映画『ラプラスの魔女 』

【画像】映画『ラプラスの魔女』場面カット

映画『ラプラスの魔女』

三池監督の職人技的手腕に注目!
特別な能力を映像で分かりやすく表現

映画『ラプラスの魔女』が5月4日(金)に公開された。原作は東野圭吾が「これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった」と発言した野心作で、三池崇史監督が櫻井翔を主演に迎え、映像化した。

屋外での硫化水素による中毒死が連続して起こる。調査を依頼された地球化学を研究する大学教授、青江修介(櫻井翔)は、現場を訪れた羽原円華(広瀬すず)ともに事件のカギを握る青年、甘粕(福士蒼汰)を追う。過去に起きた悲劇の本当の理由が明らかになったとき、更なる悲劇を止めるべく、青江と円華は奔走する。

【画像】映画『ラプラスの魔女』桜井翔

タイトルの「ラプラス」とはフランスの天才数学者ピエール=シモン・ラプラスのこと。「ある瞬間の全物質の力学的状態とエネルギーを知り、計算できる知性が存在するならば、その知性には未来が全て見えているはずである」とした。これが円華の持つ特別な能力に関係する。文章では分かりにくいが、三池監督は隣りにいる子どもがジュースをこぼしたときの円華の行動で表現。一目瞭然だった。これまでも『テラフォーマーズ』(2016年)、『無限の住人』(2017年)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017年)など、さまざまな作品で特殊な能力を持つ人間を描いてきたからだろう。映像で分かりやすく表現する手腕は見事。職人技といえる。

【画像】映画『ラプラスの魔女』広瀬すず

東野圭吾のミステリーは謎解きだけでなく、登場人物の心の葛藤まで描くところが魅力。三池監督は青江に観客の視点で謎解きをさせ、円華と甘粕に内面的苦悩を抱えさせた。三池監督の期待に応え、櫻井翔は落ち着いた演技で観客を導き、広瀬すずと福士蒼汰は役に奥深さを与えた。

【画像】映画『ラプラスの魔女』福士蒼汰

クライマックスでは自然事象の力を利用した出来事が起こる。三池監督はその現実味のなさを荒唐無稽に見える舞台に転化させ、繰り広げられる人物の葛藤はリアルに際立たせた。これも三池監督ならではの手法。エンターテインメント作品として、見応えたっぷりに仕上げられたといえるだろう。

[レビュー: 堀木 三紀]

映画『ラプラスの魔女』予告編

映画作品情報

【画像】映画『ラプラスの魔女』ポスタービジュアル

《ストーリー》

かつてフランスの天才数学者ピエール=シモン・ラプラスは言った。ある瞬間の全物質の力学的状態とエネルギーを知り、計算できる知性が存在するならば、その知性には未来が全て見えているはずであると。全てを知り、未来を予見する者…神にも等しいその存在を、のちの学者は[ラプラスの悪魔]と呼んだ。

連続して起きた2つの不審死。それぞれの事件現場が遠く離れているにもかかわらず、死因はどちらも同じ自然現象下での<硫化水素中毒死>…そして、驚くべきことに、死亡した二人は知人同士であった。察はこの不可解な事件の調査を、地球化学の研究者である大学教授・青江修介(櫻井翔)に依頼する。

もし一連の事件が事故ではなく、他殺と仮定するならば。犯人は「完全無風状態になる一瞬」をあらかじめ知っていて、「その瞬間、致死量の硫化水素が発生する場所」へと「ピンポイントで被害者を誘導した」ことになる。そんなことはおよそ不可能だ。[ラプラスの悪魔]でもない限り…。

青江は封鎖された事件現場の地形や地質、気象などを念入りに検証し、自然科学的見地から事件性を否定する。ところが、事件現場に現れた1人の女・羽原円華(広瀬すず)が、青江の目の前で、その場で次に起こる自然現象を言い当てていく。それは奇跡か、偶然か…。なりゆきで円華と行動を共にすることなった青江は、彼女が失踪した甘粕(福士蒼汰)という青年を探していることを知る。一方、警察は「円華には、なにか不思議な力が備わっている」として事件への関与を疑い始めた。そして、ついに第三の事件が起こる…。

監督: 三池崇史 
原作: 東野圭吾「ラプラスの魔女」(角川文庫刊)
脚本: 八津弘幸
出演: 櫻井 翔、広瀬すず、福士蒼汰、志田未来、佐藤江梨子、TAO / 玉木 宏、高嶋政伸、檀れい、リリー・フランキー、豊川悦司
配給: 東宝
© 2018 「ラプラスの魔女」製作委員会
 
2018年5月4日全国東宝系にてロードショー!
 
映画公式サイト
 
公式Twitter: @laplace_movie

この記事の著者

堀木 三紀

堀木 三紀ライター

映画の楽しみ方はひとそれぞれ。ハートフルな作品で疲れた心を癒したい人がいれば、勧善懲悪モノでスカッと爽やかな気持ちになりたい人もいる。その人にあった作品を届けたい。日々、試写室に通い、ジャンルを問わず2~3本鑑賞している。(2015年は417本、2016年は429本、2017年は504本の映画作品を鑑賞)

主に映画監督を中心にインタビューを行っており、これまでにインタビューした監督は三池崇史、是枝裕和、阪本順治、岸善幸、篠原哲雄、大九明子、入江悠、本広克行、荻上直子、吉田照幸、ジョン・ウーなど30人を超える。

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