
映画『ゆきてかへらぬ』公開御礼舞台挨拶
広瀬すず 「この仕事はもはや人生」映画の出来に万感の思い。
木戸大聖 芸能界入りのキッカケを与えた〇〇に感謝!!
「文化の百花繚乱」の様相を呈した大正から昭和初期を舞台に、実在した男女3人の壮絶な愛と青春を描いた映画『ゆきてかへらぬ』が2月21日(金)より全国公開中。
2月27日(木)、映画の公開を記念し、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで公開御礼舞台挨拶が行われ、主演の広瀬すず、共演の木戸大聖、そして根岸吉太郎監督が登壇した。
SNS(X)で一般募集した質問や感想など、本作に寄せられた熱い声に登壇者が回答。映画の公開後だからこそ話せる“ぶっちゃけ”回答も飛び交い、大盛り上がりのイベントとなった。
広瀬すず「早く皆さんの感想が聞きたい」
満員御礼で迎えたこの日、大正~昭和初期を生きた女優・長谷川泰子を演じた広瀬は「何年も心のどこかにずっと思い続けてきた作品がこうして皆さんに伝わっているのを今日、実感しています」と万感の思い。反響も耳に入っているようで「大正時代という初めての挑戦という事もあって、色々な方から『新鮮だった』『カッコ良かった』と言ってもらえる事が多くて。そういう風に届いてるのが嬉しいと思うばかりです」と手応えを得ていた。
泰子と共同生活を送る天才詩人・中原中也役の木戸は「中には『5回観た』と言ってくれる方もいらして、何度も観てくださっているからこそ細かい所に気づいてくださっている感想もあったりして凄く嬉しいです。僕自身も今まで演じてきた役とは違うキャラクターだったので、驚きや新しい発見をしてくれた方も多かったです。撮影が2年前だったので、今公開されて逆に良かったと言ってくれる方もいました」と笑顔だった。
16年ぶりにメガホンを取った根岸監督も、好リアクションに胸を撫でおろしている。「至る所から俳優の演技について素晴らしいと言ってもらえて、本当に嬉しい」と述べた。
観客からの質問に登壇者が答えるコーナーへ
映画の公開後だからこそ話せる“ぶっちゃけ”回答も!
舞台挨拶の中盤では待ちに待った、観客からの質問に答えるコーナーへ。長回しで撮影された京都でのファーストシーンについて質問されると、根岸監督は「本番は2回やりました。広瀬さんがいなくなってまた出てくるところはタイミングが難しかったけれど、木戸さんが歩くタイミングなど様々なことが上手くいった」と手応え。広瀬は「私達は必死に階段を降りて急いで装備してと、カメラの裏側は戦争のようにバタバタ。そして凜とした顔して出てくる。撮影中はあまりにも必死だったけれど、完成したものを観て私自身もゾクッとしました」と回想し、木戸も「セットも一つの街のようなものが出来ていたし、いいタイミングで狙えたと思いました」と見どころに挙げていた。
また劇中での泰子と中也の取っ組み合い場面にちなんで、プライベートでの取っ組み合い経験に話が及んだ。これに広瀬は「兄弟喧嘩」を挙げて「取っ組み合いというか、上の二人にまず勝ったことがない。けちょんけちょんにされていました。でも私も必死で」と幼い頃の思い出に照れ笑い。
根岸監督は「学生時代は酔ってわけわからないうちに喧嘩が始まって血だらけで…。昭和時代の学生の話です」と若気の至りだと反省。木戸は「僕も兄弟喧嘩ですが、僕の場合は妹なので…。パワーでどうこうというのはなかったです。まあスポーツをやっていた時は相手チームとバトルはあったけれども、取っ組み合いはないですね」と明かした。
そして広瀬は「中也と泰子みたいな激しい喧嘩シーンは…嫌ですね。取っ組み合い経験はこの作品で十分!」と苦笑いすると、木戸も「僕も嫌です!」と頷いていた。
また「人生を翻弄された出会い」を聞かれると、広瀬は「事務所の社長さん」といい「翻弄というか、姉が先にこの仕事をしていて、私は全然興味がなくて。やり始めも辞めたくて仕方がなくて、バスケをやりたいしで、嫌々東京に行って。お姉ちゃんに相談してアドバイスももらったけれど、いつ辞めれるのかな?みたいな感じでした。どう言えばいいのかわからない感じで、オーディションの電話とかがあると毎回泣きじゃくって、行きたくない!と言っていました。でも色々な事を経験させてもらっていまだに続けている。マイナスな感じでこの世界に入ったけれど、言葉や人柄、与えてくださったものを含めて、結局は楽しくて。今の仕事がもはや人生になっています」と自分自身でも驚いていた。
木戸は「僕の場合は、今の事務所に出会うきっかけを与えてくれたクラスメイトの友達。その子をきっかけに今の事務所に出会ったので、その子に足を向けては眠れません。ある種の原点なのでそのクラスメイトには感謝しています」としみじみしていた。
「どのような人に惹かれるか」との質問には「映画を撮る時は、映画の中の人物のキャラクターの強さに必ず惹かれます。そもそも登場人物に惹かれないと、撮っていてつまらないから」と根岸監督。木戸は「僕は年齢に関係なく遊び心のある人に惹かれるし憧れます。そういう人はワクワク心やドキドキしたものを表に出しているイメージがあるし、失敗したり怒られたり負けている姿を正直に出していると思う。そこに可愛げを感じます」と返答。広瀬は「面白い人」といい「頭の回転の面白さ、センスの面白さ、面白い人はそういう感性を貫いて表に出せるので見ていて面白いと思います。そんな面白い人や楽しい人に惹かれます。私も面白い人になりたい!」と願っていた。
最後に主演の広瀬は「この作品は、泥臭く、人間臭く、一生懸命あの時代を生き抜いていた三人の、言葉では言い表せられない関係性を描いています。私自身、とても面白い作品に出会えて良かったなと思っていますので、それを一人でも多くの方々に届いてほしいと思います」とさらなる大ヒットを祈願していた。
フォトギャラリー📸
イベント情報
映画『ゆきてかへらぬ』公開御礼舞台挨拶■開催日: 2025年1月30日(木) |
映画『ゆきてかへらぬ』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》京都。まだ芽の出ない女優、長谷川泰子(広瀬すず)は、まだ学生だった中原中也(木戸大聖)と出逢った。20歳の泰子と17歳の中也。どこか虚勢を張るふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。価値観は違う。けれども、相手を尊重できる気っ風のよさが共通していた。東京。泰子と中也が引っ越した家を、小林秀雄(岡田将生)がふいに訪れる。中也の詩人としての才能を誰よりも知る男。そして、中也も批評の達人である小林に一目置かれることを誇りに思っていた。男たちの仲睦まじい様子を目の当たりにして、泰子は複雑な気持ちになる。才気あふれるクリエイターたちにどこか置いてけぼりにされたようなさみしさ。しかし、泰子と出逢ってしまった小林もまた彼女の魅力に気づく。本物を求める評論家は新進女優にも本物を見出した。そうして、複雑でシンプルな関係がはじまる。重ならないベクトル、刹那のすれ違い。ひとりの女が、ふたりの男に愛されること。それはアーティストたちの青春でもあった。 |
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開中!
公式TikTok:@yukitekaheranu_movie