映画『SYNCHRONIZER』公開初日舞台挨拶
人間の脳波実験をめぐり男女の愛と狂気がもたらす物語は、果たしてサスペンスか、SF か、それとも究極のラブストーリーか?
2月11日(土)、究極の愛と狂気の物語を描いた万田邦敏監督の最新作『SYNCHRONIZER』(シンクロナイザー)が渋谷・ユーロスペースにて公開初日を迎えた。初日舞台挨拶に万田邦敏監督をはじめ、万田祐介、宮本なつ、古川博巳、中原翔子、大塚怜央奈、美谷和枝らキャスト陣が登壇し、映画製作や出演について思いを語った。
先ず、今回の作品について、万田邦敏監督は「立教大学と文部科学省の共同プロジェクトによる作品だが、無茶苦茶なことをやりたい、とんでもないものを作りたいという思いで制作した。脚本は、小出豊くん、竹内里紗の3名で揉んで、こういう形になった。妙なものができてとてもよかった」と満足な様子をのぞかせた。また、ラブストーリーや SF、サスペンスなど様々なジャンルを横断する内容と表される本作について「僕は、ラブストーリーのつもりで作った」と断言した。
主人公・長谷川高志を演じた万田祐介は「これまであまり映画に出演していなかったこともあり、色々な発見があった。大きな役をいただき最後までやり通すという経験ができて、貴重な時間になった」と語り、「これからどういった形で変化し、シンクロしていくかわからないけれど、宣伝してくれれば嬉しい」と来場した観客に呼びかけた。
ヒロイン・木下萌を演じた宮本なつは「嬉しいです。2年前に撮影して、やっと公開を迎えました!」と興奮気味に挨拶。「ずっと映画がやりたくて、『ひとまずすすめ』という作品を企画し、万田監督に観ていただいて、今回の出演に繋がった。長編の大きな役をもらって、続けてきてよかったと思います」と感慨深げに語った。
映画『SYNCHRONIZER』は、渋谷・ユーロスペースにて4週にわたり上映され、以降大阪・第七藝術劇場をはじめ全国順次公開予定である。
渋谷・ユーロスペースでは映画公開を記念して、2月14日(火)から3日間、万田邦敏監督とゲストによる公開記念トークイベントが開催される。
映画『SYNCHRONIZER』公開記念トークイベント 2月14日(火) 19:00の回 上映後 万田邦敏監督 × 篠崎誠(映画監督) 2月15日(水) 21:00の回 上映後 万田邦敏監督 × 宮本なつ × 松崎まこと(映画活動家) 2月16日(木) 19:00の回 上映後 万田邦敏監督 × 宮本なつ × 門間雄介(編集者・ライター) |
[スチール撮影・取材: Cinema Art Online UK]
イベント情報<映画『SYNCHRONIZER』公開初日舞台挨拶> ■開催日: 2017年2月11日(土) |
映画『SYNCHRONIZER』予告篇
映画作品情報
人間の脳波実験をめぐるこの映画は、サスペンスか、SF か、それとも究極のラブストーリーか?
『UNLOVED』(2002年)『接吻』(2008年)の鬼才・万田邦敏の、『イヌミチ』(2014年)につづく最新作となる本作は、自身が教鞭をとる立教大学現代心理学部の映像生態学プロジェクトの一環として製作された。万田監督と共に脚本を手がけるのは、『こんなに暗い夜』(2009年)の監督・小出豊と、2015年に、初監督作『みちていく』が話題を呼んだ新鋭・竹内里紗。緊張感あふれた映像は、『イヌミチ』や篠崎誠監督『あれから』(2012年)を手がけた山田達也が撮影。その緊張感をさらに増長させるのは、サウンドデザイナー/映画音楽家として数々の作品を手がけてきた長嶌寛幸の音楽だ。研究室での奇妙な実験や脳波データなど、どこか SF チックな要素を散りばめながら、サスペンスとラブストーリーが混ざり合った斬新なストーリー展開が見る者を魅了する。
《ストーリー》人間と動物の脳波を同期させるという無認可の研究を孤独に続ける、研究者の長谷川高志(万田祐介)。研究所で立場の弱い彼を見守る同僚の木下萌(宮本なつ)は、この実験が、脳機能障害をも改善させる素晴らしい成果をもたらすことに気づく。共に研究を続けるふたりは、やがて私生活でも愛し合うようになる。一方高志は、動物だけでなく人間と人間の脳をつなげることで、母・春子(美谷和枝)の認知症を治せるかもしれない、と希望を抱いていた。だが萌はその研究成果が思わぬ結果をもたらすことに気づき、高志を止めようとするが……。大切な人のために倫理を超えた実験に没頭する男。そんな男を盲目的に愛する女。そして息子の愛を一身に受ける母。3つの愛は、やがて人々を狂気へと誘い、暴走する。果たして彼らの愛が行き着く先には、何が待ち受けているのか? |
配給: SYNCHRONIZER
©万田邦敏
2017年2月11日(土)より、ユーロスペースほか全国順次公開 !