映画『娼年』完成披露試写会 舞台挨拶 レポート
【写真】映画『娼年』完成披露試写会舞台挨拶

映画『娼年』完成披露試写会 舞台挨拶

松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙ら『娼年』キャスト&監督が勢揃い!!

2018年。最も衝撃的で、最もセンセーショナルな”事件”となる―― 。
原作は2001年の直木賞候補にもなった石田衣良の同名小説『娼年』。人間の欲望をありのままに描いた刺激的な内容と、女性たちに向き合うことで変化を遂げていく主人公リョウの姿を繊細な表現で描き、多くの女性から共感を集めた本作。2016年8月には、三浦大輔が演出を、松坂桃李が主演を務め舞台化。チケットは売り出しと同時に完売し、開幕するとその評判を聞きつけた人々がわずかに売り出される当日券を求めて長蛇の列をなし、伝説の舞台となったことは記憶に新しい。そして2018年春、舞台と同じ三浦大輔×松坂桃李のコンビで原作を完全映画化!

【画像】映画『娼年』メインカット

舞台と同じタッグで臨む二人が、映画というフィールドで新たな表現に挑戦し、スクリーンでしか観ることのできない映像体験を堪能できる本作の完成披露試写会が3月12日(月)TOHOシネマズ 新宿で開催され、上映前の舞台挨拶に主演・松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、西岡徳馬、江波杏子、三浦大輔監督が登壇、満席の場内に主演の松坂桃李をはじめとする錚々たる出演者の面々が登場すると大きな歓声が上がった。

イベントレポート

―― 本日はお集まりいただきありがとうございます。それでは早速、娼婦を演じた主人公・リョウ役を演じました松坂桃李さんよりご挨拶いただきたいと思います。

松坂桃李: 皆さまこんばんは!森中領(リョウ)役を演じました松坂桃李です。本日は皆さま、貴重な時間の中お越しいただきありがとうございます。今日をきっかけにこの『娼年』という作品が初日までにどれだけ広まるかにかかっておりますので、皆さんのお力添えをどうぞよろしくおねがいいたします。

【写真】松坂桃李

真飛聖: 皆さまこんばんは。御堂静香役を演じさせていただきました真飛聖です。本日はお集まりいただき有難うございます。全員で心の限り、大切に作り上げました。これから映画をご覧になるということで、この想いを受け止めていただけたら嬉しいです。本日はありがとうございます。

【写真】真飛聖

冨手麻妙: 咲良を演じました冨手麻妙です。たくさんの方々が来てくれてすごい嬉しいです。撮影は丁度一年前でしたので、一年経って初めて皆さまにこの作品をご覧いただけるということで、本当に今日という日を楽しみにしてました。この舞台挨拶も、この後の映画も楽しんで帰ってください。

【写真】冨手麻妙

―― 様々な欲望を秘め、娼婦リョウを買う女性を演じられた女優の方々もお越しいただいています。ご自身の演じられた役柄についてもお話しいただければと思います。

桜井ユキ: 皆さま初めまして桜井ユキです。役どころは松坂さん演じるリョウの大学の同級生役の白崎恵という役で、後にリョウくんを買う、、、という役どころです(笑)。ぜひ映画を楽しんでいってください。

【写真】桜井ユキ

馬渕英里何: いつき役を演じさせていただきました馬渕英里何です。私の役はですね、、、ちょっと変わった性癖を持っている、普通の行為では満足できない女性の役です。皆さん楽しみにしていてください。本日はありがとうございます。

【写真】馬渕英里何

荻野友里: 荻野友里ですよろしくお願いいたします。私は旦那さんとのセックスレスに悩む主婦という役です。名前が無くて、主婦役というだけなのですが、きっと沢山の主婦の方の象徴的な役なのかなあと思いつつ演じさせていただきました。どうぞ宜しくお願いいたします。

【写真】荻野友里

大谷麻衣: 初めまして、大谷麻衣と申します。私が演じさせていただきましたヒロミという役は、どこか満足した日常を送ってるんですけどそれに飽きて、刺激を求めるつかみどころのないちょっとミステリアスな役を演じさせていただきました。そんなヒロミですがリョウくんと出会って人間味がちょっとかいま見えるところもありますので、楽しんでください。今日はよろしくお願いいたします。

【写真】大谷麻衣

佐々木心音: 皆さまこんばんは佐々木心音です。西岡徳馬さんの妻の紀子役を演じました。歪んだというか、不思議な愛情表現を持つ夫婦でして、、、楽しくセックスさせていただきました(笑)。お楽しみください。

【写真】佐々木心音

江波杏子: いや、申し訳ありません。このようにお若い方々ばっかりなのに。わたくしも名前がない、老女の役でこの老女優が演じさせていただきました。

そろそろ老女優としては暖簾を下ろそうかな、看板を取り外そうかなと思い悩んでいるところにこのお話しをいただきまして、「え!濡れ場がある!!」とびっくりしました。舞台でも松坂くんとご一緒させていただきまして、それで終わりかなと思いましたところ、映画があるということで。画面のアップがある。シワが全部出ちゃう。ということで、でも老女ですから、老女そのものでやらせていただきました。本当にリョウを演じる松坂さん、三浦監督の温かさで、看板を下ろそうかなという気持ちを溶かしていただき、希望に満ち満ちました!ありがとうございます。

【写真】江波杏子

―― リョウと関わる男性陣を実力派の皆さまが演じられました。どうぞ自己紹介よろしくお願いいたします。

猪塚健太: こんばんは。ナンバーワン娼婦を演じました東役の猪塚健太です!僕にとってもすごく思い入れのある東という役を演じさせていただきました。皆さんどうぞ今夜は忘れられないひと時をお過ごし下さい。本日はありがとうございます。

【写真】猪塚健太

小柳友: 田嶋進也役を演じさせていただきました小柳です。今日は意外と女性の方が多いんだなと、お若い方には刺激的な作品と思うのですが。僕自身とても思い入れのある好きな作品に出れたなという思いがあります。本日はどうぞ楽しんでいってください。

【写真】小柳友

西岡徳馬: どうも皆さんこんばんは西岡徳馬です。この若く美しい女性の面々が出演されている中で、謎の車椅子の男を演じました。何だかよくわからないうちに撮影が始まり、あっという間に終わりました。三浦監督のマジックに見事にハマった思いです。皆さまどうぞ笑ってやってください。

【写真】西岡徳馬

―― それでは、舞台版『娼年』に続き、劇場版『娼年』の監督を務められました三浦大輔監督、よろしくお願いいたします。

三浦大輔監督: 皆さまこんばんは。監督を務めました三浦です。完成披露試写会に来ていただき本当に嬉しく思います。皆さまにご覧いただく一番最初の機会ですので、不安と期待でいっぱいです。短い時間ではありますがどうぞお楽しみください。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【写真】三浦大輔監督

―― 松坂さん、キャストの方々皆さまこのようにご挨拶いただきました。この後、会場の皆さまには映画をご覧いただくわけですが、今のお気持ちをお聞かせください。

松坂: いや〜期待も不安もあるんですけど、まあこの映画に何かあったら責任は半分半分割り勘しようという話を監督としてまして(笑)。ただ、このメンバーなら何も悔いはないですね。すごく楽しみです。ただ撮影はきつかったですね(笑)。僕はそれぞれ聞きたいです。皆さん三浦さんの演出はどうだったのかを。

―― 三浦監督ご自身はこれまでハードな撮影を沢山こなされてきたと思うのですが、今作はいかがでしたか?

三浦監督: 松坂さんをはじめ皆さん、スタッフさんたちも含め大変だったと思います。僕のせいなんですけど(笑)。けどスクリーンにその苦労を経ての形は現れていると思います。

真飛: 本当に色々と撮影は大変だったんですけど、今日初めてお会いするキャストの方もいらして、それぞれのシーンについては試写を観て知りました。「ああ、監督はこのシーンこんな風に作ったんだろうなとか。どれだけ大変だったんだろう」とか。気がついたら、今日が何曜日なのかわからなくなるぐらい撮影しっぱなしということもあったので、本当にキュッと詰まった作品ですね。

―― リハーサルも入念にされたということで、撮影中は「無」になったというインタビューもありましたが。

松坂: 作品が終わった後にそういうインタビューにお答えしましたね。撮影期間中は本当に憂鬱でしたねえ(笑)。「監督風邪引いて寝込まないかなぁ」って思ったりもしましたね。でも実際に監督風邪をひいたこともあったんですけどそれでも現場に来ていたので。ああ、だめだこの監督は無敵だなと思いました(笑)。

江波: 私も大変でしたね。監督の持っている空気感が不思議ですから。でもやはり映画の現場というのは、苦しい現場ほど、素敵なシーンになっていますからね。

松坂: はい!(笑)。

―― 各女性陣の皆さま、リョウ演じる松坂桃李との共演はいかがだったのかをお話し下さい。

冨手: 私は結構シーン的には飛び飛びなんですけど、撮影がすごく順撮りだったので、登場シーンは映画の中でも最初の方で、後半の登場シーンは映画の中でも最後の方といった感じで、終盤に久々に松坂さんにお会いすると、本当にリョウくんとして全然違う人間になっていました。映画の進みと共にリョウくんがものすごく変わっていたので、役者として流石だなと思いました。すごくタフな撮影だったと思うんですけど松坂さん、バナナ一本しか食べてるところを見なかったんですよね。一番大変だったと思います。松坂さんのおかげで素晴らしい作品になりました。ありがとうございます。

松坂: バナナは別に好きじゃないんですけど(笑)、集中できるのでね、食べてました。

桜井: 最初に松坂さんとお会いしたのがリハーサルだったんですけど、バーでお酒を作るシーンで、結構指がプルプルしていたので、「松坂さんは結構不器用な方なのかな」と、良い意味で現場が和んだんですけど、試写を見るとリョウの中の無気力な中にも松坂さんの持つ品の良さみたいなのがあって、それが役にものすごく合っていて、すごいなあと思いました。

馬渕: 私も撮影は1日か2日だったんですけど、本当に松坂さんがご飯を食べているところをほとんど拝見しませんでした(笑)。寒い時期での撮影だったんですけど、ベンチコートなどを普通は着るところ、松坂さんは全く来なかったんですね。何でなんだろうと思いまして。すごいストイックな方なんだなと思いました。

松坂: 多分自分の中で気合を入れてたんでしょうね(笑)。

【写真】映画『娼年』完成披露試写会舞台挨拶 松坂桃李

―― 西岡さんにも伺いたく思います。松坂さんとの共演はいかがでしたか?

西岡: 私のシーンはほとんどね、桃李くんと心音ちゃんの格闘シーンみたいでね。いやあ〜大変だったと思いますよ二人は本当に。監督が妥協しないんで、リハーサルも沢山やりまして。それは観てくださるとわかると思うんで。二人ともご苦労様でした。

―― ユーモアのあるシーンでしたね。

西岡: 本人としては真面目にやっていたんですけどね(笑)。

【写真】西岡徳馬 & 佐々木心音

―― 主演・松坂桃李よりメッセージ

最後に主演の松坂より会場の観客へメッセージが送られた。

松坂: 皆さん本日はありがとうございました!僕が今まで出演させていただいた作品の中で、これほど入り口と出口が違う作品もなかなかなかったなと思います。何より、余韻を楽しめる作品だと思います。最初は面食らうかもしれませんが、劇場を出る時にはすごく軽やかな会話を繰り広げられるんじゃないかなと思います。自信のある作品です。ぜひ皆さま宣伝のほど、よろしくお願い致します。それでは、『娼年』をお楽しみください。本日はありがとうございました。

【写真】映画『娼年』完成披露試写会舞台挨拶 松坂桃李

『娼年』の妖艶なテーマソングが流れる中、キャスト陣、監督は大きな拍手と声援に見送られながら降壇し、映画『娼年』の完成披露舞台挨拶は幕を閉じた。

[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 蒼山隆之]

イベント情報

映画『娼年』完成披露試写会舞台挨拶

■開催日: 2018年3月12日(月)
■会場: TOHOシネマズ 新宿 スクリーン9
■登壇者: 松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、西岡徳馬、江波杏子、三浦大輔監督
■MC: mic

【写真】映画『娼年』完成披露試写会舞台挨拶

映画『娼年』予告篇

映画作品情報

《ストーリー》

東京の名門大学生でありながら、日々の生活や女性との関係にも充実感を感じられず、大学にも行かずにバーでのバイトに明け暮れる森中領(もりなかりょう)は、同じ夢を繰り返し見ていた。それは、幼い頃に「戻ってくる」と告げたまま去っていった母の面影。

ある日、領の中学校の同級生でホストクラブに勤める田嶋進也(たじましんや)が、美しい女性、御堂静香(みどうしずか)をバーに連れてきた。「女なんてつまんないよ」とつぶやく領に興味を持った静香は、仕事終わりの彼を待ち受け、自分の部屋に招き入れる。セックスのこともつまらないという彼に静香は「本当にそうなのか私に証明して」と投げかけ、自分の目の前で、耳が聴こえない謎の少女・咲良(さくら)とセックスをするよう促す。

領は戸惑いながらも半ば投げやりに行為を終えるが、それは静香が”情熱の試験”と呼ぶもので、彼女が手がける女性専用コールクラブ「Le Club Passion」への入店試験だった―― 。

 
出演: 松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李、西岡德馬/江波杏子
 
脚本・監督: 三浦大輔
原作: 石田衣良「娼年」(集英社文庫刊)
製作幹事: ファントム・フィルム、ハピネット
制作プロダクション: ホリプロ
企画製作・配給: ファントム・フィルム
レイティング: R18+
© 石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会
 
2018年4月6日(金)
TOHOシネマズ 新宿 他 全国ロードショー!
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @shonen_movie

この記事の著者

蒼山 隆之アーティスト/インタビュア/ライター

映画俳優や監督のインタビュー、映画イベントのレポートを主に担当。
東京都内近郊エリアであれば、何処にでも自転車で赴く(電車や車は滅多に利用しない)スプリンター。

そのフットワークを活かし、忙しい中でもここぞという時は取材現場に駆けつけ、その時しかないイベントを現地から発信したり、映画人の作品へ対する想いを発信するお手伝いをしている。

また、自身も表現者として精力的に活動を展開。

マグマ、波、雷など、自然現象から受けたインスピレーションをブルーペイントを用いたアートで表現する「Blue Painter」として、数々の絵画作品を制作。銀座、青山、赤坂などで開催する個展を通じて発表している。

俳優の他、映画プロデューサーやインテリアデザイナーと幅広い顔を持つブラッド・ピットをこよなく尊敬している。

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