映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶レポート
【写真】映画『生きているだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (趣里、菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、関根光才監督)

映画『生きてるだけで、愛。』
公開記念舞台挨拶

趣里、菅田将暉が愛を感じられるものとは…?

「異類婚姻譚」で第154回芥川賞を受賞、小説家・劇作家・演出家としてマルチに活躍する本谷有希子の、芥川賞・三島賞候補作となった傑作小説を、映像作家・関根光才が監督を務め、映画化した『生きてるだけで、愛。』が、11月9日(金)より全国公開を迎えた。

キャストには、過眠症で引きこもり状態な上に、自分をコントロールできず理不尽な感情にさいなまれるヒロイン寧子を実力派女優として注目されている趣里が演じ、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れるも、やりがいを感じられずに日々をやり過ごす津奈木を菅田将暉が演じる。また、津奈木の元カノ安堂を仲 里依紗が、寧子が働き始めるカフェの店主の妻を西田尚美が好演。その他、松重豊、田中哲司、石橋静河、織田梨沙ら実力派俳優陣が脇を固めている。

【画像】映画『生きてるだけで、愛。』メインカット

11月10日(土)、東京・新宿ピカデリーで公開記念舞台挨拶が行われ、主演の趣里、共演の菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、そして関根光才監督が登壇した。

イベントレポート

上映後の舞台挨拶ということもあり、客席には感極まってハンカチを手に持っている方もいる中、舞台挨拶を待ちに待った観客の前にゲストが登場!MCが「映画はいかがでしたか?」と観客に聞くと、割れんばかりの拍手が会場に鳴り響いた。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (趣里、菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、関根光才監督)

一言挨拶を終えMCから自身の演じたキャラクターについて問われると、趣里は寧子役について「一見表現が激しかったりするんですが、人間それぞれ心に思っていることがあり、とても共感できた」と語った。菅田は津奈木を「知らず知らずのうちに受け止めあい、拒否しあっていた」と話し、また撮影現場の雰囲気については「心地よく、和気藹々としていて映画を観終わったお客さんと同じような感じで、熱いものを持っているが表情に出さず、でも暗くない」と解説した。趣里の演技について問われると「楽しかったですし、台本にあるように”走っている姿のスカートが美しかった”というシーンは本当に観ていて綺麗だった」と振り返った。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (趣里)

安堂を演じた仲は最初台本を読んで驚いたと話した。「結構不思議な感じのマインドを持っている方なので掴みづらい部分もあったんですが、自分なりに演じられた」とコメントした。仲からみた安堂を聞かれると、「あんまり考えて演じない。よく役作りは?とか聞かれるんですけどあまり役作りをしたことがない」と話し会場を笑いに包んだ。趣里は仲の演技に圧倒されたと絶賛していた。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (仲 里依紗)

寧子のアルバイト先のカフェバーの真紀役の西田は自身の役について「癒しのカフェで本当に優しいよね。主人も優しい」と話し、「自由奔放な寧子にしても安堂さんにしても私は見てて、ある意味羨ましいなと思ったし、自分を出せるというのはすごくいいなと思った」と趣里と仲の役についてコメントした。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (西田尚美)

〇〇があれば、愛。

イベント中盤では、映画のタイトルにちなんで“これだけがあれば(これだけをやっていれば)愛を感じられるもの”について登壇者が回答。

関根監督は「人と違うだけで、愛」とフリップを出し、「流石です!」とキャスト陣から言われる場面も。西田は「すするだけで、愛」とフリップを出した。「麺類が大好きで麺をすするだけで、なんて幸せな時間なんだろうと思う」と自身の好物を交え披露した。仲は「健康だけで、愛」と元気よく答え、「健康ってお金で買えないし、日頃の行いだと思う。これからインフルエンザも流行る時期なので、健康で無駄な時間を過ごさないようにしたい」と話し会場からは拍手が起こった。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (仲 里依紗)

菅田は恥ずかしながらも「焼売には辛子だけで、愛」とフリップを出し会場を笑いに包んだ。「うちのマネージャーは塩がいい。醤油がいい人とか、ラー油がほしい人もいるけど、俺は絶対に辛子だけ」と宣言した。それに対し趣里は「辛子酢醤油」と答え菅田を驚かせた。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (菅田将暉)

最後に趣里は絶対締まらないですと話しながらも「おひとり様だけで、愛」とフリップを出した。「いろんなところで“かき氷”と言いすぎてしまって禁止されたんです」と言いつつも「一人が好きで、一人でどっかに食べに行ったり、一人でカラオケに行ったりするのが大好き」と自身のプライベートを明かした。

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (趣里「おひとり様だけで、愛」)

最後に趣里は「人生は楽しいことだけじゃなくて自分で変えたいと思っていても変えられないこと、分かっていてもどうしようもないこと、辛いこと、苦しいことなどたくさんあると思います。津奈木が言っていた“青いスカートがまた見たいと思ったから”というセリフが頭に残っていて、そういう一瞬があるから明日に少しでも向かっていけるのかなと思いました。受け取り方は人それぞれだと思うので自由に楽しんで観ていただければと思います」と締め公開記念舞台挨拶は終了した。

[スチール撮影&記者: 井上 綾乃]

 

イベント情報

<映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶

■開催日: 2018年11月10日(土)
■会場: 新宿ピカデリー スクリーン1
■登壇者: 趣里、菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、関根光才監督
■MC: 伊藤さとり

【写真】映画『生きてるだけで、愛。』公開記念舞台挨拶 (趣里、菅田将暉、仲 里依紗、西田尚美、関根光才監督)

映画『生きてるだけで、愛。』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『生きてるだけで、愛。』ポスタービジュアル

《ストーリー》

生きてるだけで、ほんと疲れる。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、二人の関係にも変化が訪れるが……。

 
出演: 趣里、菅田将暉、田中哲司、西田尚美/松重豊/石橋静河、織田梨沙/仲 里依紗
原作: 本谷有希子「生きてるだけで、愛」(新潮文庫刊)
監督・脚本: 関根光才
製作幹事 : ハピネット、スタイルジャム
企画・制作プロダクション: スタイルジャム
配給: クロックワークス
© 2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会
 

2018年11月9日(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー!

映画公式サイト
 
公式Twitter: @ikiai_movie 
公式Facebook: @映画生きてるだけで愛-2299573413394098

この記事の著者

あやのシネマレポーター/フォトグラファー

シネマティーンズオンライン所属の現役高校生。
映画が昔から好きで、一番好きな映画は『イニシエーション・ラブ』(2015年)。
普段は邦画を中心に鑑賞している。
現在、撮影スキルを磨きつつ、映画イベントの取材でスチール撮影を行っている。

Instagram: @i_am_ayano24

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