映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 レポート
【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (北村匠海、中川⼤志、松岡茉優、古川琴⾳、清⽔康彦監督)

映画『スクロール』㊗️公開記念舞台挨拶

北村匠海×中川大志×松岡茉優×古川琴音 
注目俳優たちがみせる、“スクロール”する人たちへの想い

YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者としても知られる橋爪駿輝の原作小説を北村匠海×中川大志W主演で映画化した『スクロール』が2月3日(金)に全国公開された。

【画像】映画『スクロール』メインカット

物語は、鈍色の⻘春を駆ける若者たちのリアリティ溢れる⻘春群像劇。“生きること”そして“愛すること”をエモーショナルに表現し、光が射す明日を強く感じさせてくれる。

公開翌日となる2月4日(土)、公開記念舞台挨拶TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、W主演の北村匠海中川⼤志、共演の松岡茉優古川琴⾳ら俳優陣、そして監督・脚本・編集を担当した清⽔康彦が登壇した。

北村&中川「皆さんの感想を是非聞きたい」

〈僕〉役を演じた北村は「いろんなことを感じながらみんなでつくった映画でもあるので、是非とも皆さんの感想を見させていただいたりしたい」と、作り手としての熱意を語り、ユウスケ役を演じた中川も「僕らが喋るより皆さんに喋ってもらいたいというか。皆さんの感想を聞きたい」と観客の心の動きに関心をみせた。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (北村匠海、中川⼤志、松岡茉優、古川琴⾳、清⽔康彦監督)

菜穂役を演じた松岡は「私は映画を観た後、いろいろと食らってしまって。(客席を見ると)皆さんのお顔がそんなに暗くないので、映画の伝わり方がいろいろあったんだろうなと感慨深いです」と観客の反応を噛みしめる。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (松岡茉優)

〈私〉役を演じた古川は「皆さんのお顔を見て嬉しさがこみあげて、ちょっとまた緊張し始めました」と照れくさそうに笑い、清水監督は「朝早くからお越しいただき本当にありがとうございます。こんな大きなスクリーンで流れるんだなと、びっくりしました」と公開の喜びと感謝の意を表した。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (清⽔康彦監督)

一人ひとりが主人公だから、共感してもらえるはず。

登場人物たちと実年齢が近いこともあり、キャストたちへ「本作で共感したポイントは?」という質問が投げかけられた。

北村は「〈僕〉は自分と近しいものがあるなと感じながら演じていたけれど、(本作は)一人ひとりが主人公の物語だと思うし、(客席の)皆さん一人ひとりが主人公だと僕は思います。だからこそ何か共感してもらえるのかな」と話す。作品を通じて見えてきたものなのだろうか。

また、中川は「ふと立ち止まったときに走り出した瞬間のことを忘れちゃうことって(皆さんにも)結構あったりすると思うんですよね。だからあのシーンはグサッときた」と自身が演じるユウスケのとあるシーンに共感を寄せた。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (中川⼤志)

松岡は「ユウスケくんと菜穂さんどちらにも言えることだけど、自分のキャラクターみたいなものを周りから決められて、それを演じなきゃいけないというのは(実生活の中にも)あるのかなと思って。それは学生時代、皆さんにも思い当たると思う」と登場人物の二人への想いを語る。それに対し中川は「本当はそうでもないことを雑誌の取材などで言ってしまい、私生活で守っていかなきゃと思ったこともある」とお茶目な一面を見せ、会場に笑いを誘った。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (松岡茉優)

古川は「私は完全に〈僕〉に共感しました。たまにすごく気持ちがささくれだって、隠れたいときがあって、自分の殻に完全に閉じこもることで自分から社会を否定しにかかるみたいな。その時の自分を見てるような感じでした」と心中を吐露。古川にも等身大の葛藤があるようだった。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (古川琴⾳)

注目俳優たちの意外な一面

また、本作は登場人物たちが一歩踏み出す映画ということで「今年一歩踏み出したいこと、始めたいことは?」という話に。

北村はすかさず「僕はゴルフしか考えてない」と回答。松岡は「大人になったね!」などと話し、共演回数も多い二人の和やかな関係性が見えた。また松岡は「(子役時代)大人の俳優さんが集まるとゴルフか病院の話だった」と当時を振り返る。それに対し北村は「人間ドックに行きたいです」と二つ目の目標を発見した。

一方中川はキッチンの換気扇のフィルターを掃除をしたいと発言。「ちっちゃい虫がついていて、(他は綺麗だけど)そこだけ手を付けられていない」と意外な一面を見せた。北村は「(小虫たちが)最期に大志の家を選んでくれてよかったね」などと中川をからかう。彼らの中にはどこか同窓会のような雰囲気も流れている。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (北村匠海、中川⼤志、松岡茉優、古川琴⾳)

松岡は、毎年失敗しているレモンピールづくりを成功させたいと言う。「(レモンの皮を切っていると)指先がちょっと溶けるの。酸で。そのうちくじけて段々分厚くなっていくんですが、そうなると全然美味しくならない。今年のレモンたちは全員美味しく仕上げたいなって」と切実な目標を語るも、「手袋をしようよ」とキャストたちにツッコミを入れられてしまった。

意外なトークの連続の後、古川は「(前のトークの)ハードルは絶対超えられないと思うんですけど。ベースを買おうか迷ってるんです」と打ち明ける。ダンスロックバンド『DISH//』のメンバーでもある北村は「実はメンバーで集まって曲作る時は僕がベース担当で。まずは手に取ってみればいいと思う!」とアドバイス。古川は早速「明日買っちゃおうかな!」と嬉しそうに話し、北村は「バンドを組むときはバンド名を考えさせてね」などと話した。

続いて清水監督が「人間ドックって言おうと思ってたから…」と言葉を詰まらせていると、北村が「じゃあ一緒に行きませんか」と誘い、松岡は「一緒に行って一緒に受けられるわけじゃないからね(笑)」とすかさず返した。

もがいているのは自分だけじゃない
何回でも観てほしい映画

最後に清水監督は「登場人物4人を含めたみんなは、自分に全部当てはまるようなところがある。何回も何回も観てもらえるような作品だと思って作ったので、今日観て、またどこかで別の人と観たりとか、家族と観たりしてもらいたい」と続く上映への想いを語った。

中川は「この映画の彼らは何かすごく自分の中でもがいている。(もがいているのは)自分だけじゃないんだなとか、影響を感じてもらえたら嬉しいなと。また何回でも観てもらえたらなと思います」と作品への思いを話した。

北村は「僕たちの毎日って多分勝手に誰かにスクロールされてるんですよね。あまり一言で表せれないですけど、僕はこの映画を観てなんかね、ほっとしたんですよね。ひとりじゃないっていう。皆さんの感想が本当に楽しみなので是非ツイッターとかに書いてください。よろしくお願いします」とエールを送り、公開記念舞台挨拶は幕を閉じた。

【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (北村匠海、中川⼤志、松岡茉優、古川琴⾳、清⽔康彦監督)

[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 有里 まりな]

フォトギャラリー📸

スライドショーには JavaScript が必要です。

イベント情報

映画『スクロール』公開記念舞台挨拶

■開催日: 2023年2月4日(土)
■会場: TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン7
■登壇者: 北村匠海、中川⼤志、松岡茉優、古川琴⾳、清⽔康彦監督
■MC: 奥浜レイラ
【写真】映画『スクロール』公開記念舞台挨拶 (北村匠海、中川⼤志、松岡茉優、古川琴⾳、清⽔康彦監督)

映画『スクロール』予告篇🎞

映画作品情報

【画像】映画『スクロール』第1弾 ポスタービジュアル

《ストーリー》

学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂の時間が交錯していく。⻘春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──︖

 
タイトル︓ 『スクロール』
 
出演︓ 北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音、水橋研二、莉子、三河悠冴/MEGUMI、金子ノブアキ/忍成修吾/相田翔子
 
監督・脚本・編集︓ 清水康彦
脚本︓ 金沢知樹 木乃江祐希
原作︓ 橋爪駿輝「スクロール」(講談社文庫)
音楽︓ 香田悠真
撮影︓ 川上智之
照明︓ 穂苅慶人
録音・音響効果︓ 桐山裕行
美術︓ 松本千広
制作プロダクション︓ イースト・ファクトリー
配給︓ ショウゲート
 
© 橋爪駿輝/講談社
© 2023映画「スクロール」製作委員会
 
2023年2月3日(金)
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開!
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @scroll_movie
公式Instagram: @scroll_movie
 

映画『スクロール』完成披露舞台挨拶 レポート

 

この記事の著者

有里 まりなインタビュアー/ライター

幼少期から物語の世界に魅了され、特にアニメには目がない。
アニメの魅力を更に発信していくためにCinema Art Onlineにて活動。
好きなアニメは『凪のあすから』

インタビューやイベントレポートを担当。

この著者の最新の記事

関連記事

カテゴリー

アーカイブ

YouTube Channel

Twitter

【バナー画像】日本アカデミー賞
ページ上部へ戻る