映画『椿の庭』㊗公開初日舞台挨拶
富司純子「この映画は最後の宝物のよう」
14年ぶりの主演作が、一年の公開延期を経て、お披露目!
富司純子の14年ぶりの主演作であり、今活躍が目覚ましいシム・ウンギョンがW主演を務める、サントリー、資生堂、TOYOTAなど数多くの広告写真を手掛ける写真界の巨匠・上田義彦初監督作『椿の庭』が4月9日(金)にシネスイッチ銀座ほかで公開初日を迎えた。
公開を記念して、シネスイッチ銀座で舞台挨拶が行われ、富司純子、シム・ウンギョン、鈴木京香、そして上田義彦監督が登壇した。
満員御礼の中、舞台に登壇した4人。14年ぶりとなる主演となった富司は、「このような大変な状況下の中で、こんなにたくさんの方がお見えになって感激です」と、声を震わせながら一言。「私にとっては、これが最後の宝物になるのではないかと思っているくらい、嬉しい映画でした。ありがとうございます」と富司のセリフに、会場からは熱い拍手が。
同じく主演を務めたシム・ウンギョンは「この映画が、私にとって、初めての日本映画、初めての日本映画の現場でした。しかし、富司さん、鈴木さんほか素晴らしいキャストに支えられ、渚をリラックスして演じることが出来ました」と現場での思い出を語った。
富司が演じる絹子の娘を演じた鈴木は、「私は比較的に少ない日数での参加だったのですが、美しい日本家屋での撮影がとても楽しみでした。ふと目をやると最高に美しい富司さんと、本当に家族を想っているようなウンギョンさんと共に、見惚れるような時間を過ごせました」と、家から眺める海や、庭の花々などの景色を楽しみながら撮影の思い出を懐かしがっている様子。
そして、監督・脚本・撮影を務めた上田監督は、「僕はこの映画、いわゆる“日常”を撮るにあたって、無常を意識しながら撮っていきました。ぐっと目を凝らすとそこに真実がみえてくるということを信じて、撮影を進めていきました」と作品に秘めた思いを明かした。
舞台挨拶の回にスクリーンで映画を観たという上田監督は、「自分で作った作品ながら、涙してしまいました」と照れながら話していた。
鈴木京香「富司さんは、憧れの女優ナンバーワン!」
「ウンギョンさんは、切ないくらいに綺麗でした」
撮影の思い出を聞かれた富司は、「毎日が楽しくて、あっという間に終わってしまった。素晴らしいロケ場所で、何も飾らずに現場にいたのですが、上田監督の確かなアングルで、美しく撮っていただき、この映画に出会えたことを、本当に感謝しております。シムさん、そして鈴木さんと演じることが出来て、本当に家族であるような時間でした」と感慨深そうに明かした。
鈴木は「富司さんはまさに憧れている女優ナンバーワンなんです。『富司さんのように時間を重ねていければいいなぁ』と思うのですが、あまりに理想的で素敵だからどうやったらなれるんだろう…とお分かりなる方がいらっしゃれば教えてほしいです(笑)」と微笑みながら、富司への熱い憧れを明かした。
シム・ウンギョンに対しては「渚をそのままに演じていて、新しい世界に飛び込んでくる姿がまったく一緒で、切ないくらいに綺麗でした。お二人で過ごせたことは本当に幸せでした」。
その言葉を受けたシム・ウンギョンは、「一人外国にやってきて、渚と重なることが多くあって、普段は立てる演技プランを今回は立てず、ありのままに演じました。大先輩であるお二人に、お褒めの言葉をいただいて、本当に恐縮です」と互いから、熱い信頼と尊敬を感じる温かなムードで幕を閉じた。
イベント情報
映画『椿の庭』公開初日舞台挨拶■開催日: 2021年4月9日(金) |
映画『椿の庭』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》かつて夫と語り合い、子供たちを育てた家に、今は孫娘の渚と住む絹子。夫の四十九日を終えたばかりの春の朝、世話していた金魚が死に、椿の花でその体を包み込み土に還した。命あるものはやがて朽ちる。家や庭で起こる些細な出来事、過去の記憶に想いを馳せ慈しむ日々の中、ある日絹子へ一本の電話がかかってくる――。 |
第2回 江陵国際映画祭 オープニング作品
張 震(チャン・チェン)(特別出演)、鈴木京香
配給: ビターズ・エンド
シネスイッチ銀座他全国順次ロードショー!