第33回東京国際映画祭(TIFF)
特別招待作品『魔女見習いをさがして』舞台挨拶
おジャ魔女世代・森川葵、松井玲奈、百田夏菜子
20年の時を経て映画となった「どれみ」を語る♪
11月3日(火)、第33回東京国際映画祭(33rd Tokyo Inernational Film Festival / TIFF)特別招待作品『魔女見習いを探して』の上映がEX THEATER ROPPONGIで行われた。
上映後の舞台挨拶に、主人公3人の声を演じた森川葵、松井玲奈、百田夏菜子(ももいろクローバーZ)、そして佐藤順一監督、鎌谷悠監督が登壇し、作品の魅力やエピソードが語られた。
公開延期を経て、上映後の拍手に感動!
世代や国を超えて愛される作品と実感
1999年より4シーズンが放送されたテレビアニメ「おジャ魔女どれみ」シリーズの20周年を記念して製作された本作は、“ 「おジャ魔女どれみ」が好き”という共通の思いを持った年齢も性格も住んでいる場所も何もかもが違う3人の主人公たちを描く、完全新作映画だ。
主人公のひとり、永瀬ソラ役を演じた森川葵は「こんなにたくさんの方に観ていただいて幸せです。最近は無観客のイベントも多いなか、皆さんの前に立って挨拶させていただけるのはありがたいことだなと思います。一時は延期となって、いつお届けできるのか、公開してもみんな来てくれるのかと不安に思うこともありましたが、上映後の皆さんの顔を見て、大丈夫だなと思いました。台湾での公開も決まって、世界で愛されている作品であるということを実感しています」と、感謝を述べた。
吉月ミレを演じた松井玲奈は、客席を見渡し「涙を拭っている方もいらっしゃって、私たちおジャ魔女世代の気持ちが伝わったのかなと思っています。テレビシリーズの曲やキャラクターたちのリアクションが出てきて、当時見ていた方は懐かしさを感じたのではないかなと思います。この映画が一人でも多くの方の思い出に残ってくれると嬉しいです」と願った。
川谷レイカを演じた百田夏菜子は「皆さんに届けられる日を楽しみにしていました!上映後に起こった拍手を聞いて、舞台裏で監督と感動していました。(台湾での上映も決まったという報を受け)台湾でライブさせていただいたとき、現地のみなさんがとても喜んでくれていたのを思い出しました。主人公3人の抱える悩みは世界共通のものだと思うので、そういう面でもたくさんの人に楽しんでもらえるのではと思います」と、今後の展開にワクワクしていると話した。
テレビシリーズではシリーズディレクターを務めた佐藤順一監督は「コロナで上映できるのか不安だったが、無事皆さんと大きなスクリーンで観ることができて嬉しく思っています。もともとはテレビ用に作った作品。当時のスタッフ と、当時テレビの向こうで観ていた人たちに協力してもらって映画になり、大きなスクリーンで観られることに感慨深いものを感じます。あれから20年経ちましたが、同じ様に観てもらって楽しんでもらえたら」と呼びかけた。
シリーズ初参加 の鎌谷悠監督は、劇中に出てくる“菱友”のロゴが背中に入ったジャンパーを着用して登場。「舞台袖でみなさんの拍手を聞いて、ありがとうという気持ちでっぱいです。コロナが流行する中、キャストもみんな元気で、皆さまにも観に来ていただけて嬉しい。 去年の東京国際映画祭にもこの作品で出させていただいたのですが、その時は絵コンテを繋げただけの状態 だったので、今回は完成したものをお届けできました」と安堵の表情を見せた。
共感、思い出、疑似旅行・・・いろいろな楽しみ方ができる♪
映画観た後にはハッピーな気持ちになってほしい!
本作は、20代の女性たちが悩みながらも進んでいく物語である。登場人物たちと同年代である森川らが、この作品の楽しみ方について語った。
森川「どれみが好きな方、社会人で働き始めた人、いろいろな視点で見ることができる映画です。3人の登場人物は三者三様、環境もなにもかもバラバラなので、どこかには自分を投映できるのではないかと思います。自分はこの子に近いかな、というふうに見ていただけるとこの作品をもっと身近に感じてもらえるのではないかなと思います」
松井「この作品は“魔法”がテーマのひとつであると感じています。魔法は“便利なもの”と思っていましたが、この作品に参加して、現代における“魔法”というのはどんなものかというのを考えました。皆さんも、この映画を観た後、自分が持っている魔法は、友達の魔法はどんなものだろう、と考えたり話してもらえたら嬉しいです」
百田「私はお母さんと一緒に観たのですが、昔こんなことを言っていたとか、このグッズを買ってもらったとか、テレビアニメを見ていた当時の思い出をいっぱい話しました。おジャ魔女世代は親御さんを誘って観てもらうのも楽しいと思います。また、この映画は女子旅の映画でもあるので、旅行が難しい今、私たちと旅している気分になってほしいと思います。旅先の風景もリアルに描かれているので、日本にはこんなに素敵な場所がある、と海外の方にも知ってもらうきっかけになるのではないかと思います」
最後に、登壇者を代表して森川が挨拶をした。
「夢を描くこと、魔法を信じることが難しい時代です。この作品を通して、みんなそれぞれが違う“魔法”を持っていて、人を励ましたり、気づかないうちに使っているものなのだということを、どれみちゃんたちに気づかせてもらいました。この映画を観てハッピー・ラッキーな気持ちになってもらうというのが、私たちのかけられる魔法だと思うので、この映画を観に来てくれた人が少しでも幸せになってくれたら嬉しいです!」
[記者: 金尾 真理 / スチール撮影: Cinema Art Online UK]
イベント情報
第33回 東京国際映画祭(TIFF)
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おジャ魔女どれみ20周年記念作品
映画『魔女見習いをさがして』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》帰国子女で会社員のミレ(27)、教員志望の大学生のソラ(22)、フリーターのレイカ(20) 年齢も住む場所も悩みも…なにもかもが違う三人を引き合わせたのは――魔法玉!? 不思議な巡り合わせで一緒に旅に出ることになった まっすぐで、ちょっぴり不器用な彼女たちのニュー・マジカル・ストーリーがいま始まる! |
千葉千恵巳、秋谷智子、松岡由貴、宍戸留美、宮原永海、石田彰、浜野謙太、三浦翔平
主題歌: 「おジャ魔女カーニバル!!(魔女見習いをさがして Version)」
作詞: 大森祥子/作曲: 池毅/歌唱: MAHO堂
キャラクターデザイン・総作画監督: 馬越嘉彦
作画監督: 中村章子、佐藤雅将、馬場充子、石野聡
絵コンテ: 佐藤順一、鎌谷悠、五十嵐卓哉、谷東
編集: 西山茂
美術監督: 田尻健一 MAHO堂デザイン:行信三 ゆきゆきえ
色彩設計: 辻田邦夫
アニメーション制作: 東映アニメーション
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