映画『アントマン&ワスプ』
(原題: ANT-MAN AND THE WASP)
サイズ変化をファンタジックに魅せる!
2015年に公開された『アントマン』の続編『アントマン&ワスプ』が公開された。主人公のスコットは特殊なスーツを着ることで身長わずか1.5cmに変身し、超人的なパワーを発揮する。本作ではスーツを作った博士の娘ホープもスーツを着用してワスプに変身。アントマンとバディを組み、極秘テクノロジーが詰まった研究所を守るために戦う。
スコット=アントマンを演じるのはポール・ラッド。前作に続いて脚本にも参加する。ホープ=ワスプ役にはエヴァンジェリン・リリー。キレのいいアクションを披露した。その父親で、スーツを創り出した科学者ピム博士役を演じるのは、ハリウッドを代表する俳優マイケル・ダグラス。監督は、前作『アントマン』を世界的大ヒットに導いたペイトン・リード。奇想天外なアクションとユーモアたっぷりの作品に仕上げた。
サイズを変化させることで生まれる視覚的なおもしろさ
アントマンとワスプが身長1.5cmになり、ワスプがブラスターでモノのサイズを変える。日常的な環境も、小さくなった彼らの視点で見るとまったく違うものに見える。サイズが変わることでスピード感も増す。また、いきなり小さくなったり、元の大きさに戻ったりすることで敵を翻弄して戦うのだが、見る者の視点にギャップを生じさせ、驚かせる。さらには極秘テクノロジーが詰まった研究所を建物ごと小さくし、キャリーケースのように転がして持ち運ぶ。ファンタジックにも思える変化は見ていて楽しい。
ユーモアセンスあふれる脚本と出演者の演技
スコットは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)でソコヴィア協定(アベンジャーズの活動は国連の許可が必要という協定)に違反するとされ、現在はFBIの監視下で自宅軟禁中。足首に追跡装置を付けられているが、アントマンとしてこっそり活動するため、大きくしたアリに追跡装置をつけた。そのアリがスコットの代わりに生活する姿が笑ってしまう。スコットの友人ルイスの登場場面は、基本的に笑いを取ってくる。敵に自白剤を注射されたときは、自白というより漫談のよう。そして、スコットにホープの母、ジャネットが乗り移ったときのポール・ラッドのなりきりぶりは半端ない。
父娘の強い信頼関係
本作では2組の父と娘が登場する。スコットとその娘キャリー、ピム博士とホープだ。自宅軟禁中のスコットは家の中でしかキャリーと会えない。それでもキャリーを喜ばせようと、家全体を文化祭の企画でありそうなピタゴラスイッチ的遊園地と化す。ここまでしてくれる父親はいないだろう。こんなにも娘を思うスコットが、父親としてあるべき態度とヒーローとして取るべき行動の間で悩む姿は、家庭と仕事で板挟みとなっている世の中の親の共感を得るだろう。そしてキャリーは幼いながらもダメダメな父の今後を心配し、ホープとの仲を取り持とうとする。一方、ピム博士とホープは量子世界で行方不明になった母ジャネットを助け出そうと身の危険を承知で奮闘する。父娘の強い信頼関係が伝わってくる。
本作は4月に公開された『アベンジャーズ /インフィニティ・ウォー』と時系列的にほぼ重なり、ラストで時間が一致する。『アベンジャーズ /インフィニティ・ウォー』はヒーローが集合して全宇宙規模の戦いを描き、続く『アベンジャーズ4』もハードな展開が予想される。ひとまず本作で肩の力を抜き、緊張感を解しておくのがいいかもしれない。
映画『アントマン&ワスプ』予告篇
https://youtu.be/k0tX42kWAbE
映画作品情報
《ストーリー》小さくなるほど強くなる、身長わずか1.5センチの最小にして最強ヒーロー・コンビによる痛快バディ・アクション・ムービー。頼りなさすぎるヒーロー<アントマン>と、完璧すぎるヒロイン<ワスプ>──ふたりの前に、すべてをすり抜ける神出鬼没の謎の美女<ゴースト>が現れ、アントマン誕生の鍵を握る研究所が狙われる。敵の手に渡れば、世界のサイズが自在に操られてしまう!? さらに、金目当ての武器ディーラーの襲撃や、アントマンを監視するFBIの追跡も巻き込み、人や車、ビルなど全てのサイズが変幻自在に変わる“何でもアリ”の大騒動に! ユニークなパワーと微妙なチームワークで、アントマンとワスプは世界を脅かす“秘密”を守り切れるのか? |
邦題: アントマン&ワスプ
配給: ウォルト・ディズニー・ジャパン
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