映画『コンフィデンスマンJP ーロマンス編ー』レビュー | Cinema Art Online [シネマアートオンライン]

2019-5-16
日本映画, 映画レビュー, 映画作品紹介

【画像】映画『コンフィデンスマンJP ーロマンス編ー』メインカット

大ヒット公開中！！
コンフィデンスマンの世界にあなたも足を踏み入れてみては…？

映画『コンフィデンスマンJP』は公開から3日間で観客動員数35万7,000人、興行収入4億8,000万円を突破し、週末の全国映画動員ランキングでも首位スタートを切った。

ドラマで登場したターゲット達が再登場！

ドラマ「コンフィデンスマンJP」では全10話でそれぞれ“おサカナ”と呼ばれるターゲットが決められ、コンフィデンスマン達はそのおサカナから何億円ものお金を騙し取ってきた。そのターゲット達が映画『コンフィデンスマンJP』でも再登場する。ダー子達に騙されたターゲットたちは年月が経ちどんな生活を送っているのか、全員の“現在”を知ることができる。例えば、家族編でダー子達と同じおサカナを狙い家族を演じた詐欺師・巣鴨のキンタとギンコは今何をしているのか、スポーツ編でダー子達が作り出した架空のバスケチーム「熱海チーターズ」は果たして活躍しているのか、気になるだろう。ドラマを観ていた者にとって楽しめる場面があるのは事実だが、もちろんドラマを観ていない人でも楽しめる映画である。映画のスクリーンを通して初めてコンフィデンスマンの世界に足を踏み入れる時、あなたはダー子達の巧みな詐欺の手口に引き込まれ、きっと騙されるに違いない。天才恋愛詐欺師、ジェシーがロマンス編を彩る！

映画化に伴って新たに登場した三浦春馬演じる天才恋愛詐欺師ジェシーはダー子と元恋人同士だという。ドラマでは語られなかったダー子の過去を知るジェシーはこの作品で大きな鍵を握る存在。さらにダー子と同じく香港マフィアの女帝「氷姫」ことラン・リウをターゲットにしており、ダー子達とジェシー、それぞれのコンゲームの絡み合いが観る人を釘付けにする。現在、ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』でドラァグクイーンのローラ役を演じるなど演技の幅を広げ注目を集める三浦春馬だが、恋愛詐欺師として女性に甘い言葉を囁き、持ち前の優しい笑顔で包み込む装いは見事に役にはまり切っている。ジェシーの色気溢れる雰囲気を目にし、劇場で心を奪われることだろう。

【画像】映画『コンフィデンスマンJP ーロマンス編ー』場面カット (三浦春馬／ジェシー役)

ジェシー (三浦春馬)

新たに仲間入りしたダー子の弟子、モナコ！！

映画公開の翌日に放送されたSPドラマ「コンフィデンスマンJP 運命編」でも登場した新キャラクター、織田梨沙演じるモナコ。モナコはダー子に絶大な憧れを持ち、チームの仲間に入った。時には子犬のように無邪気な笑顔をみせ、時にはターゲットを騙すためにダー子とともに役に扮する様子は観ていて飽きない。さらに、ダー子達との息ぴったりな掛け合いは昔から仲間にいたかのような安心感をもつ。とは言うものの、SPドラマや映画で新たに登場した人物。モナコもまたストーリーの鍵を握る存在と言える。

ダー子 (織田梨沙)

もう一度観たくなる、誰も予想出来ないラストの大どんでん返し！

ドラマでも「コンフィデンスマンJP」の世界観が大好きだった私は映画を観ながら詐欺の手口は何か、ラストはどう驚かされるのか予想をしながら観ていた。だが、実際のラストはその予想を遥かに超えてきた。こんなところから騙されていたのか、と驚いた。私は一度目の鑑賞を終え「もう一度観たい」と思い、実際に2回鑑賞をした。

今まで、面白い作品に出会っても再び同じ作品を観る為に映画館に足を運ぶことは少なかった。だが、この作品は2回映画館に足を運ぶほどの価値があると思った。結末を知っていても、知っているからこそ見える登場人物達の表情や行動があり新たな発見がある。公開から数日経った今、鑑賞を終えて「もう一度観たい」と思っている人は多いだろう。そう思っている人は是非2回目の鑑賞で新たな発見をする楽しみを味わってほしい。また、まだ未鑑賞の方は今すぐに映画館へ行き、コンフィデンスマンの世界へ足を踏み入れてみてはどうか。

［ライター：山根梢］