映画を鑑賞して単位修得!?
シネコン業界初の産学連携 「シネマ教育事業」
「映画興行市場におけるサービス創造」大学講義に潜入!
イオンシネマを運営するイオンエンターテイメント株式会社が計画する国内シネコン業界で初となる「産学連携」の取り組み『CINEMA EDUCATION PROGRAM』が、10月27日(木)より2ヶ月間、全8回に渡るカリキュラムでスタートし、12月8日(木)第7回講義が終了した。12月15日(木)のラスト講義では、15組によりグループ発表と牧和男社長を招いての講評を予定している。
第7回目の講義では、1グループにつき6〜7名の編成からなる、A〜O班の15グループにランダムに分けられた生徒たちが、「映画興行市場のサービル創造を開拓し、来場者数を大きく伸ばすには?」という課題を元に、約1時間の議論を進めた。
<映画館は、座席に荷物を置くスペースがないことがストレス><マッサージチェアーで映画鑑賞!>
<プライベートのような空間で、好きな時間に少人数で映画が観たい。時間と場所を合わせることがキツイから>
<ARが浸透しているから、もっとリアル体感できる映像を提供できるのでは?>など、生徒達それぞれが欲していることをストレートにぶつけあい、議論を弾ませていた。
講師たちも、人気ボウリング場や動物園の具体的な話題にもふれ、ボウリング場は、「ボウリングだけができる施設」から「ダーツやカラオケなどエンターテインメント施設にチェンジ」したことで、ボウリング場へ足が遠のいていた10代からのお客様確保に成功した事例や、動物園は「動物図鑑として扱われていた動物園の存在意義から、動物それぞれの特色をいかした動物園作りを整備し、お客様に生態を知っていただく事で、ただの動物でなく愛着がわく生き物として成長を見守りたくなる場所」を提供するという風に、「動物園」という概念の意識改革を図ることに成功した事例などを紹介した。
共通項は、「お客様の視点」に立って、常識を覆していくことであるということ。
このヒントを得ながら、映画館動員はどうしたら成功するのかを、100名を超える生徒たちは、独自の議論を重ねた。
議論結果の発表は、来週12月15日(木)16:30よりスタートする。
「自由な発想」と「相手の視点」という1人称と2人称の掛け算、そして、時流にのったツールを意識してのプレゼンテーションがいよいよ行われる。映画館に足を運ぶお客様として、映画産業に携わる可能性を秘めた未来の力として、どんな発表が繰り広げられるか、そして業界初の試みに賛同した牧和男社長の講評にも注目である。
<プロジェクト概要>
全国にイオンシネマ 84 劇場を展開するイオンエンターテイメント株式会社が、経済産業省産学連携サービス経営人材育成事業「In-Campus Real Business Learning」の一環として、千葉商科大学と実施する国内シネコン業界で初となるカリキュラムをスタート。
昨今15年間以上、成長性が低い状況が続いている映画市場は、これまで「アナと雪の女王」や「君の名は」といった大ヒット作と呼ばれる作品があってもなお、横ばいの状況が続いており、他の先進国との比較においても、年間の映画館での映画鑑賞回数が少ない傾向となっている。
イオンエンターテイメントは、これまでの映画観賞に付加価値をつける事で、「映画=娯楽」という構図から「映画=娯楽+α」の構図への昇華させる方法を模索。地域の人々が集まるショッピングモールに併設されているというイオンシネマの利点を活かし、映画鑑賞を「娯楽」だけでとどめず、「教育」という付加価値を与える取り組みを開始した。
取り組みの一環として、国内シネコン業界で初となる「産学連携」の取り組み『CINEMA EDUCATION PROGRAM』を開発し、千葉商科大学と映画観賞自体をカリキュラムに盛り込んだ授業を編成し、2016年10月27日から12月15日までの間、学生たちが映画を観て単位を取得するという試みを実施している。
このプログラムの大きな特徴は、映画の鑑賞方法。
これまでの映画関連授業のように、教室で映画を観る・自宅でDVD等で鑑賞するといった形式ではなく、映画館で映画を観るという事を義務づけている。
カリキュラムは次の通り開催されている。
<講義概要>【講義名】 映画興行市場におけるサービス創造 【授業教室】 学校法人千葉学園 千葉商科大学 市川キャンパス 1103教室 【講義日程と内容】 <第1回> 10月27日(木) オリエンテーション <第2回> 10月28日(金)〜 11月4日(金) フィールドワーク <第3回> 11月10日(木) <第4回> 11月17日(木) <第5回> 11月24日(木) フィールドワーク2 <第6回> 12月1日(木) <第7回> 12月8日(木) グループワーク <第8回> 12月15日(木)※最終講義 |