映画『ルーム』ブリー・ラーソン&ジェイコブ・トレンブレイ来日記者会見レポート
Room Brie & Jacob

映画『ルーム』来日記者会見

アカデミー賞主演女優賞に輝いたブリー・ラーソンと、
天才子役ジェイコブ・トレンブレイが初来日!

映画『ルーム』(原題:Room)で第88回アカデミー賞®主演女優賞を受賞したブリー・ラーソン(26)と、その息子役を演じ、今業界中がラブコールを送っている天才子役ジェイコブ・トレンブレイ(9)が初来日し、3月22日(火・祝)にザ・リッツ・カールトン東京のパークビュールームにて記者会見が行われた。

その模様をCinema Art Onlineのスチール陣が撮影した写真と共にお届けする。

来日記者会見レポート

ブリー・ラーソン(以下、ブリー)は、笑顔で微笑みながら「オハヨウゴザイマス」と日本語であいさつ。ジェイコブ・トレンブレイ(以下、ジェイコブ)は、「ここに来て“ルーム”についてお話しするのが楽しみ。僕とブリーで皆さんの質問にできるだけお答えします!」と9歳とは思えぬスピーチで会場を賑やかせた。

Photographs by  Naoto Hiramoto / NJ Photo Works

―― 本作『ルーム』が世界中で評価される理由とは?

ブリー: 本作はこれまで何度も語られてきたテーマを描きます。それは、成長して人生の一歩を踏み出すこと。小さな世界から大きな世界へ飛び出すこと。これは、どの年齢の人にも起こることです。だからこそ、その人生に惹かれ心動かされるのだと思います。それに感動的な愛が描かれています。

―― 役作りで心がけた点と苦労した点は?

ブリー: 演じた多くの役の側面は、自分の人生とは準えないものばかりで、彼女(ジョイ)が置かれた状況が心身に与える影響を8ヶ月かけて理解に努めました。その中でも重要だったのは、性的虐待のサバイバーであり親でもあるということで、どちらも複雑な事柄ですので、真摯に向き合わなければと思いました。多くの時間を費やし表現したつもりです。実際の親やサバイバーの方々がリスペクトを持って演じていたと感じていただければ幸いです。

ジェイコブ: ジャックを演じるのに大変だったのは、自分より若い役を演じることでした。僕は当時8歳だったけど、ジャックは5歳でした。3歳若い役を演じなくてはいけませんでしたので大変でした。つまり、アクティブでなければいけなくて、彼はハッピーな男の子で5歳という年齢でした。だから、5歳に戻るのが大変でした。

Photographs by  Naoto Hiramoto / NJ Photo Works

―― 初めての日本はいかがでしたか?

ブリー: 昔から日本に来るのが夢でした。来日の機会を頂き、桜の季節に来られたことは、まるで魔法のようです。完璧なタイミングですし、最高の瞬間に立ち会えた気分です。
それから、日本のレストランやお店に行きたいです。歩き回って日本を楽しみたいです。

―― アカデミー賞を受賞した瞬間の状況を教えてください。

ブリー: 私の名前が呼ばれた瞬間、現実とは思えませんでした。頭が真っ白になって、ステージに上がったこともスピーチしたことも全く覚えていません。それでよかったと思っています。それは、心からの思いをスピーチすることができたからです。ここまで支えて下さった方々に公に感謝できたのです。その時の映像を観てみたいですね。全く覚えていないので、映像を観れば記憶が蘇るかもしれません。受賞後すぐベトナムに行き、日本に来るまでそこにいて、田舎の村で新作映画の撮影でした。

授賞式以来、オスカー像を見ていません。自宅で私の帰りを待っています。

Photographs by  Naoto Hiramoto / NJ Photo Works

―― アカデミー賞に出席した感想は?

ジェイコブ: 授賞式は、すごく楽しかったです。Xboxよりもね(笑)ただ座ってゲームに集中するのではなく、受賞の瞬間に立ち会えたからです。すごく楽しくて、ブリーが受賞した瞬間が一番のお気に入りです。それから、僕がプレゼンターで登場した時もね。

―― 監督の演出について、特にラストシーンについて教えてください。

ブリー: この作品が特別なのは、映画館に足を運んだ時(始めのうちは)、本作を自分とはかけ離れたものと思い傍観者の立場で観ていますが、ストーリーが進むにつれて映画に引き込まれ、より身近な物語であると気付くことなんです。ストーリーを追うにつれ、成長すること、子供でいるいこと、親になること、先に進むことがどんなことかを観るのです。映画の終盤には、その一連のサイクルを追加体験できます。

“Hello”で始まり、“Goodbye”で終わる。でも“Goodbye”は終わりではありません。人生の始まりなのです。何かを終えることは、何かを始めること。希望を持った終わりなのです。ひとつのサイクルが終わり、次が始まるのです。

Photographs by  Naoto Hiramoto / NJ Photo Works

もうひとつの“世界”もこちらからお楽しみください♪
Gray Art Photography by Takamitsu Sakamoto

映画『ルーム』ブリー・ラーソン&ジェイコブ・トレンブレイ来日記者会見 “Gray Art Photography”

世紀の愛の物語を描いた映画 『ルーム』で第88回アカデミー賞®主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンと天才子役ジェイコブ・トレンブレイが初来日!3月22日(火・祝)に開催された記者会見の模様を写真家 坂本貴光が表現する「Gray Art Photography」(グレイ・アート・フォトグラフィ)でお届けする。

イベント情報

映画『ルーム』来日記者会見

■開催日: 2016年3月22日(火・祝) 
■会場: ザ・リッツ・カールトン東京 パークビュールーム
■登壇者: 

ブリー・ラーソン(26)
6歳から演技をはじめる前作『ショート・ターム』で注目を受ける。第88回アカデミー賞、第73回ゴールデングローブ賞など33の主演女優賞を席巻。(本作では母ジョイ役を演じた)

ジェイコブ・トレンブレイ(9)
5歳から演技をはじめる。本作の演技でナショナル・ボード・オブ・レビューでのブレイクスルー映画賞他10の映画賞を受賞。一気にスターダムに。(本作では息子ジャック役を演じた)

映画『ルーム』予告篇

映画作品情報

Room
 

アカデミー賞を貫いた世紀の愛の物語『ルーム』。
[ルーム]から脱出した母と息子、その先の驚愕の運命とは──?
奇跡も起こす、それこそが愛──魂が慟哭する衝撃の感動作

《ストーリー》

閉じこめられた[ルーム]で暮らす、ママとジャック。体操をして、TVを見て、ケーキを焼いて、楽しい時間が過ぎていく。しかし、この部屋が、ふたりの世界の全てだった。ジャックが5歳になった時、母は[ルーム]しか知らない息子に本当の世界を見せることを決意する。息もできないサスペンスフルな脱出劇、思わず漏れる嗚咽─だが、そこから予測できる顛末は、全て見事に裏切られる。[ルーム]を出てからのさらにその先に、この映画の類まれなる真価と輝きが待ち受けている。

監督は『FRANK‐フランク‐』(2014年)のレニー・アブラハムソン。母を演じたブリー・ラーソンは、本作でゴールデン・グローブ賞主演女優賞、アカデミー賞主演女優賞を受賞、一気にスターダムを駆け上がった。そして、誰もがその真っすぐな瞳の虜になる、純粋で勇敢なジャックには、ジェイコブ・トレンブレイ。ラストの瞬間まで怒涛のように押し寄せる、心を射抜く台詞と、己を見失うほど感情をかき乱す登場人物たちの選択─生涯忘れられない劇的な体験をあなたに─。

 
第88回 アカデミー賞 主演女優賞受賞!! 作品賞・監督賞・脚色賞ノミネート!
第73回 ゴールデン・グローブ賞(ドラマ部門)作品賞ノミネート&主演女優賞受賞!!
第40回 トロント国際映画祭 観客賞(最高賞)受賞!!
 
邦題: ルーム
原題: Room
原作: 「部屋(上・下)」 (講談社刊)
監督: レニー・アブラハムソン (Lenny Abrahamson)
脚本/原作者: エマ・ドナヒュー (Emma Donoghue)
出演: ブリー・ラーソン (Brie Larson)、ジェイコブ・トレンブレイ (Jacob Tremblay)
2015 年 / アイルランド、カナダ / 英語 / 118分 / カラー / シネスコ / 5.1chディジタル / 字幕翻訳: 稲田嵯裕里 / 映倫区分: G
提供: カルチュア・パブリッシャーズ
配給: ギャガ株式会社

© Element Pictures / Room Productions Inc / ChannelFour Television Corporation 2015

2016年4月8日(金) より、
TOHOシネマズ 新宿、TOHOシネマズシャンテ他 全国順次ロードショー!

映画公式サイト

この記事の著者

Claire LindholmCinema Art Online 専属ライター兼エディター

★好きな映画
『ジャンヌダルク』 (Janne Da Arc) [監督: Luc Besson 製作: 1999年/仏]
『カノン』 (Seul contre tous) [監督: Gaspar Noé 製作: 1998年/仏]
『ローマの休日』 (Roman Holiday) [監督: William Wyler 製作: 1953年/米]

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