映画『余命10年』㊗公開記念舞台挨拶
小松菜奈、坂口健太郎ら出演者が感涙!!
作品への愛があふれた感動の舞台挨拶🎙
20歳で不治の病にかかり、もう恋はしないと心に決めた茉莉(小松菜奈)。生きることに迷いながらも茉莉と出会い、恋に落ちていく和人(坂口健太郎)。彼らの人生が交わるとき、ありふれた毎日が嘘みたいに輝き出す――。
この春一番の感動作、映画『余命10年』が3月4日(金)に公開された。“涙よりも切ない”恋愛小説として、発売以来SNSを中心に反響が広がり続けている小坂流加のベストセラーを第43回日本アカデミー賞で最優秀作品賞はじめ6部門を受賞した映画『新聞記者』(2019年)、映画『ヤクザと家族The Family』(2021年)で高い評価を受ける藤井道人監督が待望の映画化。茉莉と同じく難病を抱え、小説の文庫化を待たずして亡くなった著者の想いを受け継ぎ、最旬実力派である小松菜奈、坂口健太郎が恋に落ちた2人を全身全霊で演じ、山田裕貴、奈緒が2人の友人役として脇を支えている。そしてRADWIMPSが実写映画としては初めて、全編にわたり音楽・主題歌を手掛けた。
3月5日(土)、映画の公開を記念して公開記念舞台挨拶が丸の内ピカデリー2で行われ、W主演を務めた小松菜奈と坂口健太郎、共演の山田裕貴、奈緒、そして藤井道人監督が登壇。約1年間の撮影に臨んだ本作への愛と想い、この物語を綴った原作者・小坂流加への感謝を語った。舞台挨拶の最後には、サプライズで小坂のご家族からの手紙が読み上げられ、小松は感涙。坂口ほかキャストと監督も目を潤ませ感激した様子をみせるなど感動に包まれた。
キャスト4人が約1年間の撮影を振り返る
藤井道人監督は「完成披露ができて光栄」
上映後の客席に涙を流している観客が目立つ中、MCから感想を聞かれた小松は「たくさんのご感想を目にして、いろいろな人の心に届いてくれているんだなと嬉しくて、心が満ちています。映画の最後に流れる“ある言葉”が大好きで。原作者の小坂さんにこの作品が届いてほしいと思い、みんなで愛を込めて1年間かけて作り上げました。その愛も想いも、このスクリーンに映っていると思います。(撮影中は)茉莉としていろいろなことがありましたけど、報われた気持ちです」と映画の公開を嚙みしめるように喜んだ。
坂口も「昨日からたくさんのコメントを目にしましたが、ある方がコメントで『命が限られている余命モノというだけではない映画』と仰ってくださっていて。1年という長い時間をかけて、丁寧に作ってきた作品が皆さんのもとに届けられました。本当に感慨深いです」と周囲の反響についてコメント。
小松、坂口の友人・タケルを演じた山田は「この作品は“生きる”ということと戦っているんですよね。何かにぶつかったり、不安に思うことがあっても、前を向いて進んでいかなければいけない。強く生きようと思わせてくれるようなメッセージが詰まった作品です。一歩を踏み出す勇気をくれる、背中を押してくれるような作品になっています。皆さんにも前を向いていけるような力が届いてくれたら嬉しいです」とこの映画が持つパワーがこれから全国に届くことを願った。
同じく二人の友人・沙苗を演じた奈緒は「この1年間を通して4人での撮影が多くて、1年という時間を経て、この舞台挨拶にみんなで立てている。こんなに幸せなことあるんだ!と胸がいっぱいになっています。この映画を観て、皆さんの心が動いた瞬間に立ち会えたことが嬉しいです」と笑顔でコメント。
そして、強い決意のもと、公開まで駆け抜けた藤井監督は「オファーを頂いてから、プレッシャーと戦い続けました。いま一緒に登壇している俳優部のみんな、スタッフのみんなと『この映画が完成しました』と報告できることが光栄です。作り手として、小坂さんのご家族が『この映画を家宝にします』といってくれたことが嬉しかったですね。作品を観てくれた全国の皆さんにもこの想いが伝わってくれたら嬉しいです」と振り返った。
試写の感想を話し合った小松と坂口
互いの熱演を称えたエピソードを披露!!
自らの余命が10年であることを知り、生きることに執着しないためにもう恋はしないと心に決めた茉莉と、生きることに迷い自分の居場所を見失った和人が互いに惹かれ合い、想い合って生きた“10年間”を色鮮やかな四季の移ろいと共に描いている本作。
茉莉と和人を演じた二人はお互いの印象について、「和人は坂口君で、坂口君は和人。絶対的な存在でした。現場で色々なシーンがあって、和人が投げかけてくれる笑顔が救いだったなと思います。スクリーンに生きている和人は素晴らしくて、一人の男性として成長していく姿が良いなと思いました。試写終わりに坂口君に、この熱量を伝えたくて『試写、観た!?』と電話をして、ほやほやの感想を話し合いました。これは今までの作品にはなかったことなので、素直にこの作品に出逢えて良かったと心から思いました」と小松が話すと、それに対して坂口も「僕の方が試写を観るのが早くて、観た後に想いを伝えたくて、伝えたくて(笑)。それで、(小松さんが)試写を観たと聞いて、特に話す内容を考えていたわけではないんですけど、『茉莉を良く生き切ったね』っていう、普段は感じないような感情をいち早く伝えたかったんです」と試写終わりに二人で感想を話し合ったと明かした。
続けて坂口は「和人目線でいうと、和人って途中まで茉莉の精神的な奥にあるものを知らなくていい役なんです。最初は頼りない男の子で、それから茉莉に会って成長していく。茉莉って愛しい人の前でも一番言いたいことを言えない、打ち明けられないまま物語が進んでいくんです。ただの笑顔が笑顔じゃない。小松さんはそのひとつ先の感情を作りながらお芝居をしなければいけなかったので、計り知れない辛さがあったと思います。感情を剥き出しにして生きている茉莉の隣で1年間お芝居をさせていただきましたけど、言葉に出来ない美しいものがありましたね」と約1年間、共に全身全霊で役を演じ切った小松を称賛した。
原作者・小坂流加のご家族の手紙にこみ上げる想いと感謝の気持ち
ここで、MCから登壇者に向けて、原作者である小坂さんのご家族から手紙があることが告げられた。予期せぬサプライズに驚いた様子の小松や坂口たちを前に、MCが手紙を代読し始めると、キャスト陣はみな次第に目を潤ませていく。読み上げられるご家族からの感謝の言葉に、約1年間という時間を『余命10年』と共に駆け抜けた小松は涙をこらえきれずに「メッセージはダメです…。その手紙、コピーしてくださいね、家宝にします。監督と三島に行って、この映画がより良いモノになるようにと願ってきたので、こうやってたくさんの方に届いているのが心から嬉しいです。小坂家の皆さんは優しくて、そっと見守ってくれる姿や、かけてくださる言葉にも背中を押してもらいました。本当にかけがえのない時間を過ごさせていただきました。この作品が末永く愛してもらえるように、周りの人にも広めてくださると嬉しいです」と願いを込めて感謝を語った。
また坂口も「和人として背中に手を置いてあげたくなるくらい、茉莉を剝き出しの感情で生き抜いた。僕はその瞬間に立ち会えたので、こうやって皆さんが仰ってくれているのが良かったなと思います」と涙を浮かべた。
最後に藤井監督が「小松さんを始め俳優部の皆さんと、自分たちの全てを懸けてこの作品に挑みました。この映画が皆さんの生きる糧になればと願い作り上げました。この作品がこれからどうなっていくのかを見届けていきますので、皆さんも応援してくださると幸いです」とキャスト・スタッフが妥協なく作り上げた『余命10年』の公開を迎えることができたことへの感謝を述べて、舞台挨拶は幕を閉じた。
イベント情報
映画『余命10年』公開記念舞台挨拶■開催日: 2022年3月5日(土) |
映画『余命10年』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけは決してしないと心に決めていた。しかし地元の同窓会で和人と出会い、茉莉の10年は大きく動いていく……。 |