- 2025-10-30
- イベントレポート, 日本映画, 第38回 東京国際映画祭, 舞台挨拶

第38回 東京国際映画祭(TIFF)
ウィメンズ・エンパワーメント部門
映画『佐藤さんと佐藤さん』完成披露舞台挨拶
岸井ゆきの×宮沢氷魚、息の合った初共演
“夫婦”を通して描く、誰かと一緒に生きるというリアル
“夫婦”というテーマを軸に、誰かと生きることをオリジナルストーリーでリアルに描いた映画『佐藤さんと佐藤さん』が11月28日(金)より全国公開される。
W主演を務めるのは、第46回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞に輝いた岸井ゆきのと、国内外で高い評価を得る宮沢氷魚。監督は、映画『ミセス・ノイズィ』(2020年)で注目された天野千尋が務める。

10月30日(木)、第38回東京国際映画祭(TIFF)ウィメンズ・エンパワーメント部門にて、映画『佐藤さんと佐藤さん』のジャパンプレミア上映がTOHOシネマズ 日比谷で行われた。
上映前には完成披露舞台挨拶が開催され、W主演の岸井ゆきのと宮沢氷魚、そして天野千尋監督が登壇し、初共演の思い出や撮影秘話を語った。
ウィメンズ・エンパワーメント部門は、女性のエンパワーメントやジェンダー平等について考えるきっかけを与える作品を選出するもので、今年はスペイン、香港、トルコ、エジプト、チベット系カナダ人コミュニティ、そして日本から女性監督の7作品が集結した。その中でも特に注目を集める本作は、第49回香港国際映画祭(HKIFF)のFantastic Beats部門でワールドプレミア上映されており、満を持しての日本初お披露目となった。

初共演とは思えない自然な空気感
今回が初共演となる岸井と宮沢。お互いの印象について、岸井は「初めてお会いした時から、『あれ、絶対どこかで会ったことありますよね?』みたいな印象があって。実際にはないんですけど(笑)。それくらい自然にお互いのことを楽に話せる関係性がすぐにできたので、お芝居に没入しやすかったです」と振り返った。

一方、宮沢は共通の知人から「才能があって、本当に優しくて魅力的な人なんだよ」と岸井の良い評判を聞いていたと言い、「実際にお会いしたら、想像していたよりもさらに優しくて、太陽のような存在でした」と絶賛。岸井は少し照れながらも嬉しそうな笑顔を浮かべた。
撮影前のエピソードとして、宮沢は「クランクインする前に1週間ほどのリハーサル期間があり、3人で食事に行きました。そういう事前の時間があったので、初日を迎えた時もすーっと役に入ることができました」と、リハーサル期間が良い関係性を築くきっかけになったと語った。

天野監督が語る、主演二人の魅力とは
主演二人をキャスティングした天野監督は、「二人のお芝居は想像以上にすごく良かったです」と太鼓判を押した。岸井については「本当に芝居の密度が濃くて、一つも嘘やごまかしがない。めちゃくちゃ力強く演じてくださるので、私も見ていて『あ、サチってこんな力強い人だったんだ』と改めて知る、みたいなことがたくさんありました」とその表現力を称賛した。

宮沢については、「元々クールな役のイメージがあったのですが、この情けない役を氷魚くんに演じてもらったら、実は面白いんじゃないかと目論んでいて。実際に見たら本当に面白いし、クールなビジュアルだからこそ情けなさが愛おしく見えて、脚本にはなかったタモツ像が見えました」と、期待以上のキャラクターになったことに満足気な表情を見せた。

ウィメンズ・エンパワーメント部門選出へのそれぞれの思い
本作がウィメンズ・エンパワーメント部門に選出されたことについて、天野監督は「光栄ですけど、やっぱりちょっと複雑な気持ちもあって。あえてこの部門を作るくらいが今の世の中の状態なんだなと感じるので、そういう状況がなるべく早く変わっていくといいなという気持ちも同時にあります」と率直な思いを語った。
宮沢は「映画を撮っていても女性のスタッフがどんどん増えてきているなと感じています。すごく嬉しいことですし、もっともっと女性が働きやすい環境が作られていくと良いなと思っています。」と業界の変化に期待を寄せた。
最後に岸井は、「私がご一緒する女性の監督やスタッフさんは、皆さんすごくたくましい。“ウィメンズ・パワー”というより、その人“個”のエネルギーがすごく強いなと感じています。この映画を通じて、その“パワー”そのものを皆さんに見出していただけたらなと思います」と力強く締めくくった。
イベント情報
第38回東京国際映画祭(TIFF) ウィメンズ・エンパワーメント部門
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映画『佐藤さんと佐藤さん』予告篇🎞
映画作品情報

《ストーリー》活発な佐藤サチと、真面目な佐藤タモツ。大学で出会った正反対な性格のふたりはなぜか気が合い、同棲を始める。 5年後、弁護士を目指しているタモツは司法試験に失敗。サチは独学を続けるタモツに寄り添い応援するため、自身も勉強をして司法試験に挑むことに。そして見事合格したのは・・・サチだった―。 弁護士になったサチと、子育てと家事をしながら勉強し続けるタモツ。あの時のふたりは変わってないはずなのに。なんでだろう、段々と変わっていくのは―。 |
エグゼクティブプロデューサー: 松岡雄浩、中村優子
チーフプロデューサー: 服部保彦、布川 均
プロデューサー: 伊豫田章悟、柴原祐一、田代 蔦
照明: 村上憲次郎
録音: 西條博介
美術: 佐藤 希
編集: 相良直一郎
フランス編集: シルヴィー・ラジェ
衣裳: 松本紗矢子
ヘアメイク: 杉本あゆみ
音響効果: 浦川みさき
キャスティング: 伊藤尚哉
助監督: 平波 亘
制作担当: 川上泰弘
ラインプロデューサー: 本島章雄
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