映画『十二人の死にたい子どもたち』
㊗公開記念舞台挨拶開催!
杉咲花、自身の成長した部分は“忍耐力”
「40分の長回しは貴重な体験でした」
「天地明察」、「マルドゥック・スクランブル」のベストセラー作家・冲方丁(うぶかた・とう)原作で、第156回直木賞にも候補作となり話題となった冲方自身初となる現代サスペンスの傑作「十二人の死にたい子どもたち」(文春文庫刊)が実写映画化!遂に1月25日(土)に全国公開を迎えた。
公開翌日の1月26日(土)、東京・丸の内ピカデリー1で公開記念舞台挨拶が行われ、本作で安楽死を求め廃病院の密室に集まった12人の未成年を演じた杉咲花、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜、橋本環奈、吉川愛、萩原利久、渕野右登、坂東龍太、古川琴音、竹内愛紗、そして堤幸彦監督が登壇した。新田真剣佑はインフルエンザのため欠席。
《イベントレポート》
上映後の観客の前にキャスト・監督が登壇すると会場からは歓声が起こった。
杉咲は「たくさんの映画がある中、この作品を選んで来てくださりありがとうございます。ようやく公開でき、みんなと映画を届けることができて嬉しいです」と挨拶した。
北村は「今日は新田真剣佑君が欠席ということで、味を占めて少し長めのコートを着てみました。僕もこの映画を観て、単純な感想ではあるのですが、良い作品だなと感じました。エンターテインメントとして面白いものになっています。この作品を選んでくださってありがとうございます」とコメントした。
また、インフルエンザで欠席した新田からメッセージが届き、「本日は寒い中劇場に足を運んでくださりありがとうございます。インフルエンザのため欠席となってしまい大変申し訳ありません。今日という日をとても楽しみにしていたので皆様にお会いすることがかなわず本当に残念に思っています。皆様にこの映画を楽しんでいただけたらとても嬉しく思います」とMCが代読した。
作品を通しての成長とは?
作品を通して成長した部分について聞かれた杉咲は、「忍耐力が少しついたと思います。40分の長回しの撮影はこれまで経験したことがなかったので、堤組でしか体験のできないすごく貴重な時間でした」と撮影を振り返った。
北村は、「僕は今21歳で、どの現場に行っても一番年下だったんです。でも今回は自分より年が下の子がいて、竹内さんが宿題をやっていたのに驚きました」と話し、竹内が数学の宿題をしているのを見た北村は「俺ってもしかして、年をとってる?」と成長を感じたエピソードを明かした。
高杉は人見知りだと自身について話し、撮影を通して「コミュニケーション能力が少しあがりました」と話すも、北村から「本当ですか?」と問われていた。また、MCから“カメラが回っていないときに積極的に話に加わっていたんですか?”と聞かれると、「そうですね」と答えたが、北村から「嘘つけ!現場の妖精として見守ってたタイプでしたね」とつっこまれていた。
黒島は「現場での対応力」、橋本は「切り替えや、集中力」だと自身の成長について話した。
キャスト・監督・原作者が考える“十二人の〇〇したい子どもたち”とは?
イベント中盤では映画のタイトルにちなみ、キャスト・監督・原作者が考える“十二人の〇〇したい子どもたち”がスクリーンに映し出された。
1番・サトシを演じた高杉は“十二人のゲームがしたい子どもたち”と披露。理由については「ゲーム好きの人が多い現場で、同世代で年齢も近いのでゲームして盛り上がりたいなと思いました」と話した。
2番・ケンイチを演じた渕野は“十二人の脱獄したい子どもたち”と披露するも、趣旨が違うと気づき、困惑している様子。渕野自身も他のキャストの内容を見ておかしいと感じたと話し「ミスった…」と言うも、杉咲から「脱獄の役ですか?」とフォローが入り、渕野も「役(ケンイチ)として考えました」とキャスト全員で出演したい作品のテーマについて明かした。
3番・ミツエを演じた古川は“十二人の補欠を決められない子どもたち”と披露したが、古川も渕野同様キャスト全員で出演したい作品のテーマを披露。
4番・リョウコを演じた橋本は“十二人のハワイで打ち上げしたい子どもたち”と披露し、「みんなの気持ちを代弁したつもりで、打ち上げをハワイでしたらいいのかなと思いまして」と話し、監督から「最近ハワイで打ち上げなんてほとんどないですよ(笑)」と言われるも「昔はあったと聞くので、こう言ってみました」と負けじと答えていた。
5番・シンジロウを演じた新田は“十二人の個性の違う子どもたち”と回答、欠席した新田の回答を見た北村は「真面目だねと思います。この先の僕の回答が怖いです」とコメントしていた。
6番・メイコを演じた黒島は“十二人の大人な子どもたち”と答え、「一人一人が役者としてちゃんとしていて、大人だなと感じました」と話した。
7番・アンリを演じた杉咲は“十二人のもぐもぐしたい子どもたち”と披露し、理由を問われると「現場で新田真剣佑さんが大量のピザを差し入れしてくださったんですけど、重たいシーンが多いのでみんなで和気藹々と食べるというより、各々で食べていたので今度はみんなで楽しく食べたいなという意味です」と説明していた。
8番・タカヒロを演じた萩原は“十二人の入れ替わった子どもたち”と答え「この間どの役に入れ替わりたい?と話している動画を見て、面白いなと思い十二人でやってみたくなったのでこれにしました」と話し、萩原は渕野演じた2番・ケンイチ役がやりたいと明かした。
9番・ノブオを演じた北村は“十二人のゲームしたい子どもたち”と高杉と同じだと言い「以下同文です」とコメントした。
10番・セイゴの坂東は“十二人のうれたい子どもたち”と披露。「売れたいという野望があるわけではないんです。これはもっと役者として熟したいという意味です」と手を震わせながら話す坂東に対し、北村は「手震えてるじゃん。ダイエット器具に乗っているみたい(笑)」と言い、会場を笑いで包んだ。また、熟れるを平仮名で書いたことに対しても北村から「なぜ漢字で書かない!何歳なんだあなたは!」とつっこまれていた。
11番・マイを演じた吉川も北村、高杉に続き“十二人のゲーマーな子どもたち”と披露し、堤監督から「一日2時間くらいにしなさい」と言われるなど、冗談交じりに話していた。
12番・ユキを演じた竹内は“十二人のサバイバルな子どもたち”と答え、渕野や古川と同じく十二人で出演したい作品のテーマだと話し、「ある日、十二人が起きたら無人島にいる設定で、生きていくために協力して生まれる絆だったり、バトルが面白いなと思ったのでこのテーマにしました」と自信オリジナルのストーリーを明かした。
また、原作者の沖方から届いた“十二人の今後活躍を見届けたい子どもたち”という回答が映し出されると、沖方の回答を見た杉咲は「沖方さんは現場にも来てくださったり、ジャパンプレミアにも来てくださって、何よりも沖方さんにこの作品を観ていただきたくてどきどきしていたので、こんな風に言っていただけて嬉しいです」と喜びを明かした。
最後は堤監督から“十二人の隅に置けない子どもたち”と披露された。「この十二人は対応力もしっかりしていて、今後ドラマ、映画、舞台などこの業界で隅に置けないな存在感があるなと思ったのでこのような言葉にしました」とキャスト全員を絶賛していた。
最後にキャスト・監督からメッセージ
舞台挨拶の最後にキャストを代表として、杉咲、北村、高杉、黒島、橋本、またメガホンを取った堤監督からメッセージが贈られた。
橋本は「今日の舞台挨拶で和気藹々としている姿を見てからもう一度この作品を観ると、いろんな視点から楽しめると思うので、是非皆さん劇場に観に来てください」と挨拶した。
黒島は「ついに公開されて嬉しい気持ちと、どう感じていただけるのか少しドキドキする気持ちもあるのですが、本当に頑張って作った作品なのでたくさんの方に観ていただきたいと思います」とコメントした。
高杉は「撮影中は演技をしていて想像がつかなかったのですが、テンポの良い、ジェットコースターのような作品になっています。細かい目線、お芝居、表情に注目して観てください」と見どころを踏まえ挨拶した。
北村は「この映画は映画音楽的にもすごくかっこいいですし、堤さんの撮影のカット割もすごく繊細で、各々の表情や個性が見れて、僕自身`こんな映画が観たかった‘と思いました。公開されたということで、僕たちの手から離れるわけですが、良かったと思ったら何度でも観に来てください」とメッセージを残した。
杉咲は「この映画は十二人がそれぞれ死にたいと言って集まる映画なんですが、出会いによって怒りや悲しみ、苦しみがそれぞれの中で溢れ出てきて、みんなとお芝居している時に自分が生きていると実感できました。本当に撮影は大変だったんですが、みんなとだったから出来上がったと思いますし、毎日たくさんの刺激を受けていました。もしこの映画を気に入ってくださったら周りの方に是非伝えてほしいです」とコメントした。
堤監督は「本当に自身を持って届けられる作品ができたと思っております。ここにいる方が気に入ってくださったのであれば必ず5人くらいの人に声をかけていただいて、超絶大ヒット!になればと思います。今日はありがとうございました」と締めくくり、大歓声のなか舞台挨拶は終了した。
[スチール撮影&記者: 井上 綾乃]
イベント情報<映画『十二人の死にたい子どもたち』公開記念舞台挨拶>■開催日: 2019年1月26日(土) |
映画作品情報
《ストーリー》ミッション:集団安楽死/場所:廃病院/参加者:12人の未成年/謎:13人目の死体 その日、12人の未成年たちが、安楽死を求め廃病院の密室に集まった。「みんなで死ねば、怖くないから」ところが、彼らはそこで13人目のまだ生あたたかい死体に遭遇。突然の出来事にはばまれる彼らの安楽死。あちこちに残る不自然な犯行の痕跡、次々起こる奇妙な出来事。彼らだけしか知らない計画のはず。まさかこの12人の中に殺人鬼が……?死体の謎と犯人をめぐり、疑心暗鬼の中ウソとダマしあいが交錯し、12人の死にたい理由が生々しくえぐられていく。全員、ヤバい。気が抜けない。いつ誰が殺人鬼と化すかもわからず、パニックは最高潮に。彼らは、安心して“死ねるのか”怯えながら“殺されるのか”監督堤幸彦(「SPEC」「イニシエーション・ラブ」)が仕掛ける、出口無しのノンストップ未体験・密室サスペンスゲームの幕が上がる。 |
原作: 冲方 丁「十二人の死にたい子どもたち」(文春文庫刊)
脚本: 倉持 裕
音楽: 小林うてな
主題歌: The Royal Concept「On Our Way」(ユニバーサル ミュージック)
企画・製作: 日本テレビ放送網
制作プロダクション: オフィスクレッシェンド
配給: ワーナー・ブラザース映画
十二人の死にたい子どもたち
大ヒット上映中!
公式Twitter: @shinitai12movie