
映画『TOKYOタクシー』
㊗大ヒット御礼舞台挨拶
倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、山田洋次監督が登壇!
山田組の愛が生んだ「一生忘れられない映画」
山田洋次監督の91本目の最新作となる映画『TOKYOタクシー』が11月21日(金)の公開から大ヒットを記録し、観客動員数および興行収入において初登場1位という輝かしいスタートを切った。
公開から約1週間半が経過したこの時点で、全国に広がる感動の輪と観客への深い感謝を込めて、12月3日(水)に大ヒット御礼舞台挨拶が新宿ピカデリーで開催された。

上映後に行われた舞台挨拶には、人生の終活のため高齢者施設に向かう85歳のマダム・高野すみれを演じた主演の倍賞千恵子をはじめ、彼女の一日の旅を共にすることになるタクシー運転手・宇佐美浩二を演じた木村拓哉、若き日のすみれを演じた蒼井優、そして山田洋次監督が登壇した。
観客からは「一生忘れられない映画」といった熱い感想が数多く寄せられている。山田組の製作秘話や、俳優陣が直に感じた観客の反応、そして作品が人々の生き方に与えた深い影響について、温かい言葉が交わされた。
観客を魅了した『TOKYOタクシー』の感動の波紋
本作は人々の心に深く響き、社会に広がる感動の輪を生み出した。会場には、全国の観客から寄せられた数々の感想を記した大きなバックパネルが用意された。
キャスト陣は公開後、普段は連絡がないような方からも連絡が来たことに驚きを示し、観客からの言葉の重さを噛み締めた。
倍賞のもとには、「(倍賞さんが)生きててよかった」という感想が一番多く届いたという。これは公開後だから言える反響の声だと語った。
木村は普段、映画やドラマに出演してもそれほど連絡を受けない人からも連絡が来たことに驚きを示した。特に印象的だったのは、観客から「ありがとう」という言葉をかけてもらうことだった。
本来、製作者側が「観てくれてありがとう」と伝えるべきところ、観客が自ら「ありがとう」と伝えてくれることの印象の深さを強調した。また、バックパネルに書かれた観客の言葉「にわか雨のように泣く」を引用し、「目の前で起きたストーリーに感情が反射するかのように涙が流れる、そうした作品を生み出してくれた監督に感謝したい」と述べた。

木村に対し山田監督は「僕はなにもやっていませんよ」と返し、会場の笑いを誘った。
木村は「このやり取りも、監督がこれまでに提示してきた全ての作品、時間、そして思い出の積み重ねの作用。今回の『TOKYOタクシー』もその延長線上にある作品で、観客はその監督が築いた全てに共感しているのではないか」と感想を述べた。
続く蒼井の元には親友から、「人の役に立って死にたいと思った」という感想が寄せられたという。元々優しい友人だが、映画を観て「誰かの役に立ったり浩二さんのように誰かに優しくしてあげたいと思った」という話を聞き、作品が友人の生き方に影響を与えたことを喜んだ。
巡査がポストに入れた「幸せの黄色いカード」
山田監督は、公開翌日の土曜日に起こった心温まる個人的な出来事を披露した。
監督の自宅のポストに、近隣の交番のお巡りさんが書いた黄色い小さなメモカードが入っていた。メモには「昨日、新宿であの『TOKYOタクシー』を観てきました。とてもいい映画でした。監督さんありがとうございます」と書かれていたという。山田監督はこれを非常に喜び、「幸せの黄色いカード」と表現した。
普段遠い存在だと思っていたお巡りさんが、急に身近な人間に思えてきたことが嬉しく、翌日お礼を言いに交番に足を運んだが、その方には会えなかった。しかし、カードを通した交流が始まったことを告白、会場からは拍手が沸き起こった。
山田組が紡ぎ出す「豊かな時間」と愛の現場
SNSで募集した質問を箱から取り出し倍賞が読み上げた。「撮影現場の様子やキャスティングの裏話を知りたい」との質問に、木村が率先して答える場面があった。
木村は、久しぶりに山田組の製作現場に参加し、その環境の特異性を具体的に語った。
「山田組では、やるべきことに対して時間の使い方が非常に豊かだと感じた。これは、高級なものを揃えるといった種類の贅沢ではなく、光の当たり方や、人の気持ちを形作ること、そういった一つ一つの物事の捉え方や作り込み方に時間を豊かに使っている点にある」と語った。
撮影が終わり、帰宅する際も、「早く帰れる」という感覚ではなく、「今日の作業が終わってしまった」と感じるほど、毎日が充実していたと木村は振り返った。
ほかにも山田組への参加が待ち遠しかったという蒼井は「現場には緊張感はもちろんあるものの、作品に対する愛情が満ちており、疑う余地が全くないという強い信頼感があった」と強調した。「なんて幸せな経験と時間を過ごさせていただいているんだろうと思った」と述べた。
理想の運転手像と現役ドライバーからの共感
次の質問は、「自分もまるで一緒にタクシーで旅をしているような気持ちになり、浩二さんのような運転手さんと出会いたくなった。皆さんはどんな運転手さんに出会いたいですか」というものだった。
理想のタクシー運転手について問われた倍賞は、「浩二さん以上の人はいない」と即答。これには会場からも共感の空気が漂った。
一方、木村はタイトルが『TOKYOタクシー』であることから、多くの現役のタクシー運転手の方が、仕事の合間に劇場に足を運んでくれたことをとても嬉しく思っていると述べた。
彼らが「これは観ておかなければいけない」という感覚で映画を観てくれていることが、非常に喜ばしいことだったという。
木村拓哉と倍賞千恵子から観客へ向けてメッセージ
最後に、キャストから観客へメッセージが送られた。
木村は、「またご縁があれば、ご乗車お願いします」と役柄同様、運転手のように挨拶。倍賞は、「ご自宅に帰ったら是非お友達にこの映画のことをお話しして、また劇場に足を運んでくださるように」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。
フォトギャラリー📸
イベント情報
映画『TOKYOタクシー』大ヒット御礼舞台挨拶■開催日: 2025年12月3日(水)
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映画『TOKYOタクシー』予告篇🎞
映画作品情報

《ストーリー》毎日休みなく働いているタクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)。娘の入学金や車検代、家の更新料など次々にのしかかる現実に、頭を悩ませていた。そんなある日、浩二のもとに85歳のマダム・高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送るという依頼が舞い込む。最初は互いに無愛想だった二人だが、次第に心を許し始めたすみれは「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがあるの」と浩二に寄り道を依頼する。東京のさまざまな場所を巡りながら、すみれは自らの壮絶な過去を語り始める。たった1日の旅が、やがて二人の心を、そして人生を大きく動かしていくことになる― |
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