映画『サンセット・サンライズ』
完成披露試写会 舞台挨拶
菅田将暉、井上真央、三宅健、山本浩司、好井まさお、岸善幸監督が登壇!
井上真央の高速なめろうに、菅田将暉もギョギョギョ⁉
第37回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門に招待作品として選出された、映画『サンセット・サンライズ』の完成披露試写会が12月9日(月)に丸の内ピカデリーで開催され、上映前の舞台挨拶に主演の菅田将暉、共演の井上真央、三宅健、山本浩司、好井まさお、そして岸善幸監督が登壇した。
観客の大歓声に迎えられた中始まったトークセッションでは、ひとりが話し始めると複数人がワイワイと突っ込むーといった具合で、撮影現場で育んできたチームの和気あいあいとした空気を窺わせる雰囲気からスタート。
東京から三陸地方にお試し移住するサラリーマンの晋作を演じた菅田は「先日、さかなクンと会ったんです」と明かし、「『釣りの映画をやりました』と宣伝したら『魚は釣りましたか?』と聞かれたんで『オウゴンムラソイを釣りました』って言ったら、5秒くらい間があってー『ギョギョッ!』って言ってくれて!」「『さすがです。オウゴンムラソイはレアで…』と5分くらい、何を言ってるかわからないくらい興奮してくれました笑。釣り好き、魚好きの人にも興奮してもらえる映画です!」と力強く語る。
晋作がお試し移住する家の大家で、役所に勤めるみんなの“アイドル”百香を演じた井上は「モテモテでした(笑)。『モテるな、モモちゃん』と思いながら、気持ちよくやらせていだたきました」とニッコリ。魚を見事にさばくシーンもあり「釣った魚を、当たり前のように<バーッと>料理する役なので、大変でした。撮影に入る前に菅田さんと練習したので、そのさばきをぜひ見てほしいです」と語り、さらに、劇中の高速なめろう造りのシーンに触れ「私、芸能界一、なめろうづくりが早いと思います!」とアピール! 菅田からは「職人芸です。なめろう女優(笑)!」と声がかかり、共演陣からも「井上なめろう!」と声援(?)が飛び、会場は笑いに包まれることに。
現場での印象深い出来事や大変だったことを尋ねられると、菅田は「思い出というか、謝罪に近いんですが…」と断った上で、「山本浩司(やまもとひろし)さんを山本浩司(こうじ)って呼んでしまいました(苦笑)。『下の名前で呼んで仲良くなろう』として間違えるという…」と謝罪。山本は「よくあることです」と気にしていない様子だったが、実は、2人の共演は今回が初めてではなく、同じく岸監督の『あゝ、荒野』に続いてということで、菅田は「2作をまたいで…(苦笑)」と恐縮しきりだった。
“モモちゃんの幸せを祈る会”のメンバーのタケを演じた三宅は「(タケは)ちょっと気が短いタイプで、晋作につっかかったりするんです。普段、あんまり怒らないんで頑張ってやりました」とこれまでにない役柄を楽しんだ模様。同じく“モモちゃんの幸せを祈る会”のメンバーを演じた山本、好井、この日は欠席となった竹原ピストルらとは現場で熱い友情を育んだと言い、好井は「お風呂場でもみんな一緒でした。三宅さんは隠さないので、さらけ出してくれることで、暑苦しい友情が生まれました(笑)」と裸の付き合いの効能を明かす。
ちなみに、菅田は現場に全員分のTシャツを差し入れしたそうで、三宅は「すごくかわいくて気に入ってて、ずっと(自身の)ツアーでも着てました」「ピストルさんも気に入っていて、“モモちゃんの幸せを祈る会”のメンバーで集まる時も着てくるし、僕のコンサートに来た時も、なぜか菅田くんのつくったTシャツで…(笑)」と明かしていた。
井上は、菅田以外の面々がクランクアップとなったシーンの撮影で、あと1カットを残して突然の雨に見舞われた際のエピソードを披露。「みんなで雨宿りをしてたんですが、時間との戦いで…。隣に菅田くんがいたんですけど『いや、もうすぐ、やむんじゃないですかね?』って(菅田さんが)言ったら、本当に5分くらいですーっとやんできて、パッと見たら菅田くんの後ろに虹が出てたんです。頭の中で(菅田さんの歌う)『虹』が流れましたよ! 『スターだ!』と思いました」と興奮気味に語った。
三宅は、初共演となった菅田について「隣で見ると、こんなに鼻が(自身にとって)好きな人はいないなってくらい、鼻がめちゃキレイ」と菅田の鼻を絶賛。これに対し“鼻フェチ”を自認する菅田も「井上さんも三宅さんもすごく鼻がきれいです。ずっと見てました」と返し、これに三宅が「いや、絶対にそっちの鼻のほうがキレイ。こんな鼻の人、いないから!」となぜか2人で延々と“鼻キレイ”トークを繰り広げ、好井は「これ一生聞いていられるな…」としみじみと語り、会場は笑いに包まれていた。
フリップトークコーナーへ
それぞれが答えた「自分なりの幸せ」とは?
さらに、フリップを使ったトークコーナーでは、映画にちなんで登壇者それぞれの「自分なりの幸せ」について質問。菅田は「無の時間」を書かれたフリップを掲げ「エレベーターを待っている時だったり、突然訪れる“何でもない時間”がすごく好きです」と多忙なさなかに訪れるふとした無の瞬間が幸せだと語る。
井上は「アオムシの成長を見守ること」と明かし「ベランダにレモンの鉢植えがいくつかあって、たぶんアゲハチョウなんですけど、毎回、卵を産み付けるんです。徐々に育っていくんですが、すごくかわいいんですよ!」「 だんだん大きくなっていく成長がかわいい。レモンの葉っぱをたくさん食べるんですけど、かわいいから駆除できないんです(苦笑)。一生懸命、水をあげて(葉を)増やそうとするけど、レモンを育てているのか? アオムシ育てているのか…? たぶん、チョウの中での口コミがあって『あそこのレモンの葉はいいぞ』と広まるのか…(笑)。すごい来るんですよ。『あのアオムシくんかな?』と思うとほっこりします。レモンは全然ならないんですけど(笑)、癒しの時間になってます」と熱く語ってくれた。
三宅は<一京>と書かれたフリップを見せたが、これは「一京円のお金」の意味だそうで「一京あったら幸せです。なんだってできる。困っている人、みんなを助けられるから、みんな幸せになれる!」と熱弁。菅田から「もう持っていらっしゃるんですか?」とツッコミが入ると「まだ(笑)。これから通帳に振り込まれる予定です」と語っていた。
山本は「チップチューン(昔のコンピュータ音楽)を聴きながらドット絵を描いている時」という自分なりの幸せの時間を明かし、これには菅田も「いいですねぇ」と共感、三宅も「いろんな幸せがあるんだねぇ」としみじみ。
そして「家族から雑に扱われる」と書いたのは、好井。仕事が入ってしまった好井を除いて、9歳の双子の娘たちと妻の3人がUSJに遊びに行った際のエピソードを明かし「『何でも買っていいけど、ハリー・ポッターのボールペンだけは買ってきて』とお願いしてたんですよ、大好きだから。で、2泊3日で帰ってきたんですけど、見たことないキャラクターの4本入りのシャーペンを買ってきた…(苦笑)」「『ボールペンじゃないし、ハリー・ポッターじゃないし、雑過ぎる!』と言ったら、娘が『まあいいじゃん』と言って、もう一人の娘も『もういいでしょ、パパ』って言うし、奥さんも『もういいじゃん』って。『それより見て!』って買ったものの包装を開けて、ゴミを僕に渡すんです。『いや、ゴン箱ちゃうから!』って言ったら、娘が『パパ、ゴン箱じゃなくてゴミ箱!』って。幸せやなぁ…って」と家族との幸福なやりとりを明かし、菅田らも「いい話ですねぇ」とうなずいていた。
岸監督は「ラーメンの検索、実食」というストレートな答えが書かれたフリップを見せ、ある時、ショウガの利いたスープのラーメンを食べたところ「ちょうどその後、菅田さんと会うタイミングで『ラーメン食べて来たでしょ?』とすぐにバレました(笑)」と笑みを浮かべた。
舞台挨拶の最後に、岸監督は「この作品は、笑って、笑って、本当に笑って、最後にホロっとする映画です。脚本の宮藤官九郎さん力を借りて、人と人がつながる時に必要なことを一生懸命、スタッフ・キャストが一丸となって作った映画です」と語り、菅田は「個人的には、ご飯がすごくおいしそうな映画なんで、食べたくなったら南三陸地方にも足を運んでいただければと思います」と呼びかけ、温かい拍手の中、舞台挨拶は幕を閉じた。
イベント情報
映画『サンセット・サンライズ』完成披露試写会■開催日: 2024年12月9日(月) |
映画『サンセット・サンライズ』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》新型コロナウイルスのパンデミックで世界中がロックダウンに追い込まれた2020年。リモートワークを機に東京の大企業に勤める釣り好きの晋作(菅田将暉)は、4LDK・家賃6万円の神物件に一目惚れ。何より海が近くて大好きな釣りが楽しめる三陸の町で気楽な“お試し移住”をスタート。仕事の合間には海へ通って釣り三昧の日々を過ごすが、東京から来た〈よそ者〉の晋作に、町の人たちは気が気でない。一癖も二癖もある地元民の距離感ゼロの交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作だったが、その先にはまさかの人生が待っていた—?! |
音楽: 網守将平 歌唱:青葉市子
製作: 石井紹良、神山健一郎、山田邦雄、竹澤 浩、角田真敏、渡邊万由美、小林敏之、渡辺章仁
共同プロデューサー: 谷戸豊
キャスティング: 田端利江、山下葉子
ヘアメイク: 新井はるか
© 2024「サンセット・サンライズ」製作委員会
公式ハッシュタグ: #映画サンセットサンライズ