映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 レポート
【写真】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 (中村悠一、櫻井孝宏、遠藤 綾、永瀬アンナ)

映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 

中村悠一、櫻井孝宏、遠藤 綾、永瀬アンナが登壇!
最新情報も解禁!緒方恵美からビデオメッセージが到着!!

集英社「週刊少年ジャンプ」にて2018年3⽉より連載され、 6年半にわたる連載が完結。コミックスのシリーズ累計発⾏部数は驚異の1億部(デジタル版含む)を突破した芥⾒下々あくたみげげによる⼤ヒットコミック「呪術廻戦」。2020年10月から2021年3月までTVアニメ第1期が放送、2021年12月には初の映画化となる『劇場版 呪術廻戦 0』が公開され、全世界興行収入265億円の大ヒットを記録。TVアニメ第2期となる「懐玉・玉折/渋谷事変」が 2023年7月から12月まで放送され、さらに続編となる「死滅回游」の制作も決定している。

そしてTVアニメ第2期のうち、全5話となる「懐玉・玉折」を再構成した『劇場版総集編 呪術廻戦 懐⽟・⽟折』が5⽉30⽇(⾦)に公開。劇場公開を記念して、TOHOシネマズ 新宿での上映後に初日舞台挨拶が開催され、五条悟役の中村悠⼀、夏油傑役の櫻井孝宏、家⼊硝⼦役の遠藤綾、天内理⼦役の永瀬アンナが登壇︕本編を鑑賞したばかりの観客を前にトークが繰り広げられた。

「甚爾が湯治をしているなって…」「あ、公式になっちゃった」
中村悠一と櫻井孝宏が息の合った掛け合い

登壇者の4人は、スクリーンに映し出されたキャラクターに合わせてその場で決め台詞を言う“影ナレ”を披露してから登場。一人一人が現れるたびに観客席からは大きな拍手が沸いた。

各自の挨拶後、まずは公開を迎えた心境を問われると、五条役の中村は「そうですね、良かったと思う反面、一度テレビでオンエアして、配信サイトやパッケージなどさまざまな形で観られる作品を再編集したものなので、皆さんにどれだけ興味を持って観て頂けるかは、蓋を開けてみるまで分かりませんでしたので……」と、放映済みのメ作品を再編集した作品ならではの複雑な心境を吐露。観客に「どうでしたか?」と投げかけると、客席からは大きな拍手で受け入れられた。

【写真】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 (中村悠一)

続いて、本作の冒頭に収録されている、新規ミニアニメ「劇場版総集編 じゅじゅさんぽ」について話が及ぶと、中村は本編では敵役で登場する伏黒甚爾と呪霊にふれ「甚爾がお湯(温泉)に入っているのを見て、湯治してるなって…」と思わずのダジャレ発言。櫻井も「(中村の発言で)もう公式になっちゃいましたね」と返し、会場の笑いを誘った。

櫻井は、五条、夏油、家入が映画館にいるカットに対し「このトライアングルの感じが良いですね。3人と一緒に映画を観ているような気分味わえるのかな?と思ったり、(実際の彼らの学生生活に)こういう一幕があったのかなと思いながら収録できたので」とアフレコの様子を思い返した。

【写真】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 (櫻井孝宏)

本編でキーパーソンとなるものの「じゅじゅさんぽ」には登場しない天内役の永瀬は、「すごく高校生らしいと思いました。SNSでも話題になっていることを取り上げて話している様子が若い子らしくて、とても嬉しくなりましたね」と感想を伝え、他の登壇者は「嬉しい」と笑顔を浮かべた。

エンディングには54点の新規描き下ろしイラストが登場!!
五条や夏油の日常から、ジェネレーションギャップが勃発!?

本作のエンディングでは、五条たちの日常を描いた全54点の新規描き下ろしイラストが登場。スクリーンに一部が写し出され印象的なイラストについて尋ねられると、中村は卒業式のカットを挙げ「夏油がいなくなってるよ…」とコメント。櫻井はそれを受け、「これはすごく切なかったですね。一方の入学式も(3人で写る中)夏油だけそっぽを向いているのがなんか生々しくて良いなと思って」と自身の演じたキャラクターの様子に言及した。

さらに“自撮り写真”の様子を描いたカットの話題では、登壇者間のジェネレーションギャップが明らかに。同年代の中村、櫻井、遠藤が“一か八か”でフィルムカメラによる自撮りをしていた話で盛り上がる中、20歳になったばかりの永瀬が「自撮りモードとかはなかったんですか?」と質問。3人は「自撮りモードは自撮りモードでも確認ができなくて…」「説明が難しいな」とデジタルネイティブ世代への説明に苦戦。続けて永瀬から「加工もできないんですか?」と聞かれると「加工…!?」と声をそろえて返すなど、作品さながらに息の合った様子を見せて会場の笑いを誘った。

永瀬はその後天内も一緒に映るプリクラについて話をふられると「良かったですね。(本編では描かれなかったところで)ちゃんと思い出を沢山作っているんだなあと思えました」と衝撃の結末を迎えた自身のキャラクターに想いを馳せた。

遠藤綾「連続で観ることで、感情がスッと入って来る不思議な体験」
永瀬アンナは、理子の切ない心境に想いを寄せる

アニメ作品5話分を再編集した本作。鑑賞後の感想について問われると、中村は「もともと5話全部バラバラなものなので、個人的には繋がりがどうなのかな?と思っていました。実際に観させて頂いたら、綺麗にシリーズのお話が繋がっていたので安心できた。あと音を少し変えたりしてるっていうのは僕には全く分からなくて、違和感を感じず自然になっているから観やすかったですね」と劇場版としての完成度を賞賛した。

櫻井は「冒頭に夏油の独白があるのが、凄く映画っぽい。アニメオリジナルの演出でしたけど、それが後々響いてくる伏線になっていたことが、今回の劇場版で凄く分かりました。夏油の存在を印象深く置いていることで、(視聴者も)彼を追いかけようとするから、凄く映画的な演出だったのかなって」とキャラクターの存在感に言及。遠藤は「ひとつに繋がっていることの意味と言うか、都度都度自分のなかで感情を消化する物理的な時間が無いから、みんなの感情の動きがスッと入って来る、不思議な体験をした感覚です」と1話ずつの放送では味わえない感覚を伝えた。

【写真】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 (遠藤 綾)

永瀬は「理子ちゃんの最初の登場シーンと最後のシーンでガラッと印象が変わりました。夏油の“一緒に帰ろう”ってセリフがあったから、本音をやっと言える事が出来たとか、安心したようなちょっとホッとしてるような顔が、きっと理子ちゃんにとっては初めての事だったと思ったので、劇場版で観て、より胸が辛くなったと言うか、感じる事が沢山ありました」と吐露。櫻井もそれを受けて「連続で観てると、天内理子の最後は夏油にとっても、後々の変化に影響した分岐点だったと思います。理子にかけた言葉は、自分に言ってるようなところもあったのだろうと思うと、とてもやるせない気持ちになりましたね」とその心情に心を寄せた。

【写真】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 (永瀬アンナ)

10月17日から『劇場版 呪術廻戦 0』復活上映!
緒方恵美は「“もう一度劇場で”の声、本当に嬉しい」と喜びのコメント

ここで、シリーズ作品『劇場版 呪術廻戦 0』の主役・乙骨憂太役を務めた緒方恵美からサプライズのビデオメッセージが。緒方は2006年から2007年という「懐玉・玉折」の時代設定に触れ、「『呪術廻戦』シリーズ的にこの次の時系列というと、まあ、百鬼夜行、つまりは『劇場版 呪術廻戦 0』ということになるわけなんですが…」と前置きしつつ、『劇場版 呪術廻戦 0』の復活上映決定を発表。特報映像がスクリーンに映し出されると、客席からは大きな歓声とどよめきが起こった。

続けて「プロモーションなどいろいろな場所で『里香ちゃんの応援上映があったらいいね』など冗談のように話をしていたんですけども、観てくださってる皆様からももう1度スクリーンで観たいという声を沢山頂いたそうで本当にありがとうございます。復活上映をとても嬉しく思っております」とファンへの感謝を伝えた。さらに新たなキービジュアルが公開されると「胸元にも背中にも里香ちゃんがいてだいぶ重い感じがしておりますけど、乙骨が抱えているいろんなものが理子ちゃんと共に有るんだなと再認識しました。そんな愛と呪いの物語、百鬼夜行のバトルアクション、そして五条と夏油のその先をぜひ楽しんでください」とユーモアを交えてメッセージを送った。

情報解禁を受けた櫻井は『劇場版 呪術廻戦 0』では敵役となっていた夏油を思い返し「実は当時はここまで(中村や他キャストと現場などで)会話したことが無かった。でも作品内の彼らには、10年を越える歳月が存在していて、きっと色んな想いを抑え込んでいたはず。そう思うと、時系列順に収録出来たら又変わるものが有るのかなと思います。今回懐玉・玉折を経験して、やっと夏油になれた様な気持ちなので」と、今回の作品でキャラクターへの理解が増したことを明かした。

【画像】映画『劇場版 呪術廻戦 0』復活上映 キービジュアル

© 2021「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 ©芥見下々/集英社

櫻井「キラキラした思い出もたくさん詰まっている」
中村「何度も楽しんでもらえるものをお届けした」

最後は登壇者一人一人からファンへのメッセージが。

永瀬は「大きなスクリーンで観ることができて嬉しかったです。懐玉・玉折は辛いシーン、悲しいシーンも多いけれど、エンドロールにもあったように楽しい思い出もそれぞれに沢山あって、理子も沖縄で遊んでいたり、ほかの皆さんも学校生活の中楽しく過ごしていたことを感じられます。切ないだけじゃない所が本当に素敵で、何度でも観たくなる作品だと思います。私自身も本作に携われて光栄でしたし、何度も観て頂きたいです」。

遠藤は「TVシリーズの総集編に加えて、新たな日常を見せていただくことができ、彼らが生活していたんだと実感して、とても嬉しく思いました。今後もアニメやゲームなどいろんな媒体で『呪術廻戦』を楽しんでいただけたら嬉しいです」。

櫻井は「『じゅじゅさんぽ』で映画を観ている3人にとてもグッときて、そこからエンディングに流れていくのを見ると、キラキラした思い出もいっぱい詰まっているのだと思います。そのほかにも気になるところがあると思うので、何度も確認しに観に来ていただけたらなと思います」。

中村は「すごくカロリーの高い作品なので、1回観ると考えさせられる部分も多い。スカっとはしないかもしれないのですが、それでも皆さんに何度も楽しんでもらえるものをお届けしているつもりです。何度も通う方は心を強く持って、折れずに観ていただきたいなと思います。本作を観ると、夏油っという人間がただの敵役ではない事がよく分かると思いますので、そういった宣伝活動もよろしくお願いいたします(笑)」とユーモアを交えつつ、作品に掛ける想いを伝えた。

五条と夏油の「最強コンビ」とその仲間たちの“失われた青い春”を描き、さらに新たな視点も加わった『劇場版総集編 呪術廻戦 懐⽟・⽟折』。10月に復活上映する『劇場版 呪術廻戦 0』そして今後のアニメシリーズへと続くかつての彼らの分岐点となった物語を、ぜひ劇場で心に焼きつけてほしい。

[記者: 深海 ワタル / スチール撮影: Cinema Art Online 編集部]

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イベント情報

映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 

■開催日: 2025年5月30日(金)
■会場: TOHOシネマズ 新宿 スクリーン9
■登壇者: 中村悠一、櫻井孝宏、遠藤 綾、永瀬アンナ
■ビデオメッセージ: 緒方恵美
■MC: 松澤ネキ

【写真】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公開初日舞台挨拶 (中村悠一、櫻井孝宏、遠藤 綾、永瀬アンナ)

映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』予告篇🎞

映画作品情報

【画像】映画『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』ポスタービジュアル

《ストーリー》

最強の2人 戻れない青い春

2018年6月、両面宿儺を己の身に宿した虎杖悠仁。

2017年12月、祈本里香の呪いを解いた乙骨憂太。

そして更に時は遡り2006年(春)—。高専時代の五条 悟と夏油 傑。

呪術師として活躍し、向かうところ敵のない2人の元に、不死の術式を持つ呪術界の要・天元からの依頼が届く。

依頼は2つ。天元との適合者である“星漿体せいしょうたい” 天内理子、その少女の「護衛」と「抹消」。

呪術界存続の為の護衛任務へと赴くことになった2人だが、そこに伏黒を名乗る“術師殺し”が“星漿体”の暗殺を狙い介入する…。

後に最強の呪術師と最悪の呪詛師と呼ばれる五条と夏油、道を違えた2人の過去が明かされる―。

 
原作: 「呪術廻戦」芥見下々(集英社ジャンプコミックス刊)
 
監督: 御所園翔太
シリーズ構成・脚本: 瀬古浩司
キャラクターデザイン: 平松禎史、小磯沙矢香
副監督:愛敬亮太
美術監督: 東 潤一
色彩設計: 松島英子
CGIプロデューサー: 淡輪雄介
3DCGディレクター: 石川大輔(モンスターズエッグ)  
撮影監督: 伊藤哲平
編集: 柳 圭介
音楽: 照井順政
音響監督: えびなやすのり
音響制作: dugout
制作: MAPPA
配給: TOHO NEXT
 
<CAST>
五条 悟: 中村悠一
夏油 傑: 櫻井孝宏
家入硝子: 遠藤 綾
天内理子: 永瀬アンナ
伏黒甚爾: 子安武人
 
<主題歌>
キタニタツヤ「青のすみか (Acoustic ver.)」(Sony Music Labels)
 
© 芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
 
2025年5月25日(金) 全国公開!
 
映画公式サイト

 

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映画『劇場版 呪術廻戦 0』ジャンプフェスタ2022 イベントレポート

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この記事の著者

深海 ワタルエディター/ライター

ビジネスメディア、情報誌、ITメディア他幅広い媒体で執筆・編集を担当するも、得意分野は一貫して「人」。単独・対談・鼎談含め数多くのインタビュー記事を手掛ける。
エンタメジャンルのインタビュー実績は堤真一、永瀬正敏、大森南朋、北村一輝、斎藤工、菅田将暉、山田涼介、中川大志、柴咲コウ、北川景子、吉田羊、中谷美紀、行定勲監督、大森立嗣監督、藤井道人監督ほか60人超。作品に内包されたテーマに切り込み、その捉え方・アプローチ等を通してインタビュイーの信念や感性、人柄を深堀りしていく記事で評価を得る。

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