劇場版『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』公開直前イベント
京田監督、名塚佳織、遠藤璃菜、変態紳士クラブが登壇!!
シリーズ完結の実感はまだ無い?
2005年から始まったテレビシリーズに続き、2017年から開始された劇場版シリーズ完結編となる劇場版『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』がいよいよ11月28日(金)より公開される。
公開まで残り1カ月を切った10月28日(木)には、秋葉原UDXシアターにて公開直前イベント行われ、京田知己監督と、エウレカ役の名塚佳織、アイリス役の遠藤璃菜の声優陣、そして主題歌を担当した変態紳士クラブが登壇。アニメシリーズが完結するにあたっての心境や主題歌についてのエピソードを披露した。さらにイベント終了後には、冒頭24分の本編映像が初上映され、劇場版の公開が待ち遠しくなるイベントとなった。
16年という歴史の重み
最後の旅に向けての心境
2005年にテレビアニメ「交響詩篇エウレカセブン」が放送開始されて以降人気を博したアニメシリーズが、本作をもって16年の歴史に幕を下ろす。最後の旅を迎えるにあたっての心境を聞いた。
エウレカ役を16年にわたり演じた名塚は「映画公開に向けての取材を通してお話ししていく中で、ようやく「本当に最後の旅だ」と言うことを実感しています。収録中は最後だという気持ちよりは、作品を作る上で新たなエウレカを演じていくという意気込みが強かったので。ファンの皆様に見届けていただいて、そこでやっと作品が完成すると思うので、皆さんの感想を聞けた時に改めて最後だということを実感できるかなという気がしています」と語った。
また、長年本シリーズに携わってきた京田監督は「まだ完成したものを見ることができていないので、自分はまだ完成に向けて、制作という最後の旅をしている途中ですね。アニメ制作というのは実際に旅みたいなもので、キャラクターたちがしている旅を追体験している感覚です。あと何回追体験すれば作品が完成するのだろうかという感慨深さと、16年の重みを感じざるを得ないです。ただ、感傷的になるタイミングはまだ無くて、これは完成しないと無理かな」とアニメシリーズの歴史の重みに言及した上で、最後には「公開日までには制作は終わるはず」と現在佳境を迎えているアニメ制作への不安をこぼし、場内を笑わせた。
名塚と遠藤は親子みたいな関係!?
アフレコを通して深まった仲
エウレカの後継者であるアイリス役を演じた遠藤は、16年という歴史ある作品に途中から参加する心境について聞かれると、遠藤「元々『エウレカセブン』に携われたらいいなと思っていたんです。オーディションのお話をいただいて、絶対にアイリスを演じたいと思って、一生懸命オーディションを頑張りました」と語った。
さらにアフレコでのエピソードについて聞かれた遠藤は「(名塚が)とても優しくて、ずっと休憩時間にお話ししてくれたので、本当に楽しい収録でした」と振り返った。
続けて名塚は「コロナ渦で声優陣は別々での収録だったんですが、アイリスとはずっと二人一緒に収録することができたので、本当に(劇中のキャラクターたちと同様に)二人で旅をしているかのような感じだったよね」と遠藤に語りかけ、遠藤も「そうですね。親子みたいな感じでした」と返し、心温まるエピソードを披露した。
主題歌は“でっかい愛の物語”を表現
GeG「(コラボするなら)kojikojiしかおらんな」
イベント中盤からは、本作の主題歌「Eureka(fest. kojikoji)」を担当した変態紳士クラブが登壇。楽曲の制作過程について問われると、作曲を担当したGeGは「『エウレカセブン』シリーズが16年続いていて、僕が今年32歳なので、僕にとっては青春時代を一緒に生きてきたアニメなんです。僕はこの作品をを“でっかい愛の物語”だと考えているので、そのイメージを大切にして曲作りをしていきましたね」と感慨深い様子だった。
作詞はWILYWNKAとVIGORMANが担当。WILYWNKAは「僕らにこんなお誘いをくれるんだ!と光栄に思う気持ちと同時に、16年分の歴史を歌詞にするのかという緊張がありました。自分たちの作った楽曲が映画館で流れるのかと思うと新鮮な気持ちです。良い経験をさせてもらいました」と振り返った。
VIGORMANは「自分たちの人生に照らし合わせたりしてみると重なる部分もあって。だから楽曲制作は苦労なくスムーズに進んだ印象です。早く劇場で聴きたいですね」と裏話を語った。
楽曲制作にあたって何か指示を出したのかと尋ねられた京田監督は「一番大事にしたのは、映画が全て終わった後に聴く曲だということですね。本編が終わった後に聴くと、悲しいけれど次の世界に新しく旅立てるような、気持ちよく街を歩いていけるような気分にしてくれる曲になるようにお願いをしました」と話した。
さらに、kojikojiとコラボしているのも主題歌の魅力の一つ。この経緯についてGeGは「kojikojiは初ライブを僕らのライブでしてもらうなど、昔からの繋がりがあったんです。監督から女性ボーカルが欲しいとお願いをされた時に「kojikojiしかおらんな」と思ってオファーしたところ快諾してくれたので、コラボが実現しました」と語った。
名塚は主題歌について「優しさと柔らかさが詰まっていて、最後に聴くのにふさわしい曲です。暖かい空気に包まれるような素敵な曲ですね。「離さないで、握り締めて」という歌詞があるのですが、エウレカはずっとそれを求めていたんだろうなと感じました。聴いていると胸が熱くなりますね」と感想を述べた。続いて遠藤は「聴いていると優しい気持ちになれそう。お母さんもこの曲が好きで、よく家で歌ってます(笑)」と話し、場内は笑いに包まれた。
主演&監督からファンに向けてのメッセージ
主演の名塚は「皆様の期待に応えられるような作品になっていると思いますので、公開を楽しみにお待ちください。これが最後だと思うと少し寂しさもありますが、上映が始まってから皆さんと一緒に旅をして締めくくれたらなと思います。1カ月後に会えるのを楽しみにしています」と自信を見せた。
最後に京田監督は「制作が佳境を迎えており、スタッフ総出でがんばっています。これから(本編)冒頭24分の映像を観てもらいますが、もっと観たい、劇場に行きたいと思っていただけると嬉しいです。そしてその気持ちをSNSとかでいろんな人に伝えていただけると、スタッフたちの力になります。1カ月後にまたお会いできることを楽しみにしています」と語り、イベントは幕を閉じた。
[スチール撮影・記者: 來住 果林]
イベント情報
劇場版『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』公開直前イベント
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劇場版『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』特報3?
映画作品情報
《ストーリー》エウレカが作り上げたスカブコーラル(珊瑚状の情報生命体)の中の仮想世界。その崩壊とともに、仮想世界の人々がこの地球に姿を現して10年が経過した。この“大融合”の結果、仮想世界の人類は「グリーンアース」を、旧来の地球人類は「ブルーアース」を名乗り、水面下でさまざまな衝突を繰り返すことになった。そしてグリーンアース軍の高官デューイ・ノヴァクは、自分たちの尊厳を守るため、仲間とともに決起し、大規模なテロ計画をついに実行へと移す。 混乱の元凶として世界中から憎まれるエウレカは、国連の独立師団無任所部隊A.C.I.D.の上級戦闘員となっていた。 この世界を平和に保つために生きる。それがエウレカの選んだ贖罪の道だった。そんなエウレカに、スカブコーラルを操る能力を持つ新たな“EUREKA”、少女アイリスを保護する命令が下る。最初は対立するばかりだった2人は、孤独な逃避行を通じて、次第に互いのことを理解していく。やがて世界が危機に直面した時、エウレカは極限まで自らの力を振り絞って戦う。 「アイリスとこの世界を守りたい」。エウレカの願いの果てに待つ未来とは―― |
スタッフ
メインメカニックデザイン: 河森正治