㊗公開記念舞台挨拶
田中圭、日本映画として確実に“傑作”に入ると自負!!
「ライチ☆光クラブ」、「帝一の國」など、実写映画化も絶えない古屋兎丸の画業20周年記念作品として発表された衝撃作が映画化!
映画『性の劇薬』(2020年)、『アルプススタンドのはしの方』(2020年)で映画ファンの注目を集める城定秀夫監督が自らの脚本で映画的に大胆にアレンジし、禍々しいほどの映像美と上質なストーリーテリングで誕生させた映画『女子高生に殺されたい』が4月1日(金)に全国公開された。
4月2日(土)、公開記念舞台挨拶が新宿バルト9で行われ、“女子高生に殺されたい”という異常な願望を持つ主人公・東山春人を演じた主演の田中圭、春人を囲む高校生たちを演じた南沙良、河合優実、莉子、茅島みずき、細田佳央太らキャスト陣、そして城定秀夫監督が登壇。撮影現場での㊙裏話や映画にをたっぷり語られた。
『女子高生に殺されたい』を面白かったと言う人は“センスがいい”!?
公開を迎えて、周りからの反響を聞かれた田中は「友達みんなが全部を褒めてくれた。僕の友達なので僕のことは一切褒めないんですけど、“監督すごいよね”とか“映像がかっこいい”とか“若いキャストみんなお芝居がよかった”とか、自分のこと以外は全員が褒めてくれたのが最高に嬉しかったです」、また自身が演じた東春人についても「みんなに馴染みのある簡単な言葉で言うと、春人とは“変態”なんですけど、“応援したくなった”と言われたのがすごく嬉しかったです」と喜びのエピソードを語った。
さらに「先に言っておきますが、自信作どころじゃないですよ!皆さんが面白いと思ってくれたら嬉しいですが、『何を観せられているんだろう』と思う方もいると思います。でも一つだけ言えることは、日本映画として確実に“傑作”に入ると思います!もし今後『最近面白い映画あった?』と聞かれたら、ご本人がどう思っているかに関係なく“『女子高生に殺されたい』面白かったよ”と言えば、“あいつセンスいいな!”と言われます。それだけは間違えないです(笑)」と主演作への自信をたっぷりと熱弁した。
田中圭とのエピソードを若手キャスト陣が語る!!
田中と共演する高校生役のフレッシュなキャスト陣。田中との共演で印象に残っているエピソードを聞かれると、南は「お芝居している中で普段とのギャップがすごいなと感じていました。演じている狂気さ、変態さは、普段の田中さんからは想像できないようなものになっています。役柄的に(現場では)あまりお話しはできなかったですが、でも田中さんが朝、現場に入られるときに、寝癖がすごいのは印象的でした(笑)」と当時を振り返った。
対する田中は、怪演と言っても過言ではない南の演技について、「本当に素晴らしかったです。ちょうど撮影の途中で沙良ちゃんが賞をいただいたというニュースを見ていたので、すごいなと思いつつ、実際に現場で衝撃を受けたシーンがあって。『これでも(この演技でも賞を)獲っちゃうんじゃないの!獲っちゃってよ!!』みたいな、ハイな感じになりました(笑)」と絶賛した。
河合は田中について「完成披露の時に田中さんが年齢が下のキャストたちのキラキラ感に罪悪感を感じていたと仰っていて、でも現場でそんなことを全く感じさせない、余裕というか、お忙しい時期だったはずなのに、色んな場で空気を和ませてくれたり、笑わせてくれたりという姿を見ていました。笑わせるというか…ナチュラルボーンかもしれないですけど(笑)。高いところに上らなきゃいけないシーンですごく恐がられていましたが、それを利用しながら良い空気感をつくっていらっしゃった。ご自分でも気づいていないレベルで、空気をつくっていました」と明かした。その言葉に田中は「本当?良かったぁ~」と安堵した様子を見せた。
そのエピソードを聞きながら激しく頷いていた細田は「僕もそう感じました。でもその大きな原因は、その前のセリフ事件だったと思います。圭さんが発した言葉をスタッフさんも含めみんなが『これ面白い!』と言っていたので、それもあると思いました。あと、最後のシーンですが、お芝居していてすごく汗をかきました。動きがあったというのもありますが、それよりもお互いの出しているエネルギー量だったり熱量があって、すごくやっていて楽しかったです。キャッキャキャッキャする楽しいシーンではないんですけど、それでもお芝居していて高揚しました。エネルギー量にすごく感化されました」と振り返った。
年齢差もあり性別も違うキャストたちとの共演に田中は「最初はみんなの目を見るのも恥ずかしいくらい、若くてキラキラしていたので…。しかもしゃべりかけると言っても何を話かけてよいかわからなかったです。もちろんお芝居で役をまとった状態ではもちろんコミュニケーションは取りますけど、コロナ禍ということもあって役を通してのコミュニケーションに徹するのもよいのかなと思ったりしました。でも、最後のシーンは本当に高くて、結構古いスタジオだったので下とか(足場の)木に穴が開いていたりするんですよ。歩くと“キシィ”と鳴ったりして。すごく狭いところで本当に怖くてビビッてたんですけど、沙良ちゃんが『田中さん、何が怖いんですか?』って。キョトンとしていて、肝座りすぎだろって思いました(笑)」と明かした。
莉子は「2人のシーンが多かったので、その合間に『TikTokってどうやるの? 最近の流行りの音源って何なの?』って聞かれたのが印象的でした。私たちの世代にも目線を合わせてくださる田中さんはプロだなと思いました」という裏話も。
茅島も「私も2人のシーンがあったのですが、ゴルフの話をしてくださって、そこから少しずつ打ち解けられました」と振り返った。
莉子、茅島の話に対し田中は「プロデューサーとグルになって情報を交換し合って」と会話の糸口を必死で見つける努力をしていたことを明かした。
そんな彼らのエピソードを改めて知った城定監督は「現場では自然と東山春人先生と生徒たちがリアルにそこにいました。映画としてはリアリティを強く重視はしていませんでしたが、本当の教室のような空気がありました。新人教師がやるように田中さんが色々努力してくださっていたんだなと、今知って感動しました」と新たな発見に感心していた。
“他人に理解されない” 驚きの行動とは!?
舞台挨拶の終盤には、「女子高生に殺されたい」という主人公の誰にも理解されない願望にちなんで“他人に理解されないこと”を聞かれたキャスト陣。
細田は「ハンバーガーの包みを毎回キレイに畳んでから捨てる。それをやっている人にまだ出会ったことがない」と回答したが、南と河合もやっていることが判明。さらに田中が会場に問いかけると観客の中にも実践する人が多数おり、本人はじめ登壇者一同が驚いていた。
茅島の回答は「食に関して理解されない。外食するときに好きなものしか食べたくないので、お寿司屋さんではイカだけ、焼肉屋さんではタンだけを食べ続ける」というもの。それを聞いた田中は「じゃあコース料理とか行ったら地獄だ。食べたくないもの食べさせられるわけじゃん」とコメント。細田も「極端ですね~」と驚いていた。
莉子は「私はお仕事が好きで、休みが要らない人なんです。毎日お仕事やっている方が、自分で充実感が得られる。だからマネージャーさんに『仕事をください』って毎日話しているんですが、このことを話すと周りからあまり理解されないです」と回答。その言葉に対し他の登壇者が顔を見合わせ、代表して田中が「ここで下手な発言をすると、事務所の人が聞いているので…(笑)」と答えを濁していた。城定監督は「僕も休みがあるとなにして良いかわからないので。だから仕事は詰められるだけ詰めたいタイプです」と莉子に共感していた。
河合は「理解しがたいくらいの方向音痴かもしれないです。道でコンビニに入って、出たらどの方向から来たかわからないとか、建物の中でも全く覚えられない。あと友達の家とか慣れ親しんだ場所でも、トイレだと思って開けたら収納で驚きました。もう、ちょっと助けてほしいくらいです」と語った。
南は「これは理解してくださる方もいると思いますが、巨大生物が好きで、特に水の中にいる巨大生物が。最近はマッコウクジラが自分の中で来ているんです。家にいるときも、『海の強い生物ベスト30』とか、そういう動画をずっと観ていて。それをたまに理解してもらえないことがあります」と力説し、会場は自然に笑いに包まれた。
田中の回答は「いくらでもありますけど、お話しできることだと、サンダルからサンダルに履き替えることですかね。家からサンダルで出て移動車に乗って、現場についたら現場サンダルに履き替えるんです。じゃあサンダルのままでいいじゃんと(笑)」。これに対して、河合から「車に乗ったタイミングでなんで履き替えるんですか?」という質問があったが、「正確には、車の中では裸足。サンダルで行って、降りる時に(現場に着いたら)違うサンダルに履き替える」と田中。「なるほど。…いや、なるほどじゃないか」と河合が話し、場内からも大きな笑いが起きた。
最後に田中から観客へメッセージ
最後に田中からこれから上映を観る観客に向けてメッセージが贈られた。
「本日は足をお運びいただきありがとうございました。今から観ていただく『女子高生に殺されたい』という作品は、監督、スタッフ、キャスト、みんなの良いところがぎゅっと詰まった、すごく面白いかっこいい映画になっています。春人の危険な願望と、9年にもおよぶ“自分殺害計画”という見応えのあるストーリーです。途中からどうなってしまうんだろう展開や伏線回収もあり、面白いサスペンスになっています。みなさんにぜひ楽しんでいただければと思いますし、面白いと思った方はみんなに広めてもらえると幸せだなと思います」
さらに田中は「“何を観せられているんだろう”と思った方でも、この映画を薦めると“センスいいな”って思われると思います!」と再び笑いを取り、舞台挨拶は幕を閉じた。
フォトギャラリー📸
イベント情報
映画『女子高生に殺されたい』公開記念舞台挨拶■開催日: 2022年4月2日(土) |
映画『女子高生に殺されたい』予告篇🎞
映画作品情報
《ストーリー》女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人(田中圭)。人気教師として日常を送りながらも “理想的な殺され方”の実現のため、9年間も密かに綿密に、“これしかない完璧な計画”を練ってきた。彼の理想の条件は二つ「完全犯罪であること」「全力で殺されること」。明るく平和な学園内で、静かに着実に男の計画は進んでいく―。 |
企画・プロデュース: 谷戸 豊
プロデューサー: 柴原祐一
ラインプロデューサー: 濱松洋一
撮影: 相馬大輔
照明: 佐藤浩太
録音: 竹内久史
美術: 黒羽陽子
美術プロデューサー: 津留啓亮
ヘアメイク: 内城千栄子
衣装: 加藤みゆき
編集: 相良直一郎
音響効果: 井上奈津子
キャスティング: 細川久美子
助監督: 土岐洋介
制作担当: 天野佑亮
宣伝プロデューサー: 福田大輔
制作プロダクション: ダブ
企画・配給: 日活