映画『HERO〜2020〜』
廣瀬智紀×北原里英 インタビュー
何かを踏み出せるきっかけに、心に寄り添うエンターテイメント
2019年7月に上演された劇団TAIYO MAGIC FILMの舞台「HERO 〜2019夏〜」を劇団主宰の西条みつとし自らが監督・脚本を務め、「誰かが誰かに支えられ、誰かが誰かの“ヒーロー”になる」という気持ちを届けてくれるハートウォーミング・コメディとして映画化した映画『HERO〜2020〜』が、6月19日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開となる。
舞台に引き続き、“秘密”を抱え明日に踏み出せないでいる主人公・広樹役には、舞台『弱虫ペダル』(2013年~2015年)をはじめ数々の舞台で活躍、映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』、『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』(2017年)、『映画刀剣乱舞』(2019年)、『貴族降臨 PRINCE OF LEGEND』(2020年)など、映画・ドラマにも活躍の場を広げる若手人気俳優・廣瀬智紀。穏やかな中に強さを秘めた広樹の恋人・浅美役を、2018年にAKB48グループを卒業、つかこうへいの名作舞台『「新・幕末純情伝」FAKE NEWS』(2018年)や映画『サニー/32』(2018年)、『映画 としまえん』(2019年)に主演女優として邁進する北原里英。
広樹と浅美の“2年間限定の恋”の結末が、私たちの心を温めてくれる。そんな本作のメインキャストを務める二人に話を聞いた。
自身にとっての“HERO” 尊敬できる、かっこいい存在
―― お二人にとって、“HERO”といえる方はどなたかいますか?ぜひその理由もお聞かせください。
廣瀬: 僕の中の永遠のヒーローは、サッカー選手の三浦知良さんです。子どもの頃から「カズだ、カズだ!」って、三浦選手を観に行くというくらい大好きでした。そのような方が今もずっと第一線で活躍されているということは、並大抵の努力でなかったり、サッカーを愛しているからこそできることだと思います。職業は違いますが、自分もこの歳になって、お芝居が好きだったり、自分の仕事を愛してやっているということを重ねてみても、すごく尊敬できる方だと思います。昔から大好きだった方が今も現役で第一線でやっている姿を観て、勇気をいただいています。
北原: 私にとってのヒーローは、AKB48の大家志津香さんです。彼女は私にとってずっとヒーローです。何か辛いことがあったりしたときに、連絡したら絶対に飛んできてくれるような人なんです。
例えば、この前の年末に人生で初めてインフルエンザにかかったときも、家で寝込んでいたら、「大丈夫?食べ物とか買って部屋のドアに掛けておくけん言ってね」と連絡をくれて、本当になんて優しいんだ、かっこいいんだと思いました。
―― 今作には、HEROには勇気が必要ということが描かれていますが、お二人が今まで一番勇気を出したことは何ですか?
北原: 勇気と言えば…AKB48に入ろうと思ってオーディションを受けて、東京に来た瞬間ですね。当時は高校一年生で、ぼんやりと東京への憧れはありましたけど、オーディションに受かるまで上京するなんて考えてもいなかったんです。いざAKB48に入ることが決まって、今まで通っていた高校も辞めて、一人で新幹線に乗って東京へ向かった時のような、あの決断に勝る決断はまだできていないのではないかな、と思います。
廣瀬: 僕は…何年か前の話なのですが、ある日家に帰ろうとしたときに、玄関の前にセミが二匹いたんです。生きているか生きていないかも分からない蝉が二匹いて…帰るかどうしようか迷ったのですが、帰りました(笑)。勇気を振り絞って、そのとき手に抱えていた広告で追い払いました。(どちらも生きていました笑)
映画だからこそ届けられる、繊細な心情
―― 今作を映像化する中で、演技面など舞台から変わったところはありますか?
北原: 自分の中でもいろいろと考えたりしたのですが、現場で西条監督が細かく指示してくださったので、それに身を委ねるという形でした。舞台とは違って、一番後ろのお客様まで届けなくてはいけないという意識ではなく(カメラに切り取っていただけるので)、より細かい感情の動きみたいなものを大切にしました。
廣瀬: 舞台から映画ということですが、映画だからできるということが多くあったと思います。その中でも舞台になかったシーンが映画で足されていて、二人がデートしている回想シーンだったり、そういったところで、観ている側が作品の中により一層入り込めるようなところもあったり、より新鮮に演じられた部分もありました。
自分自身は、舞台をやっているときから、映像でやりたいなと思っていました。というのも、広樹という役自身は、感情を爆発させたり、大きな動きをするようなキャラクターではなかったため、舞台で演じるうえでは「ここをどう表現しよう」と心の内のものだったから、大きくできないというもどかしさがすごくありました。
それが映像になったとき、病室であったり、セットではなくリアルなところで演じられる強み、もあって、自分自身もより一層リアルに感じられる芝居ができるのではないかと思っていたので、舞台から映画に変わったときに楽しみにしていた部分でもありました。
―― お二人のお気に入りのシーンをぜひお聞かせください。
北原: 舞台を観ていない方には、色んなシーンに罠が仕掛けられているので、そのまま前情報なく観てもらえたらなと思います。
舞台を観たことがある方には、舞台にはなかった、私もすごくお気に入りの二人の告白シーンもしっかり描かれているので、そこを楽しみにしていただけたらなと思います。
廣瀬: 前情報なく、何の知識も入れずにゼロから観る方は、ぜひ新鮮に観ていただけると思う作風になっています。舞台を観ていただいている方には、種が分かったうえで、「だからこういう風に言っていたんだ」「こういう表情していたんだ」というようなものが明確になるように西条監督と照らし合わせながら繊細に演じさせていただいたので、そういったところの答え合わせだったり、それこそ死神が、コメディ部分で出てくるときも「あっ!来るぞ来るぞ」というような感じで楽しんで観ていただけると思います。いろんな楽しみ方があると思います。
廣瀬智紀さんと北原里英さんから皆さんへ
―― 最後に、シネマアートオンラインの読者の皆様にメッセージをお願いします。
北原: 今、世界中が大変な状況の中、6月19日公開に向けて『HERO』チーム一丸となって進んでいます。こんなときだからこそ、明日に希望を持てる内容の映画を届けられることが嬉しいです。
誰もが誰かのヒーローになれる可能性があるということを教えてくれる映画だと思います。ぜひ、「誰かのヒーローになりたい」と、この映画を観て思っていただけたら嬉しいです。
廣瀬: 6月19日に公開させていただけることを本当に幸せに思います。
この映画は、みなさんの「あと一歩踏み出せない」とか、「何か悩んでいることがある」「不安に思っていることがある」、そういったところを優しく、その一歩を踏み出せるような勇気をあたえてくれる映画になっていると思います。ぜひより一層、心あたたかく観ていただけたら嬉しいなと思います。
[取材・編集: Cinema Art Online UK]
廣瀬智紀×北原里英 インタビュー動画📹
プロフィール
廣瀬 智紀 (Tomoki Hirose)1987年2月14日生まれ。埼玉県出身。 [ヘアメイク: 前川 泰之 / スタイリスト: 小林 美月]
[衣装: ネサーンス(エリオット)] |
北原 里英 (Rie Kitahara)1991年6月24日生まれ。愛知県出身。 [ヘアメイク: 前川 泰之 / スタイリスト: 小林 美月]
[衣装: RANDEBOO、UTS PR、e.m.] |
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映画『HERO〜2020〜』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》2年間限定の約束で始まった広樹と浅美の恋。広樹には、こんな約束を言い出さなければならない“秘密”の理由があった。そして2年後、運命の日。怪我で入院中の広樹を見舞った浅美は、彼の別れの決意が変わらないことを知って沈み込む。そんな時、ふたりの幸せを願う広樹の妹・真菜の行動が、入院患者から“死神”まで巻き込んで、とんでもない大騒動に! 果たして広樹の“秘密”とは? |
プロデューサー: 村田泰介
協力プロデューサー: 皆川拓也
音楽: 浅梨なおこ(avenir LLC)
撮影: 神田創
照明: 丸山和志
録音: 吉方淳二
衣装プラン: 摩耶
企画: MMJ
製作: 「HERO」~2020~製作委員会
シネ・リーブル池袋他、全国順次公開!