㊗公開記念舞台挨拶
佐久間由衣、初主演作は「みんなが育てた子どものよう」
小関裕太、大後寿々花、森山未来が衝撃の撮影秘話を告白!?
3年間で振った男の数600人。原作者の実体験を元にしたリアルラブストーリーであると同時に、不器用な“ダメ女子”たちの成長を描いた映画『“隠れビッチ”やってました。』が12月6日(金)に全国公開!
12月7日(土)、新宿バトル9で公開を記念した舞台挨拶が実施され、主演の佐久間由衣、大後寿々花、小関裕太、森山未來に加え、三木康一郎監督が登壇!初主演の佐久間が体当たりで挑んだ撮影の裏側や、現場での様子を和気あいあいとした雰囲気の中で語った。
佐久間「いろんな気持ちがグルグル」
小関は“タイトルをさらりと言える自分”に驚き
雨にも関わらず詰め掛けた観客たちの温かい拍手に迎えられて、キャストと監督が笑顔で登場した。まずは主人公の荒井ひろみを演じた佐久間が、劇場に足を運んだ客へ感謝を伝えるとともに挨拶。「”隠れビッチ”を演じた佐久間由衣です」というひと言目から、会場は大きな笑いに包まれた。佐久間は初主演作がついに公開を迎えたことについて「ホッとしながらもさみしい。いろいろな気持ちがグルグルしています」と率直な心境を語った。
シェアハウスの仲間で、素直に自分の気持ちを伝えられずダメな恋愛を繰り返す女友達・彩を演じた大後は、予告編を観た時「こんなかわいらしい映画じゃない!」と思ったと告白。佐久間と顔を見合わせて満面の笑顔を見せながら「やっとひろみの話ができるので、楽しみです」と喜びを伝えた。
ひろみが恋をする美容師・安藤役の小関は、当初映画のタイトルを口にしづらかったと言い、半年間に渡るプロモーションで「さらりと言えるようになった自分に驚き」と話して会場の笑いを誘った。また、映画を観た友人から「思ったよりも考えさせられる内容だった」との反応があったことを明かした。
ひろみが自分に向き合い、成長するきっかけとなる恋人・三沢を演じた森山は「由衣ちゃんみたいな笑顔がすてきで、清廉で、美しい人がビッチだったらと思うと本当に背筋が凍りますが…僕が演じる三沢と出会った後も本当にジェットコースターみたいな展開。楽しんでいただけたらうれしい」と笑いを交えて作品の魅力をアピール。
三木監督は撮影中に亡くなった今作企画の黒澤氏の存在にふれ、「松田優作さんの映画なども手掛けたすごい方。その方と初めて一緒に仕事ができるのを楽しみに思って引き受けたので、この作品でみなさんの前に立てることがとても感慨深い。今日は本当に観ていただいてありがとうございます」と観客に深い感謝を伝えた。
現場では監督が“悪役”に!? 出演者が明かす撮影秘話
続いてMCの伊藤さとりから登壇者一人ひとりへの質問が。トップバッターの佐久間は初主演作品でステージに立つ感想を聞かれると、ひと言「吐きそうです」と返し、キャストたちは爆笑。また、三木監督の演出や熱い指導について話題がふられると「演出面でも細かく指示をいただきましたが、それよりも作品に挑む姿勢を教えてもらいました。『“参加する”のではなく、自分の作品を世に出す意識で挑みなさい』と。こんなに優しい言い方ではなかったですが(笑)」と当時の状況を回想。また、あるシーンでは動きの細かな指示が何度やってもできず、OKが出た後に楽屋で号泣したという“裏話”を披露して三木監督を驚かせた。「私にとっては、大げさではなくみなさんが育ててくれた子どものような作品です」とかみ締めるように締めくくり、今作への思いを伝えた。
大後には佐久間との激しいケンカのシーンに関する質問が。大後は、自身も脚本を読んだとき「かわいらしいケンカではないな」と感じたその場面で三木監督から「本気でやらないと終わらないよ」と言われたことを告白。三木監督が「(佐久間の回答に続いて)俺悪役になってない?大丈夫?」と返し、会場は笑顔に。佐久間と身長差があることから、投げ飛ばされそうになる瞬間もあったといい、「猿になろう」と決めてとにかく佐久間にしがみつく、自分なりの”ファイトスタイル”を考えたという。
小関はさらに衝撃の”撮影秘話”を暴露。演じた安藤はバイクを乗り回す青年だが、自身は何と「趣味で取ったけど、完全にペーパー(ドライバー)。乗るのは3回目くらい」だったという。「バイクに乗る役が来たときに練習しようと思っていたけど、いざ来たらそんな時間はなくて…。監督にも誰にも言えずに、現場ではごまかして数回だけ自分で練習して本番にのぞみました」と告白。撮影は無事に乗り切ったが三木監督は「マジで!?」、佐久間は「知らなくて良かった」、森山が「怖い、絶対乗りたくない」と口々に呟くなど、会場中を驚かせた。
三木監督が「大好きです」森山未來への熱いラブコール
森山には伊藤から「三沢は森山さんじゃないと嫌だ」という三木監督の熱いラブコールがあったことが伝えられた。「大好きです」と壇上で改めて三木監督からの”告白”を受けた森山は「台本の段階から監督と話ができて良かった」と返答。特に三沢の在り方について話をしたといい、「ひろみが自分と向き合う場面に三沢という存在がいる。彼女がメンタルを崩していくときに、じゃあ三沢はどうしてひろみを選んだのかってところを監督といろいろ話しました。やっぱり凸凹というか、お互いに求めるものがあってひろみと出会ったのなら、一見普通の人に見えても何かあるだろうと考えて原作を読み返したりもしました」と役へのアプローチについて真摯に語った。
三木監督は、映像化にあたってのこだわりを問われると「一番大事にしたのは”牛乳”ですね。三沢が何度も買い忘れる牛乳」と意外な点を回答。「男女はものすごく細かいところから、いろいろなことが起こる。だから牛乳を大事にしました」と独自の観点で恋愛を軸にした人間模様の”リアリティー”を描いたと明かした。
観客への鑑賞後リサーチ 98%がひろみを「応援したくなる」
イベントの終盤にはすでに今作を観終わっている観客に対し、内容について2択で意見を聞くゲーム(リサーチ)を開催。最初の質問「気づけばひろみを応援したくなっている?」には劇場の約98%が「YES」と回答。脚本を読んだとき応援してもらえるかドキドキしたという佐久間は「わあ、うれしい!」と感激、森山が「(観客に)本当ですか!?」と思わず突っ込む結果となった。
最後に主演の佐久間からこれから映画を観るファンへのメッセージが。「去年の11月20日に撮影が始まり、約一年間映画の公開を願いながら過ごしました。無事にいろいろな人にこの作品を見てもらえることが本当にうれしいです。生きていると、自分のままではいられなかったり、わがままになれなかったり、嘘をつかないといけないときも出てきます。この映画では、承認欲求を満たそうとする女の子を軸に、そういった部分も描けたらと思っていました。それはいけないことでも間違っていることでもありません。たくさん失敗しながら、なかなか変われなくても少しずつ前に進んでいけたらというメッセージを込めて携わりました。たくさんのキャスト、スタッフさんが関わってくれて、説得力とリアリティのある作品を作り上げていただけ、本当に感謝しています」と熱い思いを打ち明け、会場からは惜しみない拍手が贈られた。
不器用で、素直になれなくて、必死になるほど本当に求めているものを見失いがちな女性たちの恋と葛藤を“リアル”を交えて温かく描き出す『“隠れビッチ”やってました。』は全国で好評上映中。
[スチール撮影: Cinema Art Online UK / 記者: 深海 ワタル]
イベント情報
映画『“隠れビッチ”やってました。』公開記念舞台挨拶■開催日: 2019年12月7日(土) |
映画『“隠れビッチ”やってました。』予告篇
映画『“隠れビッチ”やってました。』本編映像
映画作品情報
《ストーリー》笑えて、悩んで、切なさに身悶える!歪んだ心の処方箋 異性からモテ続ける事で、「認められたい欲求」を満たしてきた主人公・ひろみ。自分が傷つかずに、相手の気持ちだけを弄びながら、恋愛の美味しい所だけを楽しみ、体の関係は断る―というゲームのようなやり口に、ひろみのシェアハウス仲間であるバイセクシャルの晃と恋愛に失敗してばかりの彩は驚いていた。服の露出は少な目、鎖骨がちらりとのぞく透け感のあるワンピースが戦闘服。どこにでもいる女性に見えるのに、計算しつくした仕草と会話で、男性を落とすハンターぶりから、彩は「あんたは“隠れビッチ”ね!」と名付ける。そんなある日、同じ職場に気になる相手が現れ、ひろみは初めて自分の本音と向き合う。「男に頼ってばかりではだめ。人間になりなさい」そんな晃からの叱咤を受け、ひろみは<自分に必要なもの>を探しはじめるが……。 |
監督・脚本: 三木康一郎
原作: あらいぴろよ「“隠れビッチ”やってました。」(光文社刊)
2019年12月6日(金) 全国ロードショー!
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