映画『サラバ静寂』SUMIRE インタビュー
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映画『サラバ静寂』SUMIRE インタビュー

映画初出演!演じたヒカリとの共通点は「思いやり」

「僕たちはただ、生きるために音楽を聴いた」

映画や音楽などの娯楽が禁止された世界を描いた、現代社会へ送る静かなるノイズ映画『サラバ静寂』が2018年1月27日(土)より東京・渋谷のユーロスペースほか全国順次公開される。

監督は、8ヶ月ものロングラン上映となった世界初のガングロギャル映画『黒い暴動❤』(2016年)の宇賀那健一。主演は、映画『獣道』(2017年)、『関ヶ原』(2017年)など数々の映画、ドラマに出演しており大注目の若手俳優吉村界人。共演に、映画や舞台で活躍中の若手実力派俳優の若葉竜也、俳優・浅野忠信とミュージシャン・Charaの娘で、ファッション雑誌「装苑」の専属モデルとして活躍するSUMIRE。また、斎藤工が主人公たちを追い詰める警察官役を怪演している。

今回、『サラバ静寂』で女優デビューを飾り、映画初出演にしてヒロイン・ヒカリ役を好演したSUMIREさんに、現場で感じたことや共演者とのエピソードを伺った。

―― 今回、映画『サラバ静寂』での役者デビューおめでとうございます!初めての映画ご出演はいかがでしたか?

『サラバ静寂』で経験したことは、何もかもが初めてでした。
普段は雑誌の仕事が多いので、映画と雑誌では現場の雰囲気が全然違うということ、撮影に入る前の演技指導や共演した方の演技を見ることもすべて、勉強になりました。

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―― 映画と雑誌の現場の違いはどういうところですか?

人数や撮影の流れがまず違いました。雑誌の方がファッションに対してのこだわりが強くて、映画は演技のこだわりが強いということを実感しました。

―― セリフはどのように覚えましたか?

暗記系の勉強が好きなので、セリフを覚えることも勉強の延長線上いう意識で覚えました。
でもセリフを覚えることが全てじゃないから、セリフを覚えながら演技のイメージもするという同時進行の作業が難しいなと最初は思っていました。でもその時の自分の役柄や状況に、自分から慣れていくことが大事かなって。慣れると役の気持ちに自然となれるから、後から言葉が追いついてきました。

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―― 既にモデル業でご活躍されていますが、役者としてデビューしようと思われたのはなぜですか?

『サラバ静寂』のお話をいただいて、台本を読みながらプレッシャーに感じたこともありました。自分がこの演技を果たせるのかなって。でも、やってみないとわからないし、映画は普段の生活でも観ているので、やってみたいなっていう興味はありましたね。

―― 映画の現場はどのような雰囲気でしたか?

雑誌の撮影では男性の方と会う機会もそれほどなく、私人見知りなので最初は緊張しました。でも主演の吉村界人さんとは、何回か現場で一緒になるうちに楽しく話せるようになって、私の現場慣れ不足の改善方法を考えてくれたり、演技のことでは「こういうのいいんじゃない?」って提案してくれたり、すごく居心地がいい現場でした。

―― 共演者の方から、演技指導やアドバイスはありましたか?

1人の撮影シーンで苦戦したり、プレッシャーに感じたりしていると吉村さんが「大丈夫だよ!もっとリラックスして、やってみようと思ってやったら案外できたりするよ!」ってポジティブで前向きなアドバイスをくれました。初めての共演なのに、私の演技のことも真剣に考えてくれて、一緒に映画を作っていこうという雰囲気がすごく伝わってきました。

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―― 一番大変だった撮影シーンは何ですか?

冒頭の、訳あって泣きながら家から飛び出すシーンの撮影ですかね。そのシーンは現場に入って最初に撮ったので、泣くところまで気持ちを持っていけなかったんです。周りのみんなは、「気持ちができてからでいいよ。全然待つから」って言ってくれましたけど、「あんま待たせるのもなあ」って変な心配やプレッシャーがかかっちゃってなかなか泣けませんでした。

―― そのシーンで涙を流すために、どのように気持ちを作ったんですか?

その状況が実際の現実世界で自分に起きたらって置き換えたり、いろいろネガテイブな出来事を考えたりしました。

―― 映画『サラバ静寂』は、音楽が禁止されている世界が舞台ですが、音楽がない世界はどう思いますか?

今音楽がなくなったらなくなったで、自然に存在するものを使って音を作る人がきっと出てくるんじゃないかな。映画の中でも、若葉竜也さんが演じたトキオが、自分の足音や池に石が落ちる音を録音していたみたいに。私以上に音楽がすごくすごく好きな人たちがいるから、自ら音楽を作り出す人が増えて、音楽は続いていくと思います。

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―― SUMIREさんにとって、音楽はどのような存在ですか?

自分のその時の気分を整えてくれる存在ですね。移動中に音楽を聴いていますが、今日はこういう曲が聴きたいと思って選曲しています。無理にテンションを上げたいからテンションが高めの曲を聴くわけではなく、その時の気分に音楽を合わせて聴いています。

―― SUMIREさんが演じられた役、ヒカリと似ている部分、違う部分を教えてください。

似ている部分は思いやりの気持ちを持っているところ。映画の中で、ヒカリが吉村界人さんが演じたミズトと一緒に音楽を探しにいくシーンから考えて、大事な人をちゃんと思うことができる、思いやりがある人だと思いました。普段の私も大事な人たちとは「これから先も大事にしていきたいな」「この人たちとずっと一緒にいたいな」と思って生活しているので、そういう気持ちは似ているのかな。
違う部分は、食生活。ヒカリはグミばっかり食べているけど、私はあそこまでお菓子を食べないのでヒカリの食生活ではやっていけないです。

インタビューを終えて

SUMIREさんにとっての音楽は「その時の気分を整えてくれる存在」だとおっしゃっていました。映画や音楽などの娯楽が全てなくなった世界を想像するとゾッとします。唯一心を持って生まれた人間が豊かになるために、娯楽は必要不可欠だと思うからです。音楽ってやっぱり大事だなと再認識していただける映画だと感じました。

[スチール 撮影: 平本 直人 / インタビュー: 大石 百合奈]

CAO読者の皆さんへ、SUMIREさんから動画メッセージ

プロフィール

SUMIRE

1995年東京生まれ。ミュージシャンの母・Charaと、俳優の父・浅野忠信の長女としてアートや音楽に自然と触れ合う環境で育ち、モデルの仕事を始める。2013年にCharaのMUSIC VIDEOに出演したのをきっかけに注目を集め、2014年より雑誌「装苑」の専属モデルに。北欧由来のブルーにもハシバミ色にも見える瞳に、アジアの血を感じさせる顔立ちのコンビネーションが持ち味。2018年1月27日公開の映画『サラバ静寂』で映画デビューとなり、2月16日公開の映画『リバーズ・エッジ』(岡崎京子原作/行定勲監督)へも出演している。今後はファッションを中心に、役者まで幅を広げながら活動予定。

<衣装>

アニマル柄ジャケット ¥12,990/PIN NAP
フーディ ¥5,990/PIN NAP
ファイヤー柄デニム ¥43,200/TENDER PERSON
 
[問い合わせ先]
 
PIN NAP
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-26-10
TEL: 03-3470-2567
 
‪TENDER PERSON
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷3-58-5-キャッスル加納401
Web: www.tender-person.com

映画『サラバ静寂』予告篇

映画作品情報

《ストーリー》

「遊楽法」という音楽や映画、小説などの娯楽が禁止される法律が施行された日本。ネジ工場で働くだけのつまらない生活を送っていたミズト(吉村界人)とトキオ(若葉竜也)はある日、偶然根絶されたはずの音楽が沢山保存されている廃墟を見つけてしまう。廃墟に通いつめ、どんどん音楽に魅了されていく2人は、未だに闇ライブが行われているという「サノバノイズ」の存在を知り、そこへいくことを夢見て一緒に音楽を作りだすのだが、音楽を心から憎んでいる杉村(斎藤工)率いる警察、そして、音楽を所持している罪で父親を殺されたヒカリ(SUMIRE)も2人のいる廃墟へと歩みを向けていた…。

 
キャスト: 吉村界人、SUMIRE、若葉竜也、森本のぶ/斎藤工
カトウシンスケ、内木英二、川連廣明、泊帝、影山祐子、杉山拓也、髙木直子、田山由起、美館智範、ミヤザキタケル、ヒス、ソニー
 
出演アーティスト: 灰野敬二、大貫憲章 (特別出演)、仲野茂、今村怜央(レオ) ほか
 
企画・脚本・監督: 宇賀那健一
プロデューサー: 小林和仁、小野川浩幸
撮影監督: 八重樫肇春
劇中衣装協力: CYDERHOUSE
衣装デザイン・スタイリスト: 松田稜平
美術・装飾・持道具: 横張聡
音楽: 小野川浩幸
企画: 宇賀那健一、小林和仁
助監督: 平波亘
制作担当: 飯塚香
VFXスーパーバイザー: 小林敬裕(UNDERGRAPH inc.)
編集: 上本聡
ヘアメイク: 寺沢ルミ
スチール: 伊藤華織
録音: Keefar、岸川達也 整音: 紫藤裕弥
2017年 / 日本 / 日本語 / 85分
©『サラバ静寂』製作委員会 
 
2018年1月27日(土)より、ユーロスペースほか全国順次公開!
 
公式Twitter: @saraba_seijaku
公式Facebook: @saraba.seijaku
公式Instagram: @saraba.seijaku

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