映画『魔法少年☆ワイルドバージン』ヒロイン・佐野ひなこインタビュー
【写真】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』ヒロイン秋山雪乃役・佐野ひなこ インタビュー

映画『魔法少年ワイルド☆バージン』

ヒロイン秋山雪乃役・佐野ひなこインタビュー

最初に作品のあらすじを聞いたときは「え?」って思いました(笑)

「30歳を超えた童貞が魔法使いになる」、そんな都市伝説が本当だったら…。

全宇宙を巻き込んだ童貞ヒーロー達が大暴れするラブコメファンタジー映画『魔法少年☆ワイルドバージン』で、万年成績最下位の童貞保険営業マンの主人公、星村幹夫(前野朋哉)が心を寄せるヒロイン秋山雪乃を演じ、コメディエンヌとしての才能も披露した佐野ひなこさんにインタビュー!今作にまつわるお話を伺った。

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』場面カット

—— 最初に本作の台本を読んだ時の率直な感想をお聞かせください。

台本を読む前にあらすじをお聞きした時点で、「え?」って思いました(笑)。それぐらいのインパクトを受けました。台本を読んだ後は「良い意味で、全力でふざけられる映画作品だな」と感じました。

—— 以前から佐野さんのコメディエンヌっぷりが賞賛されていますが、コメディエンヌになるスイッチというものがあるのでしょうか?

コメディや楽しいジャンルの作品ほど力が入るというか、良い意味で気を抜けないですね。素のままでは演じないほうが良いというのがコメディ作品に取り組む上で意識していることです。今作は、ツッコミを入れたくなるシーンがとても多かったので、基本とっても面白く演じさせていただきました(笑)。

【写真】佐野ひなこ (Hinako Sano)

—— キャラクターとして、主人公の星村幹夫(前野朋哉)はいかがでしたか?

前野さんが演じる星村さんにずっとキュンキュンしていましたね。「可愛い〜〜!」って(笑)。 ラブホテルでのシャワーシーンは、私が先に撮影を終えて、その後が前野さんの撮影だったので、その現場を見ることはできませんでしたが、見たかったなぁ~って(笑)。完成版を観たときは、前野さんがラブホで一人演じているシーンにキュンキュンしていました。

男の子が女の子とのデートでクライマックスを期待してウキウキするようなシーンって、普段見ることができないじゃないですか。それを盗み見しているような気持ちになれて面白かったですね。イケメンよりも、ギャップがある方のほうが私は相性が合うと思います。共通の趣味があるというのも大きいと思います。

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』場面カット

—— 秋山雪乃を演じる上で意識したことはありますか?

キャピキャピしたギャルではない女性であるということは意識しました。私がまだ経験したことがない経験をしている女性なので、落ち着いた女性を演じるように心がけましたね。

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』場面カット

—— 撮影で何か印象的なエピソードはありますか?

「魔法使いのレジェンドを演じた斎藤工さんが何だかすごかった」というお話をお聞きしました…(笑)。撮影でお会いすることはなかったのですが、斎藤さんの風貌も、シーンもすごかったと聞いていて、その後に作品を観て納得しました(笑)。

あとは前野さんが殴られて私が介抱するシーンで、殴られた後の前野さんの鼻がとにかく曲がりすぎていて(笑)、「殴られてこんなに曲がることってある?」って思いました。演技中につい笑いそうになってしまいましたね(笑)。

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』場面カット

—— 宇賀那監督の演出で印象的だったことはありますか?

私が血反吐を吐くシーンがあったのですが、宇賀那監督から「大丈夫!CGで沢山血を足しておくから!」って言われたときに一体どんなシーンになるんだろうって衝撃を覚えました(笑)。撮影中、宇賀那監督はすごく優しかったです。

—— 他のキャストの皆さんとも和気藹々とした現場になったみたいですね。

小池部長(濱津隆之)からのセクハラを受けるシーンも、濱津さんがとにかく面白すぎたんですよね。リハーサルからすごく面白かったので、早く完成版を観たいなあと撮影時から思っていました。私のお芝居というよりも、周りの役者さんが本当に面白すぎましたね。

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』場面カット

—— 完成した作品を観ていかがでしたか?

自分がやっていたシーンはCGなどもあって、サクッと観れる作品だなと思いました。音楽や自分達の声を入れたシーンもあって、こういう作品はこれまで参加したことがなかったので面白かったです。CGに関しては、きっとより良い感じにしてくれるという想像しかしていませんでしたが、CG云々よりも、CGが使用されるシーンの発想のほうに「え?!」ってなりましたね。吐血のシーンとか(笑)。

【写真】佐野ひなこ (Hinako Sano)

—— 好きな劇中シーンはありますか?

星村さんや私(秋山)の勤める会社の自社制作CMのシーンですね。グリーンバックでの撮影もあれば、箒にまたがって自分たちで上下に揺れたりといったアナログな撮影もしましたが、それが楽しくて。完成した作品を観てすごく良い感じに仕上げていただいていて嬉しかったです。

—— 本作に出演して、童貞観は変わりましたか?

男の人を見て「この人、童貞だろうな」とか思ったことはないんですけど(笑)、劇中で童貞の方々がする会話って果たしてリアルなのかな?って思いました。

あとは最後の濱津さんのオチが面白くて好きですね。そういう(童貞の)ジャンルもあるんだなって(笑)。

—— 本作の主人公(魔法少年)たちは童貞である代わりに魔法を使えますが、もし何か魔法が使えるようになるとしたらどんな魔法を使いたいですか?

瞬間移動が使えるようになりたいですね。普段、移動の時間に良い時間の潰し方を探してはいるもののなかなか見つからなくて。朝早いなと思うときはギリギリまで眠って、瞬間移動の魔法が使えたらいいなと思いますね。瞬間移動する代わりにお尻が痛くなるという副作用があっても、私は鎮痛剤を飲んででも瞬間移動したいです(笑)。

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』場面カット

—— 佐野さん演じる秋山の「血反吐を吐くまで頑張ります」というセリフが印象的でしたが、今まで血反吐を吐くぐらい頑張ったことは何かありますか?

今、中国語のレッスンに通っているのですが、毎週出る宿題に血反吐吐いています(笑)。

ずっと日本語以外でもコミュニケーションをとりたいなと思っていたんですけど、英語は苦手意識があるのかなぜか全然入ってこなくて。でも中国語は漢字だから大丈夫かなという感覚で始められました。NHKのE テレで「テレビで中国語」という語学番組もやらせてもらっていますが、モチベーションにもなりますし、その番組が終わった後も今後もしっかり身につけていきたいなと思っています。SNSが好きなので、中国でも見られるWeiboとかもしっかりやっていきたいですね。

【写真】佐野ひなこ (Hinako Sano)

—— 今後どんな役を演じてみたいですか?

コメディもすごく楽しいですが、真面目な感じの役が今まであまりなかったので、そういった役柄も今後は演じてみたいですね。

最近好きな作品は、韓国のドラマや映画で、弁護士モノや刑事モノが多いのですが、そういった職業知識が得られる役が良いなと思いました。

【写真】佐野ひなこ (Hinako Sano)

—— 最後に、恋がしたいけどできない“モテない”男性陣にメッセージをください。

モテないからこそ楽しい人生もありますよね。一人でも楽しめている時間があるならきっとそれを楽しんでいるところで息が合う女の子とその場所その場所で会えると思うんですよね。外見を磨くのも大事ですけど、何かに熱中して、モテるためにやるというよりも、自然としっかりやる。そうしていたら「あなたはこれが好きなんだよね」って認識されるようになるんじゃないかなって思います。

【写真】佐野ひなこ (Hinako Sano)

[スチール 撮影: 坂本 貴光 / インタビュー: 蒼山 隆之]
[スタイリスト: 津野真吾 / へアメイク: 宮本由梨(lila)]

プロフィール

佐野 ひなこ (Hinako Sano)

1994年生まれ、東京都出身。
女優・モデルとして活動。2013年にグラビア・デビュー。
女優としてはドラマ「デスノート」(2015年)で注目を集める。
映画出演作に、『探検隊の栄光』(2015年)、『咲-Saki-』(2017年)、『ミックス。』(2017年)、『キスできる餃子』(2018年)、『サクらんぼの恋』(2018年)がある。
雑誌「with」にレギュラー出演中のほか、映画・ドラマ・バラエティ番組などでも活躍中。

【写真】佐野ひなこ (Hinako Sano)

フォトギャラリー

Photo by Sakamoto Takamitsu

映画『魔法少年☆ワイルドバージン』予告篇

映画作品情報

【画像】映画『魔法少年ワイルド☆バージン』ポスタービジュアル

《ストーリー》

保険会社に勤めている星村幹夫(前野朋哉)は、何をやってもいつもうまくいかない。会社での営業成績はずっと最下位で、彼女いない歴=年齢。そして、29歳にして未だに童貞だ。「童貞のまま30歳を迎えると魔法使いになる」という都市伝説から、後輩である日野(水石亜飛夢)、朝井(二見悠)、東(詩歩)にも「魔法使い」と馬鹿にされる日々を過ごしている。唯一親しくしてくれるのは、会社の同僚である月野(芹澤興人)だけだった。そしてある日、秋山(佐野ひなこ)というとても可愛い女性が入社し、いつしか星村は、真面目で優しい秋山を好きになっていった。しかも、秋山は星村が小さい頃から大好きなヒーロー、ワイルドバージニアの大ファンだったのだ。

 

そして、星村の誕生日の前日に行われた、秋山の歓迎会で事件が起こる。星村は、歓迎会の最中に秋山が上司の小池(濱津隆之)にセクハラを受けているところを発見してしまう。見かねた星村は、初めて小池に歯向かったものの、そのままボコボコにされてしまうのだった。

そこに突然、マントヒヒが叫びながらやってくる——。

わけもわからず必死にマントヒヒから逃げる星村と秋山は、気づくとラブホテルの中に逃げ込んでいた。

そして、時計が0時を指した瞬間、そんな星村を金色の光が包む——。

 
キャスト: 前野朋哉、佐野ひなこ、芹澤興人、田中真琴、濱津隆之/斎藤工 ほか
 
監督: 宇賀那健一
プロデューサー: 司慎一郎、小野川浩幸
共同プロデューサー: 小美野昌史
製作: cinepoison
制作: 株式会社Vandalism
脚本: 宇賀那健一、今田健太郎、今村竜士
撮影: 八重樫肇春
照明: 加藤大輝
録音: Keefar
助監督: 平波亘
美術: 岡田匡未
スタイリスト: 松田稜平
ヘアメイク: 中村まみ
特殊造形: 土肥良成
VFX: 若松みゆき
スチール: 内堀義之
ラインプロデューサー: 鈴木徳至
編集: 小美野昌史
整音・効果: 紫藤佑弥
キャスティング協力: 當間咲耶香(スカリー株式会社)
 
主題歌: みんなもともと精子(忘れらんねえよ)/作詞・作曲: 柴田隆浩(Bandwagon/UNIVERSAL MUSIC LLC)
 
配給: Vandalism
 
© cinepoison
 
2019年12 月 6 日(金)より
新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国順次ロードショー!
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @wv_movie

この記事の著者

蒼山 隆之アーティスト/インタビュア/ライター

映画俳優や監督のインタビュー、映画イベントのレポートを主に担当。
東京都内近郊エリアであれば、何処にでも自転車で赴く(電車や車は滅多に利用しない)スプリンター。

そのフットワークを活かし、忙しい中でもここぞという時は取材現場に駆けつけ、その時しかないイベントを現地から発信したり、映画人の作品へ対する想いを発信するお手伝いをしている。

また、自身も表現者として精力的に活動を展開。

マグマ、波、雷など、自然現象から受けたインスピレーションをブルーペイントを用いたアートで表現する「Blue Painter」として、数々の絵画作品を制作。銀座、青山、赤坂などで開催する個展を通じて発表している。

俳優の他、映画プロデューサーやインテリアデザイナーと幅広い顔を持つブラッド・ピットをこよなく尊敬している。

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