映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見レポート
【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

映画『パラサイト 半地下の家族』(英題:PARASITE/原題:GISAENGCHUNG)

ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ来日記者会見

本当は「寄生」ではなく「共生」を描いた。
世界を席巻する快進撃!! 4度目のタッグを通じて見えたものとは?

全員失業中の貧しい一家とIT企業を経営する裕福な社長一家という相反する2つの家族の出会いから想像をはるかに超える展開へと加速していく物語を描いたポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』(原題: GISAENGCHUNG/英題: PARASITE)が、第72回カンヌ国際映画祭でのパルムドール受賞に続き、第92回アカデミー賞®で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を受賞!外国語映画が作品賞を受賞するのは史上初という偉業に加え、アカデミー賞の作品賞とカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールのダブル受賞を果たしたのはデルバート・マンが監督を務めた映画『マーティ』(1955年パルムドール受賞、1956年オスカー受賞/米・英語)以来、64年ぶりという快挙を果たした。

【画像】映画『パラサイト 半地下の家族』メインカット

日本でも1月10日(金)の公開直後から全国的に満席が続き、昨日2月22日(土)時点で動員220万人を超え、興行収入は遂に30億円を突破。『私の頭の中の消しゴム』(2004年)以来、15年ぶりに記録を更新し、日本における韓国映画の歴代興行収入第1位となった。

今回の受賞を受け、緊急来日を果たしたポン・ジュノ監督と主演を務めたソン・ガンホを迎え、2月23日(日)、日本記者クラブにて記者会見が行われた。

ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホ両氏からの挨拶

つい先ほど日本に到着したばかりだという二人。多くの報道陣が集まった会場に静かに登場すると、温かい拍手で迎えられた。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

ポン・ジュノ監督: まず本日は日曜日ですけれども、大勢の方にお越しいただきありがとうございます。

先ほど司会の方からカンヌの受賞からオスカー受賞までの道のりについてお話しいただきましたが、これはおめでたいですし、大変喜ばしいことですが、最初から(ダブル受賞を)計画していたわけではないのです。私たちは賞を獲るために映画を作っているわけではないので。

賞を受賞したことはもちろん光栄なことですが、多くの監督の皆様、イギリスやアメリカ、日本で公開が続いていますが、どの国の皆様も熱く反応してくださったこと。それが一番嬉しいのです。

まず北米でも昨年10月の秋に映画が公開されているのですが、オスカーノミネートの発表がある前にアメリカの北米映画第10位の状況になっていました。アメリカの監督がとても熱い反応をくださりました。それがオスカー受賞という結果にもつながったのではないかと思っています。日本でも1月の頭に公開されていますが、劇場でこの作品に関心を持ちご覧くださった日本の皆様に感謝の気持ちをお伝えしたいです。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督)

ソン・ガンホ: こんにちは。ソン・ガンホです。東京訪問2回目になります。この映画が日本の皆様にも受け入れられたのが嬉しいです。

20年前は韓国でも日本の映画が多く紹介されていました。そういう時代もありましたが、韓国と日本の映画の交流というものが残念なことに少々少なくなっているように思います。日本と韓国は近い国であるにも関わらず、一時のような活発な交流が薄まった時期がありました。

ただ、今回のこの映画をきっかけにして韓国の素晴らしい作品を作る監督たちと、日本の優れた芸術家である皆さん達とが、多くの方の愛情を受け、関心を寄せ合えるのではないかなと思います。

こうやってお互いの国に関心を持ち、またお互いに声援を送り合える、2000年来初期の状況が戻ってきて欲しいなと思います。

日本と韓国は近いので、お互いの文化に対して、この映画『パラサイト 半地下の家族』が好評を博したように、お互いに、お互いの文化に対する共感を持てるようになればと思います。皆さんに会えて本当に嬉しいです。ありがとうございます。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ソン・ガンホ)

司会者からのQ&A

―― この作品の何が、ここまで多くの方々の心を掴んだのだと思いますか。

ポン監督: 日本だけでなくイギリス、メキシコ、韓国そしてフランスや、北米でも記録を更新している最中なのですが、なぜここまで熱狂的に受け入れられたのか私自身よくわかっていません。

逆に本日お越しの皆様に私からお聞きしたいぐらいなのです。この映画は国際的に熱い反応を得ることを目的に作ったわけではありません。その時のタイミングで韓国の俳優たちと作った作品なのですが、私たちの時代の普遍的なテーマを描いているからかもしれませんね。世界的な興行を目的に作ったわけではないので、今日のこの状況が嬉しくもあり楽しいことでもあるのですが、私自身とても不思議に思っています。

私自身、全世界の映画祭やプロモーションの過程で様々な国を回っていく中で多くの反応を耳にしている様々な反応をいただいているのですが、皆様からの声を総合してまとめてみますと貧富の差を描いているからという声もいただきます。

貧富の格差というのがみている人にとってはある意味居心地の悪い部分もあるのしれません。それ以上に予測不能な、予測を裏切るストーリー展開、特に後半の展開について熱い反応をいただきました。カンヌでは後半に対してネタバレをしないようにしていたのですが、やはり後半のストーリー展開が新鮮だったという意見を耳にしたような気がします。

さらにもう1つ付け加えますと、俳優の魅力。これが大きかったのではないかなと思います。俳優の皆さんが持つ感情や表現力、俳優たちが醸し出す魅力、これが全世界の万国共通語として届いたのではないかなと思います。

本当にとても熱い反応をいただきました。映画で表現されている10人の俳優たちのアンサンブルが、アメリカはじめ多くの国の皆さんに熱く訴えかけたのではないかなと思っています。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

―― どんどん変わっていくストーリー展開に引き込まれました。今まさにおっしゃったように監督とソン・ガンホさんはこれまでも何度もタッグを組んで多くの作品を送り出してきました。今回4度目のタッグで世界的な快挙を達成した。お互いにとってお互いの存在というのはどういったものでしょうか。

ポン監督: 俳優です(笑)。彼が出演することを前提にシナリオを書いていますと、すごく楽な気持ちになるし自信も生まれてきます。まるで草の上を走り回っているような自由な気持ちになるのです。

ソン・ガンホ: 私はソン・ガンホ監督のねっとりしたところがすごくいいなと思っています(笑)。「すみません(日本語)」。現場では多くの俳優が監督とたくさん話をするイメージがあると思います。ただ私の場合は現場で監督とすごく話すという形をとりません。監督がこの作品を通して何を伝えたいのかを、自分なりに探っていくのが好きなのです。これは俳優として苦痛ではありますが興味深い過程でもあります。

あえて監督に尋ねるのではなく、自分で見つけ出すようにしているのです。この20年間、ポン監督といろんな作品においてご一緒しましたがアメリカにおいてもこの質問を受けたことがありますが、まさに祝福であり光栄なことであります。

今、「苦痛」とお申し上げましたが、芸術家としてのポン・ジュノ監督が目指している高い野心を私が十分に達成するため、という意味での苦痛です。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

―― この映画を通して何を伝えたかったのでしょうか。

ポン監督: 韓国のファンや全世界の様々な国の方々にも同じような状況、苦痛というのがありますよね。それは「二極化」という呼び方もされていますが、その事実を暴きたかったという意図よりも「未来に対する恐れ」という感情がありました。私は息子を一人育てていますが、未来、この二極化を克服することができるのか、たやすいことではないと思っています。

私は悲観主義者ではありませんが、この時代を生きている人々が抱えているものなのではないかなと思います。私たちが抱えているそんな不安や恐れというものを率直に映画で表現してみたいと思いました。でもこのメッセージやテーマを伝える上で個人的に私の性格上、真面目な顔で伝えるのがあまり得意ではありません。冗談交じりに伝えるのが好きなのですけれども。ですので、あくまでも映画的な美しさの中でシネマティックなテーマで面白く伝えていきたい。俳優たちの豊かな感情表現とともに映画として伝えたかったのです。

【画像】映画『パラサイト 半地下の家族』場面カット

―― 今回、それを伝えるための手段として「匂い」というものが1つテーマとしてあったように思います。監督が匂いで伝えようと思った理由をお聞かせください。

ポン監督: まず映画というのはイメージとサウンドで作られるものなので、匂いで表現するというのは難しいことですよね。ですが、優れた俳優さん達のおかげで匂いについて存分にかけたような気がします。自分達から匂いがするということを俳優さんたちが 見事に表現できているので、シナリオを書く段階から匂いに関する繊細な状況を書くことができたよう思いがしています。そして、この「匂い」というものがこの映画で伝えているものに似合っているように思いました。

この映画は貧富の格差ということを描いている以前に、それに先立って、人間に対する礼儀、お互いが持つ礼儀について描いているように思っているのです。人間に対する礼儀が失われた時にどんなことが起きるのかを描いた映画のように思います。匂いというのは感じたとしてもそれを相手に話すことは難しいことですよね。相手に対する礼儀に関わることですので、それを口に出すのは難しいことです。でもその人の生活や労働条件、どんな状況に置かれているのかを表すものでもあると思うのです。なかなかそれについて口に出すのは難しいものでもあると思うのです。ですがその映画の中では意図せずに聞いてしまう、それは礼儀というのが崩れ落ちる瞬間であり、また、ある一線を超えてしまったという状況を描いていると思います。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督)

―― 匂いを表現する際に苦労した点は?

ソン・ガンホ: 「線を越えるな」という表現がこの映画の中には出てきます。線も匂いも、目には見えないものです。その目に見えないものを実際に見せることはできません。ただ、匂い、線、観念的なものを表現することは、表現方法よりもドラマの構造の中に入っていて、それを心理的に理解することを心がけました。

【画像】映画『パラサイト 半地下の家族』場面カット

―― 韓国は映画、音楽といったエンターテイメントを国家政策としてやっています。その点において、日本は内向きだとする意見も聞きます。監督の目に日本の映画界はどう映っていますか。

ポン監督: 個人的に日本には多くの親しくさせていただいている監督やクリエイターの方々がいます。そして日本は長い映画の歴史、伝統を持っています。そして歴史的な監督や俳優もいらっしゃると、そう思っています。今村昌平監督をはじめ、黒澤清監督や阪本順治監督、是枝裕和監督などの作品がとても好きですし、よいお付き合いをさせていただいております。もちろん今村監督には直接お目にかかったことはありませんけれども。

また、韓国の映画産業につきましては 国の支援プログラムは主にインティペンデント映画やドキュメンタリー映画を対象としています。ですので、ソン・ガンホさんや私が取り込んでいる映画に関しては民間企業のほうで出資していただく、という状況になっています。同時に韓国映画産業がうまく回っている状況にある、とも言えるかもしれません。

日本では主に漫画やアニメーション産業が国際的にも広く知られているので、そこにより焦点が当てられるかもしれませんが、私個人としては日本の監督や日本のフィルムメーカーが持つ多様なスペクトラム、幅広い作品世界にとても興奮を覚えるのです。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

記者によるQ&A

―― カンヌ国際映画祭とアカデミー賞、どちらも最高賞を受賞しましたが、どちらが嬉しかったでしょうか。

ポン監督: 2つの賞、それぞれ受賞したことに衝撃と歓喜が共存しているので簡単にはどちらが嬉しかったかとは言えません。カンヌでは9人の監督が審査員を務めていましたが、その中にはイニャリトゥ監督をはじめ、私が大好きな監督がいました。彼らが選んでくれたことに対する喜びがとても大きかったです。審査員長を務められていたイニャリトゥ監督曰く、あえて「満場一致だった」と強調しておっしゃってくださった。私が大好きな人たち全員がです。途轍もない喜びでした。

アカデミー賞は8000人以上のアカデミー会員が投票しているので、お一人お一人の顔まではもちろんわかりません。しかし、そして私とソン・ガンホさんはじめ5カ月以上に及ぶ「オスカーキャンペーン」という複雑な道のりを初めて我々は体験したのですが、スタジオのベテランたちと共に走り回りながらキャンペーンを敢行しました。とても長い時間だったので、キャンペーンの最中に「本来シナリオを書いている時間なのに何をやっているのか」という思いも抱きましたが、このキャンペーンは大変に複合的であり、巨大なスケールの中で映画を検証していくプロセスでもある。そのような受け止め方をしました。ですので、アカデミー賞というのはこの映画のどこが優れているのか、長い道のりの中で一つ一つ検証されていくもの、という印象を受けました。

ソンガンホ カンヌでのパルムドールの受賞の際にあまりにも嬉しくて監督の胸をバンバン叩いたら監督の胸骨に少しヒビが入ってしまったという話をお聞きしました。ですので、オスカー受賞の際はどんなに嬉しくても首元を掴んだり背中を叩くなどして、監督の痛がっている部分を避けて喜びを分かち合うことになりました(笑)。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

―― 監督の手がけた映画『グエムル 漢江の怪物』(2006年)ではウィルスの話が出てきます。
今現在、東アジアを中心に猛威を振るうコロナウィルスが世界中に影響を与えていますが、監督はこの状況をどのように感じていますか。

ポン監督 映画『グエムル 漢江~』では「実際にはウィルスはなかった」という話が明かされますよね。今の状況を見ていると、浦沢直樹さん原作の『20世紀少年』なども思い出されます。こういった現実と創作物というのは時代の流れの中で相互に侵入し合っていくのが自然な流れなのかもしれません。

実際のウィルスや細菌が体の中に入るということに対する恐怖以上に、医学的に生物学的に人間の心理が作り出す不安や恐怖の方が大きいのではないか、と思っています。心理的な不安や恐怖に巻き込まれ過ぎてしまいますと、よりひどいことが起きてしまうのではないかと思っています。『グエムル 漢江の怪物』では特にそういったこと、「パニック、恐怖に陥る」そこから起こる騒動が描かれていました。映画と違って、今回実際にウィルスも存在しているわけですけれども、この自体を逆に恐れ過ぎないようにしたいですね。過度に反応してしまったり誇張してしまうと、もっと恐ろしいことが起きてしまうように思います。国家間における人種差別といったような偏見というものを加えてしまうと、より恐ろしいもことを生んでしまうように思うのです。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督)

―― お二人が映画を作る目的は、賞狙いやランキングに載ることではないとおっしゃいましたが、映画を作る際に心がけていることはなんですか。

ソン・ガンホ 私たちアメリカの俳優組合賞においてアンサンブル賞を私たち『パラサイト』チームが受賞しました。私が代表してコメントをしました。

この映画は“パラサイト”というタイトルではありますが、どう生きるのがいいのかどう生きたらいい世界になるのかといった、「寄生」ではなく、「共生」を描いた映画になっています。映画がアンサンブル賞を獲った時に、私たちの思いが伝わったんだと思いました。だからこそ世界の多くの観客皆さんが好意的に受け取ってくださったのだと思っています。私は、映画を作るのにあたって必ずしも大きな意義がないとダメだとは思っていません。ただ私たちが映画を通して表現したいことを、いかに面白く表現できるか、映画的に観客にどのように伝えていくことができるか。

まずは自分たちが伝えたい話をどのように映画で興味深く表現できるか。それを私は俳優として探求し、研究しているところです。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ソン・ガンホ)

ポン監督 私にも目標があるにはあるのです。それを告白しなければならない状況ですよね、今は(笑)。自分で言うのはとても恥ずかしい気持ちもあるのですが、私は映画の「クラシック」を作りたいと思っています。自分の作品がクラシックになってほしいという妄想を持っています。映画がクラシックになると言うことは自分の映画が時間や歳月を乗り越えていった、と言うことですよね。黒澤明監督の映画の『七人の侍』(1954年)やアルフレッド・ヒッチコック監督の『めまい』(1958年)などのような作品を作りたい、と思っているのです。これはほぼ妄想ですよね。そうするために私は映画を作るとき、または準備をするときに私は自分の描いているストーリーと一対一で向き合うことを心がけています。透明な状態で向き合うようにしているのです。他の目的、「例えば賞を獲りたい」とか、「この映画が興行的に成功してほしい」といったような不純物を取り除き、透明な状態で向き合うのです。それを心がけています。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督&主演 ソン・ガンホ)

―― 半地下の暮らしというものはどういうものなのか、以前半地下の取材を試みたのですが、日本含めすでに多くのメディアが取材に訪れていて、実際に半地下に住む住民の方々から取材拒否をされました。多くのメディアが丘の上の豪邸を取材せずに、半地下を取材したことにどう思いますか。

ポン監督 いろんな国や都市ごとに様々な住居形態がありますが、裕福ない豪邸と、半地下といった貧しい生活を送る人とが混在している地域もあります。半地下という住居形態というのは独特なので、特に関心を持たれたのではないかなと思います。作品に登場したその半地下や、スーパーマーケット、雨の日の階段などに、各国の映画ファン、映画マニアの方々が直接ロケ地巡りをすることが今流行っているそうです。実際にその町に住む皆様にはご迷惑をおかけしてしまっている状況で、そのメディアの方々や貴社の方々が直接そこを取材すること映画ファン名所巡りについてはその場所が深い山奥や無人島ではなく生活してる方がいるということを念頭に置いて、ご不便を不都合を抱えないよう配慮していただくのが最優先だと考えています。

クリエイターとしては実際にある場所に関心を持っていただくといううことは嬉しいですが、実際にお住まいになっている方々にはご不便をかけてしまったことに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (ポン・ジュノ監督)

最後は日本記者クラブより監督とソン・ガンホ氏それぞれに記念品が手渡され、笑顔で降壇し、二人の記者会見は幕を下ろした。1時間、途切れることのない質疑応答に本作の反響の大きさを感じた。4度目のタッグということもあってか、会見中に時折会話し、破顔し合うポン監督とソンの間にはお互いに心底信頼し、敬愛し合っていることが伝わってくる雰囲気が終始漂っていた。

映画『パラサイト 半地下の家族』は絶賛公開中。

[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 蒼山 隆之]

イベント情報

映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見

■開催日: 2020年2月23日(日)
会場: 日本記者クラブ
■登壇者: ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ
■司会: 小栗

【写真】映画『パラサイト 半地下の家族』来日記者会見 (日本記者クラブ)

映画『パラサイト 半地下の家族』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『パラサイト 半地下の家族』ポスタービジュアル

《ストーリー》

全員失業中、“半地下住宅”で暮らす貧しいキム一家。長男ギウは、“高台の豪邸”で暮らす裕福なパク氏の家へ家庭教師の面接を受けに行く。そして兄に続き、妹ギジョンも豪邸に足を踏み入れるが…。

この相反する2つの家族の出会いは、次第に想像を遥かに超える物語へと加速していく――。

 
原題: GISAENGCHUNG
英題: PARASITE
邦題: パラサイト 半地下家族
 
出演: ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン
監督: ポン・ジュノ
撮影: ホン・ギョンピョ
音楽: チョン・ジェイル
提供: バップ、ビターズ・エンド、テレビ東京、巖本金属、クオラス、朝日新聞社、Filmarks
配給: ビターズ・エンド
 
2019 年 / 韓国 / 132分 / PG-12 / 2.35:1
 
© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @Parasite_JP
公式Facebook: @Parasite.movie.JP
公式Instagram: @bitters_end

この記事の著者

蒼山 隆之アーティスト/インタビュア/ライター

映画俳優や監督のインタビュー、映画イベントのレポートを主に担当。
東京都内近郊エリアであれば、何処にでも自転車で赴く(電車や車は滅多に利用しない)スプリンター。

そのフットワークを活かし、忙しい中でもここぞという時は取材現場に駆けつけ、その時しかないイベントを現地から発信したり、映画人の作品へ対する想いを発信するお手伝いをしている。

また、自身も表現者として精力的に活動を展開。

マグマ、波、雷など、自然現象から受けたインスピレーションをブルーペイントを用いたアートで表現する「Blue Painter」として、数々の絵画作品を制作。銀座、青山、赤坂などで開催する個展を通じて発表している。

俳優の他、映画プロデューサーやインテリアデザイナーと幅広い顔を持つブラッド・ピットをこよなく尊敬している。

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