映画『私をくいとめて』先行公開!
誰か「私をくいとめて」お悩み相談付き上映会イベント
のん、大九明子監督、脳内相談役“A”が答える!
「A」“独特過ぎるアンサー”連発でファンのお悩み一挙解決!?
ロングランを記録した映画『勝手にふるえてろ』(2017年)の、原作=綿矢りさ×監督・脚本=大九明子のゴールデンコンビで贈る、映画『私をくいとめて』が12月18日(金)より全国公開される。
脳内に相談役「A」を持つ、31歳おひとりさま・みつ子。悠々自適におひとりさまライフを満喫していたみつ子が、年下営業マン・多田くんと出会い、久しぶりに訪れた恋に戸惑いながらも一歩踏み出していくさまが描く。
主人公・みつ子を、劇場アニメ『この世界の片隅に』(2016年)で主人公・すずの声を演じ、YouTube Originalsドキュメンタリー「のんたれ」では『おちをつけなんせ』(2019年)の脚本・監督・編集・主演他を務めるなど、女優、そして“創作あーちすと”としても活動の幅を広げているのんが演じている。
11月24日(土)に先行公開!誰か「私をくいとめて」お悩み相談付き上映会イベントがヒューマントラストシネマ渋谷で実施され、のん、大九明子監督が登壇!さらにイベントでは、主人公・みつ子の脳内相談役“A”もサプライズ登場した。
映画『私をくいとめて』は、10月31日(土)~11月9日(月)に開催された第33回東京国際映画祭(TIFF)のTOKYOプレミア2020部門でワールドプレミア上映され、今年唯一のコンペティションとなった観客賞と東京都知事賞を受賞。
まずは受賞について感想を聞かれると、のんは「すごく嬉しかったです。(受賞を聞いた瞬間)うわぁって感動が押し寄せてきて…。映画は観客の方がいてはじめてできあがるものだと思っているので、その形として賞をいただくことができて本当にうれしかったです」と笑顔で喜びを語っていた。
今回の受賞は、『勝手にふるえてろ』以来、“史上初”となる2度目の観客賞受賞を果たした大九監督も、「まずお客さんをいれて映画祭を実施してくれたことに感謝ですね。自分自身も毎日楽しく映画を観ていましたし、映画祭に来てくださっていたお客さんも喜びに溢れていて…。映画は“不要不急”じゃないと改めて思えた中で、私どもの映画が賞をいただくことができて本当に嬉しかったです」と振り返り、感慨深い様子をみせていた。
すでに作品を鑑賞したファンからは絶賛の声も続出しているが、そんな本作で描かれるのは、みつ子と脳内相談役「A」が挑む、“崖っぷちの恋”。他人には言えない悩みを吐露するみつ子に対し、いつも的確な“アンサー”を贈る「A」をフックに、公式Twitterで募集したユーザーからのお悩みを、のん、大久監督らが劇中さながらに解決していく特別企画を実施。
まず1つ目のお悩みは、「色々考えすぎて仕方がないと思っていても、つい考えすぎてしまうことをやめたいです」というもの。まずはのんが「『私をくいとめて』を見ていただいたら、みつ子が代わりに感情を爆発してくれているので、ストレス発散になると思うんですが、いかがでしょうか?」と茶目っ気たっぷりに回答。さらに「そういうとき私は絵を描いたり曲を作ったりとか制作に集中して、モヤモヤしたものを形にして解消しています」と自身の経験を絡めつつアドバイス。すると大久監督も「最高の解消法は“作る”ことですよね」と同意する様子を見せ、「私も考えすぎちゃう性格なのでとても気持ちはわかるんですが、そういうときは仕事のことばっかり考えて脳をパンパンにするようにしてます」と映画監督らしい回答が。
さらに続いて2つ目のお悩みには、「習慣にしたいことを持続して続けるにはどうしたらいいでしょうか?」というものが。この質問にのんは「私も好きなことしか続かない性格ので、部屋の片づけをやろうと思っても結局取り掛かれなかったり…でも昨日、やっと解決法が分かって!」と切り出すと、「昨日パズルゲームしていたんですが、スマホのゲームって広告が入ってきたりしますよね。その時間にちょっとずつ片付ける、っていうことをしてみたんです。コツコツやっていたら昨日だけでかなり片づけが進みました!とてもオススメです!」とニッコリ。
大久監督も「私も小さいころから飽き性な子だねと言われ続けて育ってきて…なかなか続かないんですよね。なので、もう“続けなくていいや”と思うようにしています。嫌になったことはすぐやめます。違うことをやっているうちに、またそれがやりたくなる…という人生ですね。続けようという負荷をかけないほうがいいのかもしれないですね」と経験を交えつつアドバイス。
そして3つ目には、「休みの前の日にはやりたいなと思う事を考えているのに、いざ休みの日になるとつい寝過ぎてしまったりごろごろし過ぎてしまったりで、結局何も出来なかった…と後悔することが多いです」というもの。これには大久監督も「それ私もなんです…」とつぶやきながらも、「ダラダラしちゃうことが多いので、起きたとたんに動くようにしてますね。休みの日に洗濯しようと思っている日には、起きてすぐに洗濯機に向かうとか。落ち着いてラジオとか聞いちゃいだすと、聞きながら笑っているうちに、気づいたら4時だとか結構あるので…」と告白。対してのんは、「これは難しい質問ですね…。ちょっと助けを求めてもいいですか?」と劇中さながらに“A”へ助けを求めると、突如“A”の声が・・・。
脳内相談役“A”が突如サプライズ降臨!!
“A”といえば、予告編が公開されるやいなや、「Aの声が良すぎる」「ひょっとして、Aの声ってあの人…?」と、SNSでは“A”の声をあてたシークレットキャストを予想する声も挙がり、大いに話題を集めていたキャラクターのひとりだ。“A”は「まず、朝起きることに命を注ぎましょう。けたたましい音のアラームをならすことをオススメします。曲はそうですね…運動会の徒競走で流れる曲なんかどうでしょうか?まず朝をちゃんと決められた時間に起きれば、精一杯全力で休日を過ごすことができるでしょう。“さあ、自分を奮い立たせるのです!”」とアドバイス。会場からもクスクスと笑い声が漏れる中、“A”の回答に「なるほど!自分を奮い立たせるのですね。私ゆるいアラームをかけてたので、参考になりますね!」と同意してみせるのんに、大久監督が思わず「まだ映画を観る前なのに、ごめんなさいね(笑)」とツッコミを入れる場面も。
続いて読み上げられたのは、「だめだ、ためだと思いつつもご飯を腹八分目で終われません。どうすれば八分目でくいとめることができるでしょうか?」というお悩み。これには、「まず、自分の10分割した一分目をご存知ですか?私にはわかりません。まず一分目を把握することから始めましょう。枝豆を食べて行って、これが一分目だな、これが二分目だな…と、一分目ずつに把握していけば、八分目でくいとめることができます。“さあ、自分を奮い立たせるのです!”」と、またしても“A”らしさ全開の独特な回答が。そんな自由すぎる“A”に大久監督は「『さあ、自分を奮い立たせるのです!』なんてセリフないんですけどね!(笑)」と再びツッコミを入れる様子も見られ、“A”との軽快なやり取りがたびたび会場の笑いを誘っていた。
イベントの最後に、これから映画を観るファンに向け、のんから「この世の中にも“みつ子さん”、“みつ夫さん”がたくさんいると思うので、そういうひとたちのいいところもダメなところも、全部包み込んでいとおしいと思える映画になっています。自分を全肯定して気持ちよく劇場を出てもらえたら」、大久監督から「今日は“A”の声が聞こえるような形でイベントをしましたが、私はどんな方の脳内にも“A”がいるんじゃないかなと思っています。映画の中でも、みつ子にだけ語り掛けてくれる“A”という脳内相談役が現れますが、そういう脳内の宇宙を旅するような感覚で作った作品です。特別な変わり者の姿を描いたつもりはないので、自分にどこか似た部分を感じてもらえると嬉しいです」とそれぞれメッセージを送られ、イベントが締めくくられた。
イベント情報
映画『私をくいとめて』
|
映画『私をくいとめて』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》脳内に相談役=「A」を持ち、充実した“おひとりさまライフ”を楽しむ、31歳・みつ子(のん)。Aと一緒に過ごす、快適なおひとりさま生活に慣れ切っていたみつ子だったが、ときどき会社へ営業にやって来る年下男子・多田くんに“予期せず”恋に落ちる。失恋すれば巨大なダメージをくらう31歳“崖っぷちの恋”に、「A」と共に勇気を出して一歩踏み出していくが…。 |