映画『コードギアス 復活のルルーシュ』レビュー

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』メインカット

映画『コードギアス 復活のルルーシュ』

“ゼロレクイエム”でのルルーシュの決断を尊重  
その上で新たな物語を紡ぎ出す!

テレビで放映された「コードギアス 反逆のルルーシュ」(2006年)、「コードギアス 反逆のルルーシュR2」(2008年)は2000年代に1つの時代を築いたアニメーション作品である。現在でも好きなアニメに挙げる人は多い。主人公ルルーシュの声を担当した福山潤は人気声優の座を不動のものとした。

この伝説的作品が2017年に新規アフレコと新たなカットを加えて再構築され、劇場版3部作として蘇った。そして、その続編として制作されたのが『コードギアス 復活のルルーシュ』である。

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 場面カット

これまでのストーリー

神聖ブリタニア帝国の皇子ルルーシュは母を暗殺され、妹ナナリーとともにブリタニアが支配する日本へ送られた。そこで不老不死の少女C.C.と出会い、対象者に絶対順守の力として働く「ギアス」を手に入れる。そしてナナリーのために平和な世界を作ることを誓う。ルルーシュは仮面の男ゼロと名乗り、反ブリタニア勢力「黒の騎士団」を結成。ギアスの力と天才的頭脳でブリタニアに戦いを挑む。ブリタニア軍を追い詰めるが、幼い頃の親友で、今はブリタニアの戦士となっている枢木スザクが操縦するナイトメアフレーム「ランスロット」に敗北。

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 場面カット

しかし、日本ではゼロの人気が急上昇。いくつもの戦いの末、ルルーシュは各国と連携し、超合集国を結成し、世界はブリタニアと超合集国に分かれた。そして、神聖ブリタニア帝国皇帝である父親を追い詰め、ギアスで倒す。混乱を極め、争いを繰り返す世界の収束を図るため、立場は違うが平和を望む気持ちは同じのスザクと手を組み、ゼロレクイエムを開始。それはルルーシュがブリタニア帝国皇帝に就任し、恐怖政治を行うことで憎しみの対象となり、仮面の男ゼロに扮したスザクが民衆の前でルルーシュを暗殺することで、争いの連鎖を断ち切るというものだった。世界の敵を倒したゼロは英雄として称えられ、世界は1つとなる

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 場面カット

最新作の見どころ

ファンの気持ちを裏切らない見事なストーリー展開

本作でルルーシュが登場するのか、公開前から話題になっている。確かに「コードギアス」はルルーシュ抜きではありえない。「コードギアス 反逆のルルーシュR2」でルルーシュは自らの命と引き換えに、世界平和をもたらしたが、実はルルーシュは生きていたのだとしたら。いや、それはルルーシュの決断を辱めるものになる。そんなファンの複雑な思いを制作側はしっかり受け止め、ルルーシュの決断を尊重しながら、新たな物語を紡ぎ出した。

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 場面カット

声優・戸田恵子が敵キャラとして参戦 

本作で舞台となるのは、ジルクスタン王国。資源が乏しいこの国は傭兵を派遣することで成り立っていたが、超合集国ができたことでそれが難しくなったのだ。TVアニメシリーズでルルーシュたちが模索した結果に得た平和は絶対的なものでなかったのである。ジルクスタン王国の聖神官シャムナは自らの予知能力を使い、別の世界平和を目指す。ただ、それはシャムナが孤独な悲しみを心の奥に隠した上に成り立っていた。上に立つ者の複雑な心理を戸田恵子が声で的確に表現する。

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 場面カット

黒の騎士団など多くのキャラクターの今も映し出す

TVアニメシリーズは2期に渡って放映されたので、登場人物はすこぶる多い。本作で中心的に活躍するのは、シュナイゼルの密命を受け、連れ去られてしまったナナリーとスザクの捜索をするカレン、ロイド、咲世子。しかし、コーネリアとコーネリア親衛隊隊長のギルフォードは今回も固い絆で結ばれた戦いぶりを見せ、扇やヴィレッタといったほかの人物に関しても、2つのお祝いシーンなども用意し、近況がわかるようになっている。それぞれのファンに対する配慮が心憎い。

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 場面カット

「復活のルルーシュ」の“復活”とは何を意味するのか——。
ぜひ劇場に行き、自身の目で確認してほしい

[ライター: 堀木 三紀]

映画『コードギアス 復活のルルーシュ』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』 ポスタービジュアル

《ストーリー》

光和2年。
世界は再編成された超合集国を中心にまとまり、平和な日々を謳歌していた。
しかし、平和は突如として終わりを告げる。仮面の男・ゼロとして、ナナリーの難民キャンプ慰問に同行したスザクが謎のナイトメアフレームに敗れ、2人は連れ去られてしまった。
シュナイゼルの密命を受け、戦士の国・ジルクスタン王国に潜入したカレン、ロイド、咲世子はそこで、謎のギアスユーザーに襲われる。
そして、その場には襲撃者に“元嚮主様”と呼ばれる、C.C.が居た。

かつて神聖ブリタニア帝国の大軍すらも打ち破った無敵の王国を舞台に、人々が描く願いは、希望か絶望か。
果たして、ギアスのことを知るジルクスタン王宮の面々と、C.C.の思惑とは——。

 

【キャスト】

C.C.: ゆかな
スザク: 櫻井孝宏
ナナリー: 名塚佳織
カレン: 小清水亜美
ロイド: 白鳥哲
咲世子: 新井里美
シャムナ: 戸田恵子
シャリオ: 村瀬歩
フォーグナー: 大塚明夫
シェスタール: 島﨑信長
ビトゥル: 高木渉
クジャパット: 津田健次郎

【スタッフ】

監督: 谷口悟朗
脚本: 大河内一楼
キャラクターデザイン原案: CLAMP
キャラクターデザイン: 木村貴宏
ナイトメアフレームデザイン原案: 安田朗
ナイトメアフレームデザイン: 中田栄治
メカニカルデザイン・コンセプトデザイン: 寺岡賢司
メインアニメーター: 木村貴宏、千羽由利子、中田栄治、中谷誠一
美術監督: 菱沼由典/色彩設計: 柴田亜紀子
撮影監督: 千葉洋之
編集: 森田清次
音響監督: 井澤基、浦上靖之
音楽: 中川幸太郎
配給: ショウゲート
製作: サンライズ、コードギアス製作委員会

© SUNRISE/PROJECT L-GEASS Character Design  © 2006-2018 CLAMP・ST

2019年2月9日(土) 公開

映画公式サイト
 
公式Twitter: @GEASSPROJECT

この記事の著者

堀木 三紀

堀木 三紀ライター

映画の楽しみ方はひとそれぞれ。ハートフルな作品で疲れた心を癒したい人がいれば、勧善懲悪モノでスカッと爽やかな気持ちになりたい人もいる。その人にあった作品を届けたい。日々、試写室に通い、ジャンルを問わず2~3本鑑賞している。(2015年は417本、2016年は429本、2017年は504本の映画作品を鑑賞)

主に映画監督を中心にインタビューを行っており、これまでにインタビューした監督は三池崇史、是枝裕和、阪本順治、岸善幸、篠原哲雄、大九明子、入江悠、本広克行、荻上直子、吉田照幸、ジョン・ウーなど30人を超える。

この著者の最新の記事

関連記事

カテゴリー

アーカイブ

YouTube Channel

Twitter

Internet Defense League のメンバー

Internet Defense League のメンバー

ページ上部へ戻る