀丸)に生きる希望をみせてもらいました」「家族とか周りの人のことを考えて生きるのは難しいことだけど、すごく素敵なことだと思いました」と感動の声が続々とあがった。それに触発されて、鶴瓶も「最近はSNSで悪口を言った方が正しいなんて思われる世の中ですけど、自己犠牲で(人の為に)変わっていく力が必要だと思う」と映画の根底にあるテーマと自身の想いを熱く語った。

また、印象的なシーンとして鶴瓶と綾野の共演シーンをあげた観客がいると、プライベートでも関係性が近いため、綾野の台詞が役ではなく自分に言われているような感覚だったと語り、「仲がいいというのは大事。演じるとかじゃなくて心から出てきた言葉だった」と振り返った。

イベント情報

映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』完成披露イベント

■開催日: 2019年9月26日(木
■会場: 丸の内TOEI①
■登壇者: 笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、K(主題歌)、平山秀幸(監督)

【写真】映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』完成披露イベント (笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈)

映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』ポスタービジュアル

《ストーリー

長野県のとある精神科病院。それぞれの過去を背負った患者たちがいる。母親や嫁を殺めた罪で死刑となりながら、死刑執行が失敗し生き永らえた梶木秀丸(笑福亭鶴瓶)。サラリーマンだったが幻聴が聴こえ暴れ出すようになり、妹夫婦から疎んじられているチュウさん(綾野剛)。不登校が原因で通院してくる女子高生、由紀(小松菜奈)。彼らは家族や世間から遠ざけられても、明るく生きようとしていた。そんな日常を一変させる殺人事件が院内で起こった。加害者は秀丸。彼を犯行に駆り立てた理由とは―――?

 
邦題: 閉鎖病棟―それぞれの朝―
英題: Family of Strangers
 
キャスト: 笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈
坂東龍汰、平岩紙、綾田俊樹、森下能幸、水澤紳吾、駒木根隆介、大窪人衛、北村早樹子、大方斐紗子、村木仁、片岡礼子、山中崇、根岸季衣、ベンガル、高橋和也、木野花、渋川清彦、小林聡美
 
監督・脚本: 平山秀幸
 
原作: 帚木蓬生『閉鎖病棟』(新潮文庫刊)
 
音楽: 安川午朗
主題歌: K「光るソラ蒼く」(ビクターエンタテインメント)
企画協力: 新潮社
 
配給: 東映
 
©2019「閉鎖病棟」製作委員会
 

2019年11月1日(金) 全国ロードショー!

映画公式サイト
 
公式Twitter: @hb_movie1101
公式Instagram: @hb_movie1101

この記事の著者

Cinema Art Online

この著者の最新の記事

関連記事

カテゴリー

アーカイブ

YouTube Channel

Twitter

Internet Defense League のメンバー

Internet Defense League のメンバー

ページ上部へ戻る