映画『春待つ僕ら』公開“Anniversary”舞台挨拶
土屋太鳳、『春待つ僕ら』の撮影は青春映画の卒業作品のような気持ちで臨んでいた。
累計380万部突破!マンガ家あなしんが「月刊デザート」(講談社)で連載中の同名漫画を実写映画化した『春待つ僕ら』が、12月14日(金)より公開となった。
いつもひとりでいる内気な主人公・春野美月を演じるのは『orange-オレンジ-』(2015年)、『青空エール』(2016年)、『PとJK』(2017年)など青春映画をはじめ多様なジャンルの作品に出演している土屋太鳳。美月が心を惹かれ、ひたすらバスケにストイックに打ち込む、清陵高校バスケ部の通称 “四天王”の1人、浅倉永久役には音楽ユニット「DISH//」のメンバーでもあり、『あやしい彼女』(2016年)、『君の膵臓をたべたい』(2017年)、『OVER DRIVE』(2018年)など数々の話題作に出演している北村匠海。
清陵高校のライバル校の天才バスケ選手・神山亜哉役には小関裕太。北村とともに清陵高校バスケ部の“四天王”として、磯村勇斗、杉野遥亮、稲葉友など、今を彩る旬の俳優が勢ぞろいした。
また、監督を務めたのは『そのときは彼によろしく』(2007年)で映画監督デビューを果たし、『ツナグ』(2012年)では脚本も手掛け、数々の代表作を持つ平川雄一郎。
バスケ、友情そして恋。胸を熱くする青春映画の公開を記念して、12月15日(土)に「公開 “Anniversary” 舞台挨拶」が新宿ピカデリーで行われ、土屋太鳳、北村匠海、小関裕太、磯村勇斗、杉野遥亮、稲葉友、平川雄一朗監督が登壇した。
《イベントレポート》
客席を埋め尽くす観客の前にキャスト、監督が登壇し、客席からは黄色い歓声が起こった。登壇と同時にキャストと監督が真ん中に集まり土屋の「春待つ僕ら!」という掛け声で円陣が組まれる場面も。
高校入学と同時に“脱ぼっち”を目指す主人公・春野美月を演じた土屋は「今日はみなさんにお会いできて本当に嬉しいです。今観ていただいたばかりで緊張しているんですが、いかがでしたか!?」と観客に問いかけた。それに対し会場からは大きな拍手が起こり、土屋も「ありがとうございます。たくさんの方々の愛情のおかげで無事『春待つ僕ら』は誕生日を迎えることができました。今日はみなさんとお祝いの時間を全力で楽しめたらなと思います」と謝意を示した。
ひたすらバスケの練習に打ち込み、やや無口な浅倉永久を演じた北村は「ここに立ってるキャスト陣やいろんな人が汗水垂らしながら作った映画です。この映画をどんどんいろんな人に観てもらいたいです」と映画への思いを明かした。
美月の幼なじみで天才バスケ選手としても注目を集める神山亜哉を演じた小関裕太は「いろんな映画に携わらさせていただく中で、公開初日の『0時00分になった!』というのを緊張しながら待っていた経験が無く、今回は結構緊張しました。それとすごく楽しみにしてました」と自身の思いを明かし、「『0時00分になってまだ映画館で公開されてるはずはないけど初日だ!!』と家でバランスボール乗りながら祝ってました」と話し、土屋から「バランスボール乗ってたんだ」と突っ込まれる場面も。
クールなメガネ男子若宮恭介を演じた磯村は「この作品を観てくださったばかりということで皆さんの気持ちの勢いを僕たちも一緒に感じながら僕たちも盛り上げていこうと思います」と挨拶した。
バスケ部の時期キャプテン多田竜二を演じた杉野は「今日公開ということで…」と挨拶し始めるも、稲葉から「昨日昨日!」と突っ込まれ「散々0時のバランスボールのくだりやった後なのに(笑)」と中断するも、「昨日公開ということで、Twitterで『春待つ僕ら』の宣伝をするときに写真を見返す時間が愛おしくて、公開は嬉しいことだけどそれと同時に寂しいです」とコメントした。
かわいい弟キャラでムードメーカー的存在の宮本瑠衣を演じた稲葉は「足元が抜群にいい中(笑)、数ある映画の中でこの作品を選んで足を運んでくださってありがとうございます。この時間を共有できるのはこの瞬間しかないので、楽しく素敵な時間にできたらと思います」と会場を笑いに包みながら感謝を示した。
平川監督は「面白かったと思った人はまた観て欲しいし、世代を問わず楽しめる作品のように自分なりには作ったので皆さんに宣伝していただければと思います」と話した。
『春待つ僕ら』は青春映画の“集大成”
昨日初日を迎えた気持ちを問われると土屋は「卒業式に参加する気分です」と言い、「朝ドラが終わった後はキラキラした青春映画が多くて、そのスタートを切ったのか2015年で、そこから3年経ったんです。高校も3年で卒業なので、私も女優としての卒業作品だと思いながら撮影していた」と撮影を振り返った。
小関は「ほんとは初日に映画館に足を運んで観に行こうと思ってたんですけど、合う時間がなく行けなくて、今日か明日行こうと思います」と言うも今日は舞台挨拶で行けないと気づき、稲葉が「今日はみんなで一緒に仕事しようぜ」とつっこみ会場の笑いを誘った。
磯村が初日への思いを話し終えると同時に「…ね。稲葉くん」と稲葉の方を磯村が向くと、「あんまりこのタイミングで言うことないから(笑)。向こうの方誰も何も言ってくれないから杉野とか喋ってくれてもいいのに!」とつっこみ、北村から「ちょっと離れて寂しいんでしょ」と聞かれるも杉野は「監督と話してるからいいよ」と照れながらも会釈をし話す様子を見せ会場は笑いに包んだ。
杉野は「撮影が終わってから舞台挨拶の場で見ると一瞬ひるんで、かっこいいなって思うんですよ」と話すも、北村は「(杉野が)1番かっこいいよ」、稲葉は「パッと見た。この造形」とつっこまれていた。稲葉は昨日(公開初日)に、劇場で本作を観たらしく「普通に入って、チケット買って、映画を観て、エンドロール終わって帰ろうと思ったけど、誰にも気づかれなかった」と明かし笑いの渦に包んだ。
クリスマス間近ということもありクリスマスを意識した衣装に身を包んだキャスト陣と監督。平川監督が「磯村くんのなんだっけ?」と聞くと、「トナカイです!」と即答した磯村はマルーン色のスーツを着用。北村と稲葉も「どう見てもトナカイでしょう。髪型も含めて」と乗っかっていた。磯村が緑色のワンピースを身にまとった土屋に「太鳳ちゃんはツリーだね」と言うと、小関は「(この衣装は)リースかもしれない」と発言。稲葉から「かわいい例えしろよ!」とつっこまれていたが、土屋は「今日は“クリスマスツリー”です!」とはっきり答えた。
北村匠海、スリーポイントシュートを一発で決める!
撮影中の印象深いエピソードを聞かれると磯村は「匠海がスリーポイントを本番一発で決めたこと」と話し、「(運を)もってるなと生で感じて、その瞬間盛り上がった熱気がそのまま映像になってるのでそのシーンはお気に入りですね」と明かすと、小さい声で北村が照れながら「ありがとうございます」と言い笑みを見せた。そんな北村は「良い雰囲気の現場だから必ずしも良い映画になるとは限らないって時に稲葉くんが「これは乗り越えられるキャスティングなんだと思う。僕らがここにいるのは乗り越えるために選ばれて集まったんじゃないの」と言われたと感銘した様子だった。
撮影現場でもやっていた「ワードウルフ」を行い、敗者には…?!
イベント中盤では撮影の合間に実際に行ってたというパーティーゲーム「ワードウルフ」が行われた。「ワードウルフ」とは参加者全員にワードが渡され、その中で1人だけ他と違うワードを渡された「ウルフ」を見つけるというゲーム。話し合いで「ワードウルフ」だけ単語が違うので僅かなズレが生じ、その僅かなズレを見抜いてワードウルフを見抜ければ勝ちというルール。
ワードは “スリーポイントシュート”
ウルフには別のワードが渡された。
全員で会話をするなかウルフは見事に話を合わせたため、全員悩んだ末に回答を出した。正解(ワードウルフ)は“北村”。平川監督は“北村”と正解を当てるも他5名は違う答えを出し、敗者となった。
敗者を代表して土屋が「大事なものなんて、見つからないと思ってた」という本作のセリフを右隣の人に言うという罰ゲームが行われた。土屋は右隣の小関にそのセリフを言い、北村、磯村、稲葉が映画『ボディガード』(1992)の主題歌「I Will Always Love You」の一節を歌う場面も。土屋に対し、小関は特撮のように「うぁぁ!」と声をあげ会場を笑いに包んだ。
最後に北村匠海と土屋太鳳からメッセージ
最後の挨拶で北村は「本当に楽しい時間を毎日過ごしてる中で出来上がった作品です。2回でも3回でも観れる映画だと思うので是非とも周りの人に『よかったよ』と言ってもらえると嬉しいです」と映画に対しての思いを明かした。
土屋は「エンドロールに入りきらないほどのたくさんの方々に協力していただいて、改めて感謝をお伝えしたいと思います。卒業気分と先ほど申し上げたんですけど、今日この観客の皆様の景色を私は一生忘れません。短い時間でしたが本当にパワーをいただきました。これを女優人生の栄養にして大切に抱きしめていきたいと思います」と締め、大歓声のなか舞台挨拶は終了した。
[スチール写真&記者: 井上 綾乃]
イベント情報<映画『春待つ僕ら』公開“Anniversary”舞台挨拶>■開催日: 2018年12月13日(土) |
映画『春待つ僕ら』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》高校入学を機に“脱ぼっち”を目指す美月だが、何をやっても上手く行かない。そんな美月のバイト先に、校内で人気のバスケ男子4人が突然現れ、美月の平凡だった日常をひっかき回す。一見チャラいが実はバスケに真剣で、仲間を大事にする4人の素顔を知り、次第に心を許していく美月と、「大事なものがきっと見つかると思うよ」と美月を励ます永久。お互いが気になり始めた時、美月は幼なじみの亜哉と再会、高校バスケ界期待の選手に成長していた亜哉は「僕の気持ちは変わらないよ」と告白する。 全国大会で対戦する永久VS亜哉!全てを賭けた勝負が始まる。美月は複雑な気持ちを抱えつつ、一方で弱い自分を乗り越えるため、ある挑戦をするが――。 |
© あなしん/講談社 © 2018 映画『春待つ僕ら』製作委員会