主演・神谷浩史インタビュー
10年続く答えがここ(映画)にある。
9月29日(土)より映画『劇場版 夏目友人帳〜うつせみに結ぶ〜』が大ヒット公開中だ。『夏目友人帳』は、シリーズ累計発行部数1,300万部を突破した緑川ゆきの人気コミックスを原作に、TVアニメは10年、第6期にわたり放映されている。初の映画化となった本作は、初日満足度ランキング第1位、公開から2日間で動員が11万7473人を超えており、多くのファンが待ち望んだこの秋冬一番の話題作と言っていいだろう。
幼い頃から、他の人には見えない存在・妖怪が見えることでいつも孤独を感じていた夏目貴志(声:神谷浩史)は、祖母の遺産である「友人帳」を受け継ぐ。名前が書かれた妖怪を統べることができる「友人帳」を狙う妖怪も多く、その一人だった招き猫の妖怪・ニャンコ先生(声:井上和彦)を用心棒に、妖怪達に名前を返す日々を送っている。妖怪そして周囲の“人々”との交流により夏目が戸惑いながらも成長していく日常を描いた、優しく温かな物語だ。
劇場版では、TVアニメ同様の主要キャストや制作スタッフが力を発揮しているのはもちろん、豪華ゲストキャストが加わって「出会いと別れ」をテーマにした原作者監修の完全オリジナルエピソードが展開される。30分のTVアニメでは描かれない、104分間という時間をかけたからこその『夏目友人帳』の世界観を感じることができるだろう。
主人公・夏目貴志を演じた神谷浩史さんへ、映画化への思いや見どころの他、TVアニメとは異なる収録現場でのエピソードなども伺った。
―― TVアニメ10周年、そして初の映画化本当におめでとうございます。
10年間携わられてこられた作品への思いをお聞かせください。
スタッフもキャストもその時々で一番いい形で映像にしようと、10年間変わらない思いで作品に関わってきた結果が劇場に繋がっているのかと思うと、やはり感慨深いものがあります。
―― 劇場版を拝見し、 TVアニメ第1話からの夏目の変化、成長のようなものを感じました。神谷さんご自身、劇場版の夏目を演じる上で意識されたことはありますでしょうか。
特にありません。TVシリーズも劇場もその時々において一番良いものを…と言う思いで関わってきました。
―― 収録現場の雰囲気はいかがでしたか? 印象に残っているのはどんなことでしょうか。
僕とニャンコ先生の井上和彦さんは収録中、スタジオ内に籠もりきりでしたが、ロビーでは普段はなかなかない豪華な差し入れがたくさんあって、とても賑やかそうでした。
―― これから劇場版を観る方へ、より楽しむために注目すべきポイントを教えてください。
リラックスして劇場のソファーに身を委ね、ゆったりと劇場ならではの贅沢な空間を『劇場版 夏目友人帳』で味わってください。
―― 最後に、シネマアートオンラインの読者に向けてメッセージをお願いします。
劇場版だからと特別なことは何もなくて、劇場に足を運んでいただく切っ掛けになるような色よい言葉を並べられないのは心苦しいですが、10年続いていろんな人に大切にされている普遍的な答えがあると思います。その答えが少しでも気になって劇場に足を運んでくださったら幸いです。
[インタビュー: 宮﨑 千尋]
プロフィール
神谷 浩史 (Hiroshi Kamiya)1月28日生まれ、千葉県出身のA型。 【代表作・最近の出演作】
「機動戦士ガンダム00」シリーズ ティエリア・アーデ 役 |
『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』予告篇
映画作品情報
《ストーリー》妖達に名前を返すせわしない日々を送る夏目は、小学生時代の同級生・結城大輔(声:村瀬歩)との再会で妖に関する苦い記憶を思い出す。ある日、名前を返した妖怪の記憶に現れた女性・津村容莉枝(声:島本須美)と知り合いになる。祖母・レイコを知る彼女と一人息子の椋雄(声:高良健吾)との交流に和やかな気持ちになる夏目だったが、二人の暮らす街にいる謎の妖が気にかかる。その妖について調べた帰り道、ニャンコ先生が身体につけて帰ってきた種が庭先で成長し一晩で実をつけた。自分の姿に似た実を食べてしまったニャンコ先生がなぜか三つに分裂?!可愛らしい姿になってしまって・・・? |
<スタッフ>
総監督: 大森貴弘
監督: 伊藤秀樹
サブキャラクターデザイン: 萩原弘光
音楽: 吉森 信
<キャスト>
結城大輔:村瀬 歩
西村 悟: 木村良平
瓜姫: 樋口あかり
牛顔の中級妖怪: 下崎紘史
六本腕の妖怪: 西村瑞樹(バイきんぐ)
津村容莉枝: 島本須美
© 緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト