映画『キングコング:髑髏島の巨神』(KONG: SKULL ISLAND) レビュー
映画「キングコング:髑髏島の巨神」(KONG: SKULL ISLAND)

映画『キングコング:髑髏島の巨神』
(原題: Kong: Skull Island)

史上最大にして最強のキングコングは、謎の孤島にいた!
人類と巨大生物たち・・無制限のデス・マッチが今始まる!

《ストーリー》  

コンラッド(トム・ヒドルストン)ら調査隊は、謎の生命体をおうために太平洋に浮かぶ孤島スカル・アイランド(髑髏島)に派遣される。この決死の調査にかり出されたのは、練達の軍人や学者にカメラマンなど・・・ひとクセもふたクセもありそうな顔ぶれであった。

映画「キングコング:髑髏島の巨神」(KONG: SKULL ISLAND)

いよいよ島へ乗り込もうとした矢先、突然巨大な“守護神”キングコングが眼前に現れる。コングの圧倒的な力の前になすすべもなくひれ伏す調査隊。何とか命からがらに生き残った人たちで島からの脱出を試みようとするが、それは地獄の脱出劇の序章に過ぎなかった・・・

映画「キングコング:髑髏島の巨神」(KONG: SKULL ISLAND)

《みどころ》

ハリウッドの映画史に燦然と輝くキングコング。彼が初めて銀幕に登場してから、今回で一体何代目になるだろうか…おそらく両手で指を折っていけば足りるくらいだろうが、そんな数々のコングの中でも、本作に登場するコングは超弩級・破格の強さだ。まるで巨大な霊峰が向かってくるかのような巨大さ(牡そらく大きすぎてエンパイア・ステート・ビルには登れまい!)で、コング史上最強、そして最悪の遭遇劇と言っていい。勢いよく島にのりこんだ調査隊は、自分たちの無力さにただ茫然と立ち尽くすだけであった。残された脱出ルートは、あたかも薄氷を踏んで進むような難路。さらにはコング以外の巨大生物も次から次へと登場し、パニックムービーファンにとってもたまらない仕上がりとなっている。

映画「キングコング:髑髏島の巨神」(KONG: SKULL ISLAND)

こう書くとシンプルなストーリーの娯楽アクションのように思えるだろうが、必死に生還しようとする調査隊メンバーの思惑が人それぞれだったり、コング自身も決して単純な破壊マシーンでなかったり(彼は、文字通り島の“守護神”たる振る舞いだ)・・・決死の脱出劇をロードマップのようにわかりやすく追いながら、色々な感情が複雑に絡み合う場面も見られ、興味深い創りとなっている。

映画「キングコング:髑髏島の巨神」(KONG: SKULL ISLAND)

往年のキングコング・ファンは本作を観てどのように感じるだろうか…過去のシリーズと比べてもとにかくコングの存在感がハンパない。名優サミュエル・L・ジャクソンやオスカー女優ブリー・ラーソンなども出演しているが、彼らの存在感すら霞むほどだ。加えて、そんなコングと数々の巨大生物(というより怪獣)との大迫力な決闘もあり、とてつもなく贅沢な映画となっている。まさに娯楽大作の極みと言えよう。「とにかく難しいことを考えず、一度観て欲しい。ありえないくらい巨大で圧倒的だから―」周りの人についついそう吹聴したくなるような作品だ。

[ライター: 藤田 哲朗]

© 2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『キングコング:髑髏島の巨神』予告篇

映画作品情報

映画「キングコング:髑髏島の巨神」(KONG: SKULL ISLAND)

邦題: キングコング:髑髏島の巨神
原題: KONG: SKULL ISLAND
 
監督/脚本: ジョーダン・ボート=ロバーツ
 
出演: トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・グッドマン、MIYAVI、ジョン・C・ライリー他
 
日本語版吹替キャスト: GACKT(主人公:ジェームズ・コンラッド役)、佐々木 希(ヒロイン:メイソン・ウィーバー役)、真壁刀義 [新日本プロレス](米陸軍兵士:レルス役)
配給: ワーナー・ブラザース映画
2017年 / アメリカ / 118分 / カラー / 2D/3D / PG12
劇場公開日: 2017年3月25日
© 2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
 
2017年3月25日(土)より、
丸の内ピカデリー・新宿ピカデリーほか全国ロードショー!
 

映画公式サイト

この記事の著者

藤田 哲朗映画ライター・愛好家

大手出版取次会社で20代後半より一貫してDVDのバイヤー/セールスの仕事に従事する。
担当したクライアントは、各映画会社や映像メーカーの他、大手のレンタルビデオチェーン、eコマース、コンビニチェーンなど多岐にわたり、あらゆるDVDの販売チャネルにかかわって数多くの映画作品を視聴。
プライベートでも週末は必ず都内のどこかの映画館で過ごすなど、公私とも映画づけの日々を送っている。

この著者の最新の記事

関連記事

カテゴリー

アーカイブ

YouTube Channel

Twitter

【バナー画像】日本アカデミー賞
ページ上部へ戻る