第48回 日本アカデミー賞 授賞式 優秀監督賞 レポート
【写真】第47回 日本アカデミー賞 授賞式 最優秀監督賞 (藤井道人監督)

第48回 日本アカデミー賞 授賞式 優秀監督賞

最優秀監督賞は藤井道人監督が受賞🏆
「映画の現場は楽しくなきゃいけない。それをつくるのが自分の責任」

3月14日(金)、「第48回 日本アカデミー賞 授賞式」が、グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール「崑崙」で開催。昨年『怪物』で第47回最優秀主演女優賞を受賞した安藤サクラと、第43回~第47回授賞式に続き6回目となるフリーアナウンサーの羽鳥慎一が司会を務め、各部門の最優秀賞受賞者および最優秀作品などが発表された。

【写真】第48回 日本アカデミー賞 授賞式 司会 (羽鳥慎一、安藤サクラ)

優秀監督賞を受賞したのは、佐藤信介(『キングダム 大将軍の帰還』)、塚原あゆ子(『ラストマイル』)、藤井道人(『正体』)、三宅唱(『夜明けのすべて』)、安田淳一(『侍タイムスリッパー』)。受賞者は各自撮影時の思い出を披露した。

『キングダム』シリーズ4作目で受賞の佐藤信介監督
「日本のエンタメの突端を極めていきたい」

トップバッターの佐藤監督は同作のパート1でもこの場に立ったことにふれ、「あれから5年が経っていますが、まだずっとこのシリーズを撮り続けております。そして、全く同じシリーズで優秀賞をいただきまして、この場所に戻ってこられたことをすごく誇りに思っています。これを糧に、日本のエンターテインメントのある種の突端を極めていきたいと思っております」と、長期シリーズへの意欲を口にした。

【画像】映画『キングダム 大将軍の帰還』監督:佐藤信介

第43回 日本アカデミー賞 授賞式 レポート

『ラストマイル』の塚原あゆこ監督は
故・火野正平に想いを馳せる

続く塚原監督は、「この作品はドラマシリーズから考えると6年くらいかかって、ゆっくりみんなで作り上げ、完全オリジナルの映画作品として送り出せたことを本当に誇りに思っています。たくさんの方が劇場に足を運んでくださり、応援してくださった結果でこの場所にいると思います」もこちらも長期にわたる応援への感謝を述べた。また、作品内の重要な役を演じた火野正平にふれ「この場を借りて、火野さんこんなところに連れてきていただいて、ありがとうと申し上げたいです」と故人への想いを馳せた。

【画像】映画『ラストマイル』監督:塚原あゆ子

二度目の受賞となる藤井道人監督
「仲間たちとこの場に立ちたい想いで勉強」

藤井監督は、自身2度目の監督賞受賞について「5年前に『新聞記者』という映画でこの場に立たせていただきました。あの時は3年前急死した河村光庸プロデューサーに連れてきていただいた、新人の気分でした。そこから5年経ってやっぱり自分の仲間たちとこの場に立ちたいという想いで勉強をし直し、実際に立てたのは、(主演の横浜)流星始めスタッフの仲間たち、俳優の皆様、映画を観てくれてる皆様のおかげだと思っております。これからも驕ることなく日々精進したいです。本日はありがとうございました」と感謝の言葉と共に、足跡を振り返った。

【画像】映画『正体』監督:藤井道人

第43回 日本アカデミー賞 授賞式 レポート

『夜明けのすべて』の三宅唱監督
「映画館で上映されるための映画をつくりたい」

三宅監督は、上白石のスピーチを思い返し「夜明けのすべては、上白石さんを始めとして素晴らしい俳優たちに出会えた作品だと今日改めて思うことができましたし、素晴らしい小説との出合いがあり、最高のスタッフと映画を作ることができました」と率直な言葉で感謝を伝えた。さらに「約1年前に公開し、すでに配信も始まっていますが今も全国の映画館でいくつか上映してくれているところがあります。まだ映画館で見られるのは自分にとって、とても嬉しいことですし、今後も映画館でかける為の映画ってのをやっていきたいなと思います」と劇場上映にかける熱い想いを吐露した。

【画像】映画『夜明けのすべて』監督:三宅 唱

「お米を作りながら映画もつくっている」
インディーズ作品で受賞の安田淳一監督は、全国上映に喜びと感謝

安田監督は、「京都からやってきました。えー、お米を作りながら映画も作っております」と冒頭から驚きの告白。続けて制作陣、キャストへの感謝を述べたうえで「単館でこの映画をかけようとやってくださった劇場の皆さん、そして大手シネコンの皆さんの映画人としての心意気や情熱によってここまでのことになりました。お客様にもものすごく応援していただきまして、一時は上映館300館を超え、公開7カ月を経て今なお150館程度の劇場が上映してくれているこの幸運に本当に感謝したいと思います」と単館上映からの爆発的な上映拡大の道のりを振り返り、喜びを伝えた。

【画像】映画『侍タイムスリッパー』監督:安田淳一

最優秀監督賞は『正体』の藤井監督
「みんなが『楽しい』と話していたことが心に刺さった」

最優秀監督賞を獲得したのは、藤井道人監督。会場の歓声を背に受け再登壇した藤井監督は、「今日、映画人の先輩、仲間たちのコメントを聞いて素敵だなと思いながら、みんなが『楽しい』と言っていたことがすごく自分の心に刺さりました。映画の現場は楽しくなきゃいけないし、その場を作るのは自分の責任だなと強く思いました。この賞はすごく嬉しいです。ただこれを頂けたのは本当に仲間たちのおかげですし、これからは、インディーズスピリッツで映画を作り続けたい。感謝の気持ちを忘れず楽しい映画の業界を作って行けるように頑張ります」と各賞受賞者のコメントを振り返りながら、映画の現場自体を左右する監督業への想いを新たにした。

【写真】第47回 日本アカデミー賞 授賞式 最優秀監督賞 (藤井道人監督)

 
[記者: 深海 ワタル / 写真提供: © 日本アカデミー賞]

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イベント情報

第48回 日本アカデミー賞 授賞式

■開催日: 2025年3月14日(金)
 
■会場: グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール「崑崙」
 
■司会: 羽鳥慎一(アナウンサー)、安藤サクラ(女優)
 
■副賞協力: TASAKI
 
■協賛: 大東建託
 
【画像】日本アカデミー賞 (JAPAN ACADEMY FILM PRIZE)
 

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Cinema Art Online編集部

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