映画『BAD CITY』完成披露上映会 舞台挨拶
小沢仁志「俺たちの渾身の一撃」
自身の還暦記念映画に自信!!
“顔面凶器”、“Vシネマの帝王”など、 数々の異名を持ち、映画やドラマ、そしてバラエティなど数々のフィールドで活躍する俳優・小沢仁志が“還暦記念映画”として、生きざまのすべてをぶつけ、「俳優人生で最後の無茶」を繰り広げる怒涛のアクション映画『BAD CITY』の完成披露上映会が1月10日(水)に新宿ピカデリーで開催された。
100人以上にのぼる敵を相手に、CGなし、スタントなしのガチンコアクションに挑んだ、製作総指揮・脚本・主演の小沢仁志、小沢演じる虎田誠と特捜班のチームを組んだ、坂ノ上茜、勝矢、三元雅芸。韓国マフィアの首領・マダム役のかたせ梨乃、そして、マダムの側近・パク役の本宮泰風と韓国マフィア・金数義役の山口祥行という「日本統一」コンビ、主題歌「こわもて」を書き下ろしたクレイジーケンバンドの横山剣、監督・アクション監督の園村健介が登壇し、ガチンコアクションの舞台裏などについてトークが繰り広げられた。
還暦を迎えた小沢仁志が完全ノースタント挑んだアクション
主演・製作総指揮・脚本の小沢仁志は昨年還暦になり、本作を“還暦記念映画”と謳っている。トム・クルーズも還暦で、実際に戦闘機に乗り込んだ『トップガン マーヴェリック』(2022年)が大ヒットしたが、小沢は本作では、100人以上にのぼる敵を相手に、スタントマンによる吹き替えやCGなしでガチンコのアクションに挑んだ。
トム・クルーズという名前が出ると、小沢は「比べるレベルがすごいな!トムは『全員戦闘機乗ってもらうよ』って言ったけど、俺は『ノースタント』としか言えなかった」と謙遜しつつ、自分については、「基本スタントとかを使ったことがない。自分がやろうとしていることを人がやっているのを見ると、ジェラシーが湧くので、スタントは使わないようにしている」と自分のポリシーについて説明。
本作の園村監督は、『マンハント』(2017年)、『ベイビーわるきゅーれ』(2021年)などでアクション監督としても大活躍している。「今回は特にアクションに特化したキャスティングになっていて、最高のお膳立てをいただいたので、それぞれの特色を生かして、振り付けに見えないというか、本当に殴り合っていると錯覚するような生きたアクションを目指した」とこだわりを話した。
小沢演じる虎田と同じく特捜班に選ばれた新人刑事・野原役の坂ノ上は、本格アクションは初めて。「アクションシーンで殺陣を教えていただいている時に、足の指が変な方向に行っちゃって、救急車で運ばれて。幸いにも骨折じゃなく脱臼で済んだので、テーピングしてもらいながらアクションをやった。小沢さんに、『おい坂ノ上、大丈夫かとは聞かねぇ。やるのかやらねぇのかどっちだ』って聞かれて、『やります』って言ったら、『よっし』と言っていた」と仰天エピソードを語った。
同じく特捜班の熊本役の勝矢は、幾つもの作品で小沢とご一緒しており、「兄ぃは今回酒も飲まないですごく真面目にやっていた。朝から『筋トレ』だ、『ジム』だ、『俺は真面目にやっているんだから』と言うので、目を盗んで飲みに行った」と告白。そして先輩の小沢に「全部の作品で真面目にやればいいのに!」と激しいツッコミ!「今日も緊張するからってちょっとお飲みになられてるんで」と500人の観客とマスコミの前で小沢のかわいい部分を暴露した。
また勝矢は本作で韓国マフィア・金数義(キム・スンギ)役の山口ともよくご一緒していて、本作の現場での山口について、「ヤマさんは、アクションが日本で一番うまいと思っているが、そのヤマさんが、ラストの立ち回りで汗でびちゃびちゃになってる。スーツの上から触ったら、絞れるくらい汗をかいていて。ヤマさんにずっとOS-1を飲ませて。兄ぃはモンスター(Monster Energy)を8本くらい飲んでいた。ヤマさんは『(小沢のアクションの)手がめちゃくちゃなんだ。本当に殴りに来てるからよ〜』って言っていて、ヤマさんじゃなかったら二人の立ち回りはできなかっただろうなと思った」と山口のセコンドのような役割を果たした話を面白おかしく話して、会場の笑いを誘った。
山口は、隣に並んだ本宮と共に“ネオVシネ四天王”と呼ばれている。小沢が「殺陣がなくフリーだった部分」と話しているアクションに関しては、「クライマックスに向けて、(アクション部が)素晴らしい殺陣をつけてくれたんだけれど、この人(小沢)が全然言うことを聞かないんで、白いマントヒヒと戦っていたみたいだった。普通殴っちゃいけないのに、殴ってくる。監督に『やばい』って言ったら、『避けてください』って言っていた」と真相を暴露した。
特捜班の西崎役の三元は、「アクションの作品に参加させてもらう機会が多いんですが、敵対する役、一人で行動するテロリストや殺し屋の役が多かったんですけれど、今回、特捜班という部署に所属して、上司もいて、後輩もいて、『みんなで一緒に戦う』という初体験の役をいただけました」と新鮮そうに話した。
韓国マフィア・ハン役のTAK∴とのシーンについて、三元が「TAK∴さんと一騎打ちをするシーンで、TAK∴さんは包丁を持っていまして、僕は警察側で警棒を持っているんですけれど、アクションをやっている途中でTAK∴さんのアクション用の包丁が壊れちゃったんです。代用するものを用意している間に、本物の包丁を使ってアクションをしました。TAK∴が常に訓練されている方なので、先輩にぶつかっていくつもりでやらせてもらいました」と話すと、観客から感嘆の声が漏れた。
かたせ梨乃演じる韓国マフィアの首領・マダムの側近のパク役の本宮も小沢の還暦記念作品ということで、二つ返事で出演したのかと聞かれると、「『やるのかやらねぇのか』みたいな」と、坂ノ上が言われた言葉をパクってジョークを飛ばし、「やらせていただきます!という感じでした」と回答。パクについて、「ひょっとしたら付き合ってるんじゃないかなみたいな雰囲気が出ればいいかなと思って演じた」と話すと、共演者から笑い声が上がり、かたせからは、「お酒飲んだ?大丈夫?」と言われる始末。
かたせは側近役の本宮については、「ナイスボディガードで、私生活でも側にいてほしいほど」と絶賛!「足元が悪かったので、私が歩くコース全部、本宮さんが一回歩いて、危険物がないかどうか、私がつまずかないかどうかチェックしてくださって、さすがだなと思いました」と裏話を披露した。
アクション映画初出演というかたせは、韓国マフィアの首領・マダム役。「(台本がクランクイン前の)決定稿になったら名前があるのかなと思ったら、『マダム』のままで名前がなかったんですけれど、ずっと親子もののお芝居をやりたいなと思っていた」と、マダム役にやりがいを感じた様子だった。
クレイジーケンバンドの横山剣が登場💐
そして、スペシャルゲストとして、主題歌を担当した、クレイジーケンバンドの横山剣が花束を持って登壇。
横山は本作を観て、「全身全霊で取り組む皆さんの迫力にただただ圧倒された。後半は涙腺崩壊という感じだった」と大絶賛!
横山は、本作のために主題歌『こわもて』を書き下ろした。「最初脚本をいただいて、どの時代か、近未来なのか昭和なのかわからない感じもあったし、日本なのかアジアなのか、不思議な感じがあったけれど、昭和な感じで行ったらいいのかなと思った」と話し、タイトルの『こわもて』の由来について聞かれると、「こちらにいらっしゃいます」と小沢を指し、「イイねっていう感じですね!」と自身の名言を出して会場の笑いを誘った。
小沢が、「いつか自分が主演する映画の主題歌の書き下ろしを剣さんにお願いしたいと話していた」と話すと、横山も、「還暦の記念作品でというのが嬉しかった」と話し、お互いリスペクトしているというのが伝わるやりとりを披露。
最後に、園村監督は「ラストのアクションが30分近くあるんですけれど、それに至るまでの人間模様と、それが爆発した時の爆発力に期待して観ていただければと思います」と締め、小沢からは「最近、コンプライアンスだ、セイフティだとか、世の中うるさくて堅苦しくて面白くないので、そういうのを取っ払って、『映画くらいいいんじゃないの?』という気持ちで熱量のある作品を作った。監督とキャストスタッフ、主題歌(のクレイジーケンバンド)、九州小沢会、(中間市の)福田市長、中間市民などの思いが一つになった、俺たちの渾身の一撃。ぜひご覧ください」と熱いメッセージが送られた。
イベント情報
映画『BAD CITY』完成披露上映会
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映画作品情報
《ストーリー》「犯罪都市」の異名を持つ開港市に縄張りをもつ桜田組の組長が、韓国マフィア・金数義(山口祥行)によって殺された。 金は、開港市を影で操る巨大財閥・五条財閥の会長・五条亘(リリー・フランキー)と密かにつながっていた。 一方、五条の告発を悲願とする検察庁検事長の平山健司(加藤雅也)は、公安0課の小泉香(壇蜜)を使い、秘密裏に熊本(勝矢)、西崎(三元雅芸)、野原(坂ノ上茜)たちを引き抜き、特捜班を結成。そしてもう一人…ある事件を起こした罪で容疑で拘置所に勾留されている元強行犯警部・虎田誠(小沢仁志)を期限つきでチームに復活させる。 果たして虎田たち特捜班は、五条を検挙することができるのか? 欲望が渦を巻くこの街で、死闘の果てに見える景色とは―。 |
2023年1月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次公開!