映画『宝島』沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 レポート
【写真】映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾! 沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 (妻夫木聡、広瀬すず、大友啓史監督)

映画『宝島』沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 

「二度の延期は神様がくれた時間」
“宣伝アンバサダー”妻夫木聡、沖縄“里帰り”に涙 

二度の撮影延期を乗り越え、遂に完成した衝撃と感動のエンターテインメント超大作、映画『宝島』が、9月19日(金)の全国公開に先駆け、全国キャラバンを始動させた。

その記念すべき第一弾として、6月7日(土)に物語の舞台である沖縄のシネマQでプレミア試写会を開催。主演であり「宝島宣伝アンバサダー」を務める妻夫木聡、共演の広瀬すず、そして大友啓史監督が舞台挨拶に登壇した。約1年ぶりに“里帰り”を果たしたキャスト・監督が万感の思いを語り、上映後には妻夫木が観客一人ひとりに名刺を手渡しするサプライズも行われ、会場は熱気と感動に包まれた。

「感無量です」“宣伝アンバサダー”妻夫木聡、万感の思いで沖縄へ 

全国キャラバンの幕開けの地、沖縄。満員の観客を前に、妻夫木は「感無量です」と第一声。「二度の延期を乗り越えて、戦後80年という節目に公開されることになったのは、もしかしたら、時間をかけて練り上げる時間を神様がくださったのではないかと思う」と、運命的な巡り合わせに感慨深げな表情を見せた。

広瀬も「時間がかかったからこそ、作品に対するスタッフの皆さんの情熱や愛情、敬意を感じ、貴重な経験だった」とコメント。大友監督は「アメリカ統治下の沖縄を再現するのは難しく、美術的なことだけでなく、予算的なことも含め覚悟を決めないと作れなかった」と製作時の苦労を振り返り、「調べるにつれ、伝えなければならない想いが募り覚悟を持って撮影した」と、この地で映画を披露する喜びを語った。

【写真】映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾! 沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 (妻夫木聡)

涙で語る沖縄への想い「ないがしろにしたくない」

撮影前の役作りについて問われた妻夫木は、コザの資料館を訪れたことや、実際に沖縄戦を体験した方々から話を聞いたことを回想。当時のことを思い出し、何度も涙で言葉を詰まらせた。その度に会場からは「がんばれ!」という温かい声援が送られ、「自分が大好きな沖縄だから、ないがしろにしたくない。どこか見てみぬふりをしていた自分がいたんじゃないか」と、佐喜真美術館で「沖縄戦の図」を見た時の葛藤を打ち明けた。

そんな妻夫木に対し、大友監督は「この歴史を背負える俳優というのは、キャリアとか考え方とかを共有して託せる人じゃなければいけないと思って役者を決めた。今の妻夫木くんのような感性が必要だった」と絶大な信頼を寄せ、「本当にありがとうね」と感謝を伝えた。

広瀬もまた、「授業で習ったことしか知らなかったが、撮影前に沖縄の地を回ってみると肌の感覚が変わり、血が騒ぐ感じがした。今の時代に生きている自分たちがどういうふうに受け止めるべきなのか?」と考えさせられたと明かした。

【写真】映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾! 沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 (広瀬すず)

ヴィンテージカーを炎上!
大友監督が明かす「コザ暴動」撮影秘話

劇中のハイライトである「コザ暴動」のシーンについて、大友監督は「あまり映像などが残っておらず、うちなんちゅの方々によって語り継がれた情報を元に想像力を駆使して組み立てた」と、その苦労を告白。ヴィンテージカーを実際にひっくり返して燃やしたという豪快なエピソードも披露された。

これには妻夫木も、監督が当初「実際のゲート通りで撮影したい」と言っていたことを明かし、「もし本当にゲート通りで撮影してたら、新たなコザ暴動が起きていたかもしれない」とジョークを飛ばし、会場を沸かせた。

【写真】映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾! 沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 (大友啓士監督)

「たぎれ、沖縄!」キャスト・監督が未来へ託すメッセージ

舞台挨拶の最後に、広瀬は「この映画が皆さんにどのように届くのか、どういう景色として残るのかと。少しでも皆様の希望になる作品になったらいいなと思います」と願いを込めた。

続いて妻夫木は、「この映画を通して過去を描くことは未来への問いかけだと思いました。今を生きる僕たちは、未来を生きる子供たちのために、何を託せるのかを、今一度考える時なのかなと思っています」と、再び声を震わせながら熱弁。「今こそ手と手を取り合って共に歩む、そういう力を持った映画になったと僕は思っています。まずは沖縄の方々の力が必要です。たぎれ、沖縄。たぎれ、日本。まずは沖縄でお願いします!」と、宣伝アンバサダーとして力強く呼びかけた。

最後に大友監督は、「映画は人生を変えるきっかけにもなる力を持っている。『宝島』は、宝の島と言われているその宝は何だったのか?ということを一人ひとりが考えるきっかけになるんじゃないかと思ってます。沖縄の皆さんにまずハンコウを押していただき、それで堂々ともっと多くの人にこのスピリットを届けたい」と、熱い思いで締めくくった。

【写真】映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾! 沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 (妻夫木聡、広瀬すず、大友啓史監督)

サプライズに会場熱狂!
妻夫木聡が観客340名に名刺を手渡し

上映後には、妻夫木が“宝島宣伝アンバサダー”として、来場した観客340名全員に名刺を自ら手渡しするサプライズが。鑑賞直後の感動を直接本人に伝え、涙ぐむ観客の姿も。妻夫木自身も目を潤ませながら一人ひとりと向き合い、「映画を見たお客様としっかりと向き合い、時間を共有できたことはとても貴重な体験だった。この想いを持ち全国キャラバンの向かいたい」と、今後の全国行脚への決意を新たにした。

イベント情報

映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾!
沖縄プレミア試写会 舞台挨拶&妻夫木聡、名刺配布会

■開催日: 2024年6月7日(土)
■会場: シネマQ
■登壇者: 妻夫木聡、広瀬すず、大友啓史監督

【写真】映画『宝島』沖縄キャラバン第一弾! 沖縄プレミア試写会 舞台挨拶 (妻夫木聡、広瀬すず、大友啓史監督)

映画『宝島』特報映像🎞

映画作品情報

【画像】映画『宝島』ティザービジュアル

《ストーリー》

1952年、沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは「予定外の戦果」を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。

やがて、オンが基地から持ち出した”何か“を追い、米軍も動き出す―。

消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは—

 
出演: 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
 
監督: 大友啓史
 
原作: 真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
 
配給: 東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
 
© 真藤順丈/講談社
© 2025「宝島」製作委員会
 
2025年9月19日(金)より全国公開!
 
映画公式サイト
 
公式Instagram:@takarajimamovie
 
 

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Cinema Art Online編集部

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