完成報告ステージイベント&舞台挨拶
数々の危機を乗り越え、ついに公開決定!
斎藤工が構想10年、渾身のぶっ飛び映画を語る!!
4月5日(金)に公開される映画『麻雀放浪記2020』。主人公・坊や哲が1945年の【戦後】から、新たな戦争が起こった後の2020年の【戦後】に突然現れると、そこは、東京オリンピックが中止になり、マイナンバーがチップになり体に埋め込まれる管理社会、AIによる労働環境破壊など、坊や哲にとっては信じられない世界だった。坊や哲は、麻雀を武器にその〈世界〉に挑戦する!原案は、阿佐田哲也の250万部を超えるベストセラー小説「麻雀放浪記」。戦後のアウトローを描いた傑作をリスペクトしつつ、新たなアンチヒーローの物語が生まれた!荒唐無稽に見える、この〈世界〉は、ブラックジョークなのか、もしかして〈現実〉なのか?!
公開に先立ち、3月20日(水)に新宿バルト9で『麻雀放浪記2020』にとって初のイベントとなる、完成披露試写“しない”イベントが開催された。
まず劇場のロビーにて完成報告ステージイベントを開催。キャストはロビー上部から登場し、階段を下りて観客が囲むステージへと向かった。
登壇者は、昭和から平成へタイムスリップするギャンブラー”坊や哲“を熱演した主演の斎藤工、哲を現代で面倒をみることになる地下アイドルのドテ子を演じた「チャラン・ポ・ランタン」のヴォーカル・もも、ドテ子と哲をタレントとして売り出そうとする芸能プロダクションの社長・クソ丸役の竹中直人、昭和の世界で哲に麻雀を教える、麻雀クラブのママ・ユキとAI搭載アンドロイドの2役に挑戦したベッキー、そして、第61回ブルーリボン賞で2年連続の優秀監督賞を受賞という史上3人目となる快挙を果たした“今一番攻めるている”日本映画界のトップランナー、白石和彌監督の5人。
本作のもととなる和田誠監督の映画『麻雀放浪記』(1984年)の大ファンだという斎藤は、原作者阿佐田哲也氏の夫人と交流があり、「阿佐田さんの考えを若い人にも伝えたい」という気持ちで再映画化の構想を温めていたという。
今回の企画が決まったことで、白羽の矢が立ったのが白石監督だ。和田誠監督の傑作があるので躊躇したというが、「お叱りをいただくかもしれないがぶっ飛び映画にすることで現実を笑い飛ばせたら唯一無二の作品になると思った」と監督を引き受けた。自分の作品が普通のフィルムで撮ると昭和っぽい雰囲気なるのが悩みだったため、新しい試みとして今回はiPhoneでの撮影に挑戦したという。斉藤も「回転寿司の目線という世界初のアングルは画期的でした」と絶賛した。
出演者の一人であるピエール瀧容疑者が12日に麻薬取締法違反(使用)で逮捕されたことで、公開が協議されていた本作。当日朝に緊急記者会見が開かれ、ノーカット公開されることが決まったことを受け、キャストたちは安堵の顔を見せた。
斎藤は「たくさんの作品の大切なピースの一つだったピエール瀧さん。この作品以外についてもだが、今後どうなるかが心配だ」とこれからの動向をおもんぱかった。
白石監督は「瀧さんがこのようなことを起こすとは思っていなかった。撮影の中で気づけなかったのは僕の不徳の致すところ。許すことはできないが作品に罪はないと言いうことを伝えたい。それはこの作品以外に対してもです。これが正しいのかはわからないですけど、間違っていなかったと思ってもらいたい。過去の作品で禁止薬物を描写することもあったので、作品とはまた別に個人的に薬物使用防止の活動などしていきたい」と涙ながらに語った。
前代未聞の完成披露試写“しない”イベント!最後にサプライズが・・・!!!
続いて劇場へ場所を移し、舞台挨拶が行われた。ステージイベントのゲストが引き続き登壇し、作品の見どころなどが語られた。
もも(チャランポランタン)は、撮影中使用したシマウマのマスクを手に持って登場。そのシマウマについて自身の役“ドテ子”が作中でシマウマといたしてしまうという役柄であることを明かした。
ベッキーの演じる麻雀クラブのママは、和田監督版では加賀まりこが演じた役。加賀が作中で演じたイカサマをワンカットで撮ったシーンは、斎藤のたっての希望で今回も同様に撮影された。ベッキーは1ヶ月半朝晩毎日練習して演じて、本番も14回ほど撮りなおしてもらったとその苦労を語った。
白石監督も「使ったのは僕のOKとかでなく、ベッキーさんがOKを出したカットを使いました(笑)」とその渾身の演技について称えた。
竹中は拝金主義者のクソ丸役について「久しぶりのはまり役なんじゃないかな(笑)」。過去に映画『岸和田少年愚連隊』(1996年)でも麻雀を打つ役を演じたが、実際は全く麻雀が打てないという。「“リーチ”と言うのも恥ずかしくて」と、苦労をのぞかせた。実は竹中は今日が自身の63歳の誕生日。会場から熱い拍手を受け、「ありがとう!」と喜びを爆発させた。
斉藤は和田監督版の『麻雀放浪記』を子どもの頃に観て、戦後日本人がどう這い上がってきたかという描写に衝撃を受け、“子ども心にある種のトラウマとなった映画”だったと前作の偉大さに言及しながら、「リメイクがオリジナルに勝った映画というのは残念ながら少ないと思うが、今回は前作をしのぐという目標のを掲げている。本作は脚本の佐藤佐吉さん×白石監督のタッグで浅田さんも嫉妬する出来になったのではないか」と自信をみせた。
白石監督は、「いつもは試写を観た方に感想を聞けていたのが今回は全く聞けないので不安でしが、編集中に非常に中毒性のある映画だなと感じました。もう一度観たいと思っていますが、監督にも観せてくれない。監督が言うのもなんですが、今一番観たい作品です(笑)」と語った。
舞台挨拶の最後に、今回は完成披露試写を“しない”というイベントであったが、和田誠監督の『麻雀放浪記』を登壇者と一緒に観るというサプライズが明かされた。
劇場中央の客席にキャスト、監督たちが移動すると、客席からは大歓声が!!
本イベントの来場者も観ることのできなかった映画『麻雀放浪記2020』。4月5日(金)の公開日に是非その全貌を確かめてほしい。
イベント情報
映画『麻雀放浪記2020』完成報告ステージイベント&舞台挨拶<完成報告ステージイベント>■開催日: 2019年3月20日(水) <舞台挨拶>■開催日: 2019年3月20日(水) |
映画『麻雀放浪記2020』特報映像
映画作品情報
《ストーリー》主人公・坊や哲がいるのは、2020年の“未来”。 |
脚本: 佐藤佐吉、渡部亮平、白石和彌
プロット協力: 片山まさゆき
主題歌: CHAI「Feel the BEAT」(Sony Music Entertainment (Japan) Inc.)
音楽: 牛尾憲輔
企画: アスミック・エース
制作:シネバザール
配給: 東映