- 2019-10-29
- イベントレポート, 日本映画, 第32回 東京国際映画祭, 舞台挨拶
第32回 東京国際映画祭(TIFF) 特別招待作品
映画『殺さない彼と死なない彼女』舞台挨拶
小林啓一監督主張!「女性だけでなく間宮祥太郎も美しく撮った」
10月29日(火)、第32回東京国際映画祭(TIFF)にて、特別招待作品である映画 『殺さない彼と死なない彼女』の公式上映がTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた。
漫画家・世紀末がTwitterに投稿した四コマ漫画「殺さない彼と死なない彼女」(KADOKAWA刊)を原作に実写化した、映画 『殺さない彼と死なない彼女』。上映前に、無気力な男子高生・小坂れいを演じた間宮祥太朗、死にたがりの少女・鹿野ななを演じた桜井日奈子、そして小林啓一監督を迎え、舞台挨拶が催された。
映画『ももいろそらを』(2011年)で、第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門の最優秀賞を受賞し、デビューを飾った小林監督。今回、特別招待作品の監督として凱旋となり、「帰ってきたな、と感慨深いです」と挨拶した。
一方、映画祭への参加が今回初めてとなる桜井。間宮は「(桜井が)レッドカーペットでも緊張していましたが、今同時通訳の人の英語を聞いてまた緊張してきたそうです(笑)」と、桜井を紹介。「昨日は本当に使い物にならないくらい緊張してしまいました。間宮さんのフォローがあってようやくここに立っています」と間宮のフォローに感謝を示した。
撮影はちょうど一年前に行われたという。
間宮は、「小林監督が自然光にこだわり、照明部無しで撮った作品。光に恵まれない日は撮影しない、というのが許された恵まれたスケジュールだった」と当時を振り返る。
桜井は、撮影初日に撮った小坂とクラスメートが話す映画冒頭のシーンが印象に残っているという。「監督のこだわりのもと、みんなで丁寧に作ったシーンで、リハーサルの段階で5時間かかりました。そして私は5時間ごみ箱をあさり続けました(笑)」と苦労を語った。
完成した作品を観て、桜井は「大切な人と過ごす時間というのは自分にとって尊くて、今の自分、もっとずっと先の自分も支えてくれる。大切な時間なんだなと改めて気づかさせてくれる作品」と感じたという。
間宮は「SNSの発達もあって、個人として大人数を相手しなくていけないと錯覚し始めているなと思っています」と、日常の違和感を吐露。「この映画は自分と特別な誰かの“ふたり”の話。一人特別な存在がいるということの尊さというのが伝わればいいなと思います。観てくれるだけで嬉しい。観てくださるそれぞれ、観る前とみる後でその人にとって少しでも違ったら、幸せです」と語った。また、「監督は女性を撮るのが上手いんです!この作品も桜井さんをはじめ、綺麗に撮られているので、2時間満足できると思います」と付け加えた。
間宮の言葉を受け、小林監督は「間宮君も美しく撮ったつもりなので、そこもかなりのみどころです!」と主張。「2人の繊細な演技に注目してほしい」と締めくくった。
[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 金尾 真里]
イベント情報
第32回 東京国際映画祭(TIFF) 特別招待作品
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映画『殺さない彼と死なない彼女』予告篇
https://youtu.be/M4k9gxYC0dc
映画作品情報
《ストーリー》感動予測不能すべて孤独をあたたかく癒す、 何にも興味が持てず、退屈な学生生活を送っている高校三年小坂れい(間宮祥太朗)。ある日、小坂教室で殺されたハチ死骸を埋葬してい るクラスメイト・鹿野なな(桜井日奈子)に出会う。虫命を大切に扱う心優しい一面を持ちながら、ネガティブな言動で周囲から孤立し、リストカット 常習者で死にたがり鹿野に味を抱く小坂。<ハチ埋葬>をきっかけに、二人一緒にいることがあたりまえになっていくだが…。 |
監督・脚本: 小林啓一
2019年11月15日(金) 全国ロードショー!
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