島ぜんぶでおーきな祭
第13回 沖縄国際映画祭 特別招待作品
映画『リスタート』舞台挨拶
「人生どんなときでも“リスタート”できる」
品川ヒロシ、2年越しの上映でスタンディングオベーションに思わず感涙…!
お笑いコンビ・品川庄司として活躍する一方、『ドロップ』(2019年)、『漫才ギャング』(2011年)など数々の話題作を手掛ける品川ヒロシ監督の長編映画最新作『リスタート』が島ぜんぶでおーきな祭 第13回沖縄国際映画祭の特別招待作品として4月17日(土)にプレミア上映された。
そして、ユナイテッドシネマ・アクアシティお台場で行われた上映後の舞台挨拶に監督・脚本の品川ヒロシ、主演のEMILY(HONEBONE)、共演のSWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団 EXILE)が登壇。沖縄の上映会場・桜坂劇場 ホールAへ生中継された。
本作は、北海道・下川町と吉本興業がSDGs推進における連携協定を結び発足したプロジェクトで、2019年6月から9月まで実施したクラウドファンディングで目標金額を大きく超え、700名からの支援を集めることに成功。そうしたサポートを受けながら、下川町の自然を余すことなく映像に落とし込んだ意欲作。クラウドファンディングに参加いただいた方への初披露の場となったプレミア上映が終わると、客席からはスタンディングオベーションが巻き起こった。
物語は、シンガーソングライターを夢見て上京した主人公がスキャンダルに夢破れ傷つき、故郷である下川町に帰って、同級生や家族、大自然に触れることで徐々に心を取り戻していく姿をおさめた28歳の青春ストーリー。
監督自身初の女性主人公に抜擢されたのは、男女フォークデュオHONEBONEのボーカルを務め、数々のWeb広告にモデルとして出演するEMILY。テレビに出演した際に、それを偶然見ていた監督が「この子しかいない!」と熱烈オファー。本作が芝居、映画出演が初挑戦となる。
彼女を支える同級生役に劇団EXILEの一員として俳優活動を行い、ラッパー、デザイナーとしてもマルチな才能をみせるDOBERMAN INFINITYのSWAY、父親役に初プロデュース作品『影に抱かれて眠れ』(2019年)が公開され、映画・ドラマと数々の作品に出演する演技派俳優、中野英雄らが脇を固めるほか、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、岩崎う大(かもめんたる)、西野亮廣(キングコング)などバラエティ豊かなキャストも多数出演している。
シンガーソングライターを夢見て上京した主人公・未央役のEMILYは、女優デビューにして映画初主演。「普段は事務所にも所属していないミュージシャンなので、撮影は夢のような時間でした。品川さんがずっと面倒を見てくれて、手厚い超贅沢な時間の中で演じさせていただきました」と初めての現場を振り返った。
品川監督は偶然見ていたテレビ番組「家、ついて行ってイイですか?」(テレビ東京)に出ていたEMILYに興味を持ってオファーしたそうで「MVを観たら歌も上手いし表情も豊かなので、ツイートしたらまんまと喰いついてきた」とジョークも。EMILYは「すぐに品川さんにDMをして『仕事をください!』と。自分としては音楽の仕事のつもりだったので、まさか主役になるとは」と嬉しいサプライズだったようだ。
未央を支える同級生・大輝役のSWAYは下川町での撮影を振り返り「共演のみんなとはすぐに仲良くなったけれど、仲良くなりすぎて品川監督から嫉妬された」と暴露。EMILYも「仲良くしている私たちを見る目つきが怖かった」と品川監督のジェラシーを証言した。それに対し品川監督は「みんなが仲良くしている待ち時間にも僕は監督として仕事をしているわけですから…嫉妬しました」と苦笑いで白状していた。
またEMILYは川で流されるシーンに触れて「あれは水難事故!本当に流されて川の中に一度消えたときは“自分終わった”と思った。安全のためのロープがなければ危なかった」と知られざるハプニングを告白。一方、SWAYは川に入るために上半身裸になるカットを振り返り「わざわざシャツを脱いで川に入るあざとさ。自分で自分が恥ずかしい!」と赤面。品川監督からは「アベンジャーズみたいな体をしていた」、EMILYからは「ヨダレもの」と肉体美を褒められると、SWAYは「2年前の自分の肉体を見て、改めてトレーニングをリスタートさせました」と過去の自分の肉体美に刺激を受けたようだった。
また劇中で未央がアイドルとしてライブをするシーンではなんとDOBERMAN INFINITYのメンバーがオタク役としてカメオ出演しているという。品川監督が「前列に4人並んでいるので、DOBERMAN INFINITYファンは注目して」と明かすと、SWAYは「僕自身も完成作品を観るまでメンバーが出演していることをすっかり忘れていました。映画を観て『出てる!』と思った」と打ち明けて笑わせた。
初めてクラウドファンディングで予算を調達して映画を作った品川監督は「950万円ものお金が集まったけれど、スタッフの移動費などもあり、その全額を映像に使えるわけではありませんでした。低予算ではあったけれど誰一人文句を言わず、みんなが自分の青春の1ページを切り取ったかのような感覚で参加してくれました。クランクアップの時は熱くなって、初めて泣いちゃいました。その汗と涙が詰まっています」と思い出の一作に。この日も客席で本作を鑑賞したそうで「泣いちゃった」と感涙を報告した。
映画完成にEMILYは「撮影から2年が経ちましたが、今こそ世に出すべき作品だと思いす。今はどん底の気分かもしれないけれど、どんな状況であれ望めばリスタートはできる」と作品に込められた思いを代弁。SWAYは「この映画のパワーを糧にこれから生きていきたい」と作品から勇気を得たようだ。
品川監督から、映画の公開日が7月16日(金)に決定したことも発表され、公開に向けて「意外とどん底の時って、上に這い上がって行こうとするのが実は楽しい。軽はずみに『元気を出しましょう!』とは言えない状況ではあるけれど、この作品をきっかけにみんなの胸にも熱いものが灯って、元気に頑張れるような気持ちになってもらえたら」と期待を込めていた。
イベント情報
島ぜんぶでおーきな祭 第13回 沖縄映画祭 特別招待作品
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映画『リスタート』特報映像
映画作品情報
《ストーリー》杉原未央、28歳。職業、 北海道下川町で育った未央は、シンガーソングライターを夢見て上京。しかし、不本意ながら売れない地下アイドルとして活動していた。ある日、意図せず起きた有名アーティストとのスキャンダルによって、世間からのバッシングを受けることに。思い描いていた夢に破れ傷つき、故郷に帰ってきた未央だったが、家族や友人にも上手く接することが出来ずにいた。そんな中、同級生の大輝は、美央を思い出の場所へと連れ出す。自然豊かな景色とその優しさに癒され、美央はゆっくりと前を向き始める―。 |
ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国公開!