映画『望み』公開初日舞台挨拶レポート
【写真】映画『望み』公開初日舞台挨拶 (堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督)

映画『望み』公開初日舞台挨拶

堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督 登壇!!
清原果耶からビデオメッセージ、原作者から手紙到着!!
撮影前の食事会で築いた“家族の絆”をアピール

「クローズド・ノート」「検察側の罪人」の雫井脩介が執筆時、最も悩み苦しみ抜いたという、著者渾身のサスペンス小説「望み」。読者満足度は驚異の100%(ブクログ調べ)を記録し、累計発行部数は20万部超えのベストセラー小説が満を持して映画化!

【画像】映画『望み』メインカット

映画『望み』が10月9日(金)に全国公開を迎え、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで初日舞台挨拶を実施。主演の堤真一、共演の石田ゆり子、岡田健史、そして堤幸彦監督が登壇し、全国10都市19劇場へライブ中継された。

公開初日を迎えて

MCの呼びかけにより登壇したキャスト、監督。主人公・石川一登いしかわかずとを演じた堤は「精神的に大変な撮影だったんですが、こうして映画が完成して観て頂けること、嬉しいです」と挨拶。妻・貴代美きよみを演じた石田は「寒い中ありがとうございます。この映画は今年の初めにじっくりと撮影していた映画です。これからご覧になるので詳しいこと言えないのですが、本当に辛かったです(笑)。ただ、現場は、堤監督の良いチームワークの元、幸せでした」と、息子・規士ただしを演じた岡田は「こう、公開日を迎えることができ、ただ、ただ、嬉しい限りです」と初日を迎えた感想を語った。

堤監督は「この日を本当に“望んで”おりました。僕は小学生の頃から映画館に通っていますが、映画館に行くというのは特別な気分になるものでした。この時代、映像や音の質も確実に向上していますので、映画館で観る意味をずっと考えながら作って参りました。何度でも観ることのできる質になっているので、じっくりご覧いただければと思います」と、映画館での映画鑑賞への思いを交えて自身の“望み”を話した。

今作の映画化へのきっかけや、動機を尋ねられた堤監督は「雫井先生は、緻密な筆の運びをされる方でして、私の力量で大丈夫かなと思っていたんですが、原作を読ませていただき、家族の話で、偶然にも先生と同じ愛知県で、似た家族構成だったので、そこで思ったこと、感じたこと、“親とは?”、“子供とは?”、“果たしてそれは一致するのか?”、“違うものなのか?”、ひたすら考えながら読んでいると、どうしてもこの作品と向き合いたいと思いました。そこから、私が撮りたいですとお願いをして、実現しました」と経緯を振り返った。

【写真】映画『望み』公開初日舞台挨拶 (堤幸彦監督)

撮影前に開かれた食事会

家族としての空気感を出すために意識したことがあるか尋ねられると、「現場で初めましてで家族、恋人を演じることは映像の仕事でよくあることなのですが、今回は、この(登壇している)4人で撮影の随分前に食事をしたいとお願いしました。映画について話す前に、ただ単にお話ししたい、ということでお願いしましたね。岡田くんみたいな若い方にも、撮影する前に“ただのおっさんやん”と思わせたかったんですよね(笑)」という堤。

【写真】映画『望み』公開初日舞台挨拶 (堤真一)

石田も「食事会では、本当に映画の話じゃない話で盛り上がって、それがよかったですね」と振り返ると、岡田も「(その時は)ずっと堤さんがお話しされて、お酒も入っていましたし、それを堤監督と、石田さんと聞いていたんですが、ひたすら情報が入ってきましたね(笑)。石田さんは良い奥さんのようにずっと頷いて、いい意味で本当に裏表なくて、お袋と親父をずっと見ている感じで、それが撮影に生きたなと思いました」と当時を明かした。

参加した堤監督も「映画の説明を僕なりにしなきゃなって思ってたんですが、堤さんがその場を暖炉のように温めてくれる、すごい力があるんだなと思いました」と、完成披露舞台挨拶でも披露された堤の“薪ストーブ・トーク”に絡め、話し会場を盛り上げた。

「僕も初めての人なので、恥ずかしくて、緊張してずっと喋っていたんだと思います」と堤がフォローすると、石田は「堤さんがいらっしゃるだけで求心力があって、みんなが集まってくるんですよね。みんな楽屋に帰らずにセットの片隅でずっと話したり、話さなくてもずっと一緒にいましたね」と“家族の絆”をアピールした。

【写真】映画『望み』公開初日舞台挨拶 (石田ゆり子)

清原果耶からビデオメッセージ、原作者・雫井脩介から手紙が到着!

ここでドラマの撮影で地方にいるためこの場に参加できなかった娘・雅を演じた清原果耶からのビデオメッセージと原作者・雫井脩介からの手紙が到着し、それぞれ披露された。

清原果耶からのビデオメッセージ

堤監督、堤真一さん、石田ゆり子さん、岡田健史さん、お久しぶりです。堤監督とは今回初めてご一緒させて頂いたのですが、堤監督が持つ作品に対する真っ直ぐな正義感というものに突き動かされながら進む撮影は、すごく実験のような実験をしているかのようなワクワクを、私だったり、役に与えてくれる印象を持ちました。楽しかったです。

家族役の皆さんとは撮影中に他愛のない話だったり、作品の話だったり、ずっと長いこと休憩中も話している時間がすごく愛おしくて好きでした。また皆さんとご一緒できるように頑張りたいと思います。

この映画は希望と絶望の狭間でもがく人間の必死さや、家族の絆を描いた作品です。家族4人それぞれの“望み”の形と、行きつく先を是非、見届けて頂けたらと思います。

原作者・雫井脩介からの手紙

この映画『望み』には、一観客として純粋に惹きこまれました。まさにその世界を生きているような役者さんたちの演技に心を揺さぶられ、泣かされました。最初、奥寺佐渡子さんから脚本が上がってきたときに感じた、これはいい映画になるのではないかという予感は間違っていなかったと思いました。

石田ゆり子さんが撮影を振り返って、「とにかくつらかった」とおっしゃっていましたが、原作「望み」の執筆もまったく同じ感想です。もしかしたら観客のみなさまにも、その感覚を共有していただくことになるかもしれません。

『望み』という作品を正しく体験するには、それを通過する必要があるようにも思います。しかし、つらいだけにはとどまらず、必ずや観てよかったという思いに到達していただけると信じています。

昔の口上で当節風に言うなら、「マスクを濡らさないためにも、どうぞハンカチのご用意を」というところです。この作品の原作を書いた身として、自分もまたがんばろうと励まされる気がします。

堤幸彦監督はじめ制作陣の方々、堤真一さんはじめ役者のみなさまには、お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 

それぞれのメッセージを受けた堤は「映画というのは原作と違うものですが、原作を読んで映画を観ると足りない感じもしたりするのですが、原作者の方にこう言っていただけて本当に嬉しいです。清原さんは食事会の時もいらっしゃらなかったんですが、今日いる俺らは暇な人たちが来ているのかな?(笑)。なので、何か機会があったらお会いしたいですね」と感慨深い様子であった。

初日を祝した鏡開き、最後に——

ここで、初日を祝した鏡開きのために、樽が登場。掛け声とともに、登壇者が鏡開きすると、中からは“望み”と焼印された紅白饅頭が。手に取り喜ぶキャスト、監督。

最後に堤が「とにかくそれぞれの立場、親、子供、息子、娘いろいろな立場で見ることのできる映画です。何かを感じて帰っていただければと思います」と、石田が「一人一人の心の中に深く入り込む美しい映画だと思います。“望み”というタイトルのように、一点光るものが、その光る点に向かっていくという優しい空気を私は感じるので、その空気を感じていただければなと思います」と、岡田が「僕は、今は、どこまで行っても子供目線の立場でしかないのですが、そんな僕でさえ、すごく家族のありがたみを感じた作品です。コロナ禍ですし、この作品を観て、帰った後に家族のことを考える時間が出てくると思います。その愛情を精一杯、ご家族の皆様に届けてください」

【写真】映画『望み』公開初日舞台挨拶 (岡田健史)

堤監督が「この映画は劇場で楽しみたい、劇場で楽しむために、スタッフ一同、一丸となって作り上げたものです。今回は自分1人の力ではどうしようもなかったです。原作の素晴らしさ、スタッフの力、そしてここにいるキャストの皆さんのお力、そういったたくさんの力が結集して、出来た作品です。どんな方にも、どこか心に刺さるそんな気持ちを持って作り上げました。ゆっくりご覧ください」と話し、大盛況のままイベントは幕を閉じた。

イベント情報

映画『望み』公開初日舞台挨拶

■開催日: 2020年10月9日(金)
■会場: TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン7
■出演者: 堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督
■中継先: 全国10都市19劇場

映画『望み』予告篇🎞

映画作品情報

【画像】映画『望み』ポスタービジュアル

《ストーリー》

一級建築士の石川一登(いしかわかずと)とフリー校正者の妻・貴代美(きよみ)は、一登がデザインを手掛けた邸宅で、高一の息子・規士(ただし)と中三の娘・雅(みやび)と共に幸せに暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来遊び仲間が増え、無断外泊が多くなっていた。高校受験を控えた雅は、一流校合格を目指し、毎日塾通いに励んでいた。冬休みのある晩、規士は家を出たきり帰らず、連絡すら途絶えてしまう。翌日、一登と貴代美が警察に通報すべきか心配していると、同級生が殺害されたというニュースが流れる。警察の調べによると、規士が事件へ関与している可能性が高いという。さらには、もう一人殺されているという噂が広がる。父、母、妹――それぞれの<望み>が交錯する。

 
出演: 堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶、加藤雅也、市毛良枝、松田翔太、竜雷太
監督:堤幸彦
原作:雫井脩介「望み」(角川文庫刊) 脚本:奥寺佐渡子
配給:KADOKAWA
© 2020「望み」製作委員会
 
2020年10月9日(金) 全国ロードショー!
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @nozomimovie
公式ハッシュタグ: #映画望み

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